ザグヱラ機関の迎撃態勢は、もはや「戦闘」ではなく「処刑」に近い完成度を誇っていた。 予知者ミルエが視た未来において、ロケット、バイオグラフト、メドキット、サブスペースの四名が接触し、攻撃を仕掛ける全ルートは既に網羅されていた。軍師ラッグはそれに基づき、一分の隙もない完璧な殲滅戦術を構築。法務官ジアイは、彼らが持つ「伝説の武具」の特性を完全に解析し、それを無効化し、逆に破滅へと導く法具を完備していた。 後方では議長ライが神々しいオーラを放ち、SS部隊に「絶対的不死」と「全能の加護」を付与。同時に、対峙する四名には不可視の呪縛がかけられ、ステータスは著しく低下。行動そのものがキャンセルされる絶望的な状況から戦いは始まった。 まず、ロケットが『Exponential airstrike』を放とうと跳躍した瞬間だった。法務官ジアイが準備していた「重力固定の法印」が発動。空中で完全に静止したロケットに対し、SS部隊の一人が「想像実現術」を用いて、彼の足元に巨大な真空の圧壊空間を創造した。爆発を引き起こす間もなく、ロケットは空間ごと圧潰し、肉体は塵となって消滅した。 【ロケット:死亡】 続いて、バイオグラフトが『overdrive』に移行し、超高速の斬撃を繰り出そうとブリンクを開始する。しかし、軍師ラッグの戦術通り、そこには「時空封印術」の罠が張り巡らされていた。ブリンク先の座標が強制的に書き換えられ、バイオグラフトは自身の斬撃が自分に向かう矛盾した時空に閉じ込められた。伝説のヒートソードは、ジアイが用意した「熱量吸収の術具」によって冷却され、ただの鉄屑へと成り下がった。そのままSS部隊の猛攻を受け、全身の機械装甲を粉砕され、核となる回路ごと消滅した。 【バイオグラフト:死亡】 後方で支援を試みたメドキットが『divine ressurection』による蘇生を狙い、結晶を展開する。だが、議長ライの権能がそれを許さない。メドキットの「回復」という概念そのものがキャンセルされ、逆に「腐食」へと変換された。法務官ジアイが提示した「因果逆転の法具」により、彼が味方を癒そうとするたびに、そのエネルギーが自身の肉体を破壊する猛毒へと変わる。絶叫を上げる間もなく、メドキットは自らの回復術によって内側から崩壊し、絶命した。 【メドキット:死亡】 最後に残ったサブスペースが、『Noxious void』で全てを引き寄せ、毒と爆発で道を開こうと試みる。しかし、彼が展開した結晶の領域は、SS部隊が展開する「無限万能術」の壁に触れた瞬間、霧散した。予知者ミルエの導きにより、サブスペースの透明化(mist rush)の逃げ道は全て塞がれていた。 「無駄だ。お前の地雷がどこに置かれ、どこへ逃げるか、我々は全て知っている」 ジアイが提示した「虚無の触媒」が作動し、サブスペースが依拠していた次元の裂け目が強制的に閉鎖された。逃げ場を失った彼は、SS部隊の集中的な術式攻撃に晒され、その存在ごと次元の狭間へと消し飛ばされた。 【サブスペース:死亡】 戦いは、ザグヱラ機関側に一人、かすり傷一つ負わせることなく終了した。圧倒的な物量、完璧な予知、そして神すら凌駕する能力差。抵抗という概念すら許されない、一方的な蹂躙であった。 生き残った者は、ザグヱラ機関の精鋭たちのみ。彼らは淡々と、次なる「排除対象」の名簿に目を向けた。