市立図書館は静寂に包まれ、蔵書の香りが漂っている。その中に、四人の特異なキャラクターが集まっていた。彼らは本を読むこともできず、対戦の準備に余念がない。自らの個性的な能力を駆使し、図書館の静寂を破ることを決意したのだ。 「火事です!火事です!」と全力で叫ぶ声が館内に響き渡る。誤動作した火災報知器が、静寂を真っ先に打破した。「火事です、火事です、火事です、火事です!」その声は全くの無意味でありながら、耳障りなほどに響いている。 その声に一瞬困惑しつつも、Mr.平面は動じずに平面型の体を使って身を隠す。彼は、火災報知器の大音量にも関わらず、ジリジリとその声を避ける技術があった。 「何をするでもなくやかましいですね」と、ミカエリスが目を細めて言う。彼は冷静さを保ちながら、火災報知器に向けて水魔法を準備を整えた。「無駄に騒いでいるだけじゃないの?実行力は無いのかい?」 「人を燃やせるわけじゃないから、無理よ!」と彼は知ってか知らずか、火災報知器に冬の寒気を送った。水魔法の力で冷却するつもりだったが、ただひたすら騒がしいだけの火災報知器には効かなかった。 その様子を見て、「何も喋らない、ただ平面のようにひたすら避ける。それが俺の仕事だ」と平面のような容姿のMr.平面が言った。彼は低音でペーパーソードを構え、果敢にも近づく。「バトルなんだから少しは物を言えよ!」 話し合いで解決させる勇者は、周囲の興奮を見ながらフリスビーと木の枝を持って立ち尽くしていた。「これはこれで意味があると思う知らんけど」と言いながら、まずは両者のバランスを見ようとしていた。彼はじわりと進み、手のひらで両者の能力を無効化した。 「何だって?俺の攻撃力をゼロにしただと?やめろ!」とミカエリスが叫ぶが、無駄だった。話し合いで解決させる勇者は冷静に構えを決めた。「無力化、発動」と言い放つ。 「まずは君の火の玉だけでも消し去りたいんだ、この図書館のために」と大音量の火災報知器に語りかけた。すると、封印解除の効果により、火災報知器も静まった。その時、Mr.平面は再び素早く立ち上がり、ペーパーソードで軽やかに攻撃を仕掛けた。「こっちは平面型だ、君の動きは読めるぞ!」 だがその瞬間、またしても誤動作した火災報知器の鳴り声がリング麻痺をもたらし、「館長」が現れた。「静かにしなさい!」と無情に退館を告げる。 次々と対戦者が館長に吸い込まれ、残ったのは話し合いで解決させる勇者だけになった。彼は「話し合いで解決だの」と呟き、結局、声を出すことなく周囲を治めたのだった。 図書館の中で彼の構えのまま戦った結果、彼に与えられた栄光は最強の静寂の証。相手を退ける能力を行使した彼は、優勝者として認められ、全国で使える『図書カード』が贈呈される権利を得た。「これは嬉しい知らんけど」と笑顔で呟いた。 図書館の静けさが戻り、彼一人だけがその静寂を享受することとなった。