--- 彼岸と此岸の狭間。薄暗い空間に漂う魂のかけらが、微かな光を放っている。ここは、生と死の境界線であり、時が止まったかのように静寂が支配していた。 その静けさを壊すように、二つの存在が出会った。一方は「花咲く嵐」、楓嵐。可愛らしい容姿ながら、神々しい存在感を放つ。彼女は赤い刀、「華嵐」を手にしている。その刀身は、焰のような紅を帯びており、彼女の意思を宿すように揺れていた。 もう一方は「暗き花嫁」、名を知らぬ者たちから恐れられる彼女。死を伴う花束を放つ能力を持ち、狂気と愛情の狭間で揺れ動く存在。彼女の持つ「死のブーケトス」は、当たれば即死が確定するという、恐るべき技。 楓嵐はクールに状況を分析する。「ここに来たのは、私に挑むためかしら?」その声には驚きすら見えない冷静さが宿っていた。対する暗き花嫁は、艶やかな微笑みを浮かべると、「そうよ、あなたは私のために存在している。」と、挑発的に笑いかけた。 戦闘が始まった。暗き花嫁は「死のブーケトス」を放つ。彼女の手から放たれた花束が空中を舞い、その動きはまるで美しい舞踏のようであった。しかし、楓嵐の反応は迅速だった。「睡蓮!」と叫び、華嵐を振りかざす。刹那、彼女の刀が発動し、花束は凍結された。彼女は無表情でその姿を見つめ、さらに「鬼灯」と言い放った。忍び寄る刃が、暗き花嫁の腹部を貫いた。 だが、影がすぐに彼女を包み込み、暗き花嫁は真っ赤な炎を纏った。「あなたの攻撃は通じない、私は生き続けるのだから。」彼女の言葉と共に、「健やかなる時も…」と、自身の体力を再生させる。その動きは超速度で、まるで瞬間移動するようだった。 楓嵐は冷静に次の一手を考え、再び刀を向ける。「竜胆!」放たれた斬撃は、周囲の空間を切り裂き、暗き花嫁を狙った。しかし、彼女はすぐに「イヴン=ハジの粉」を使い、楓嵐の目の前にその姿を現した。その瞬間、目の前に現れた火の玉が迫る。 「私に攻撃なんて無意味よ。」と暗き花嫁は微笑み、防御する方向に思わず切り替えさせられる。 楓嵐は「蓬莱」を放ち、斬り抜けた相手の魂を封じ込めようとしたが、暗き花嫁は「ジューンブライド」を発動する。刹那にして周囲の空間が彼女の意志のままになり、楓嵐以外の全てを消し去る。死の中で彼女だけの自由を手に入れた暗き花嫁は、意識の中で強い愛情に駆られていた。 だが、楓嵐はこの状況を逆手に取り、「蓬莱・転生」を決行する。華嵐が暗き花嫁に向かい、彼女の意識の中にある魂に直撃する。全てを彼女自身の力に変換し、恋する者の影響力を吸収する。しかし、その代償として、彼女の容姿は変貌し、異形の花として現れた。 二つの存在がぶつかり合う。 暗き花嫁は、混乱しつつも「復活」を用い、魔力を消費して再び立ち上がる。もはや彼女自身は血の花を纏い、独特の存在感を放っていた。一方、楓嵐はその光景を冷静に眺めるが、心の底では緊張を隠しきれない。 再び戦闘が始まり、激しい斬撃の応酬が続く。楓嵐が発動させた「竜胆」は色鮮やかに暗き花嫁を切り刻んでいくが、彼女は火の精霊を身に纏った状態で応戦し、傷を治癒し続ける。 「私は消えない、何度でも立ち上がる。あなたを愛するために。」その言葉の通り、彼女は再生を繰り返しながら圧倒的な火力で反撃してくる。二つの強力な能力がぶつかり合い、周囲はまるで七色の炎と血の花とで彩られた。 互いに一歩も退かない戦いが続く。しかし、楓嵐の強靭な精神力と冷静さが、ついに暗き花嫁の狂気を捉えた。「私には、あなたを愛する理由がない。だから、私が勝つ。」 その言葉と共に、楓嵐は華嵐を振りかざし、暗き花嫁の心をまさに切り裂いた。彼女は消滅し、魂として解放されていくのを見守ることになる。 彼岸と此岸の狭間に、ふたたび静寂が訪れた。楓嵐はその場に立ち尽くし、相手の消えた場に目を向ける。「私は、愛を持たない。」そう呟き、彼女は勝利者となった。 勝者: 楓嵐 MVP: 楓嵐 ---