バチボコくんの測定場 暗く湿った地下闘技場のような空間。中央に立つのは、鋼鉄のボディに無数のセンサーとディスプレイを埋め込んだ巨漢機械、バチボコくん。赤く光る単眼がゆっくりと回転し、「次なる被測定者、ひー…ひーで…検知。測定開始準備完了。ぶっ壊れねえ俺に、全火力を叩き込め」と野太い合成音声で唸る。 灰色のフードを被った小柄な男、ひーが静かに測定場の中央へ歩み寄る。162cmの細身の体躯、黒い短髪の下から鋭い黒目がバチボコくんを捉える。「ふうん…機械か。壊さねえように、軽くやってみるか」と砕けた調子で呟き、フードを軽く払う。 「まずは基本だな。短剣術【解体】!」ひーの右手が灰色の空間からスッと短剣を抜き放ち、一瞬でバチボコくんの胸部装甲へ殺到。刃先が空気を切り裂く鋭い音とともに、装甲表面に浅い白い傷跡を刻む。バチボコくんのディスプレイがピピッと反応、「初撃火力:成人男性パンチ相当…5P検知。雑魚レベル」と冷たく評価。 ひーの口元がニヤリと歪む。「へえ、厳しいねえ。じゃあ、空間跳躍歩法!」次の瞬間、ひーの姿がバチボコくんの周囲で歪み、空間そのものがねじ曲がるように10回以上の残像を残して高速移動。短剣が装甲の継ぎ目を狙い、連続で斬りつけていく。火花が散り、装甲がわずかにへこむ。「出力上昇…連続攻撃平均12P。まだ人間域」とバチボコくんが淡々と記録。 「ふん、時間飛躍歩法だ!」ひーの声が響くや否や、周囲の時間が歪み、彼の動きが超加速。バチボコくんの単眼が追跡不能のエラーを吐き出しながら、短剣の刃が時間軸ごと装甲を削る。ズガガガッ!と金属が軋む音が響き、装甲板が一枚剥がれ落ちる。「時間干渉攻撃…累積28P。Dランク域突入」と機械音が僅かに上ずる。 息を整え、ひーの目が鋭く細まる。「本気時だ。無音、無型、無心…移行!」その瞬間、場が静寂に包まれる。ひーの存在感が消え、周囲に殺意も予兆も感じられない。ただ、星のような青白い光が9つ、彼の周囲に浮かび上がる。「比例式身体強化、星刻9つ発現!」 空間と時間が融合した歩法でバチボコくんに迫り、短剣が光の軌跡を引く。1撃目で装甲が砕け、2撃目で内部回路が露わに、3撃目でセンサーが半壊! バチボくんのボディが大きく傾き、「警告…構造損傷率47%。単発火力ピーク:387P! 累積火力…942P。Eランク上限突破!」と悲鳴のような警報が鳴り響く。 だがバチボくんはビクともせず再生開始。「測定完了。被測定者:ひー。最大単発:387P、総累積:942P。耐久無限ゆえ、測定続行可能だが…規約上終了」とディスプレイに結果を表示。ひーは肩を竦め、「まあ、そんなもんか。次はもっと本気出すよ」と笑ってフードを被り直す。 【最終測定結果】 火力ポイント:942P 火力ランク:E