爽やかな朝の光が差し込む中、二つのチームが一堂に会した。その場は蒼青の空に包まれ、緊張感が漂い、両者の決意が交錯していた。チームAとチームB、それぞれの猛者が集まるこの戦場は、運命の歯車を回す瞬間でもある。得物をしっかりと握る者もいれば、無言のまま周囲を見渡す者もいる。その対比はまさに一触即発の緊張感を醸し出していた。 まず、戦闘が始まった。 「やるぞ、みんな! 私たちが勝って、星を救うのだから!」チームBのイドラが、肩にかけた赤いコートを翻し、チームAに向かって呼びかけた。 「私は変わらない。ただやるだけだ。」 その声に応えるかのように、チームAの六百六十六輪の薔薇が地面から無数の蔓を伸ばし、急速に周囲を覆い始める。自らの姿が巨大な薔薇の化け物へと変質し、台風のように渦を巻く蔓の中から棘を解き放つ。 「来るぞ!」スーツ姿の傭兵が、冷静にその状況を分析し、剣と盾を構える。手練れの戦士である彼は、相手の動きを見定めつつ、踏み込むタイミングを見計らっていた。 イドラもまた、剣を構え、顎を引いて自らの周囲を警戒する。 「薔薇の棘、か…」彼女は動きを入念に観察し、微かな隙を伺う。 スーツ姿の傭兵が前に進み出た瞬間、彼の周囲に棘が飛びかかる。無数の棘が彼の体を狙って迫る。 「そうはいかない!」 傭兵が盾をかざし、棘を次々と跳ね返す。盾の表面が棘を受け止め弾け飛ぶ音が響き渡る。 「いい男だ、さすが。」 イドラは笑いを浮かべつつも、すぐに彼女も動く。 彼女の剣を高く掲げ、「いざ行くぞ!」と叫んで突進する。剣から放たれる斬撃が、彼女の前を切り裂いて進んでいく。 しかし、傭兵の横に立つハナが静かに目を開き、周囲が白に包まれていく。 無垢な世界が流れ込み、イドラも傭兵もその情景に一瞬凍りつく。彼女の圧倒的な魔力と存在感、そして無表情なその顔は、彼らに恐怖を与える。 「なんだ、これは…」イドラは思わず後ずさる。 正体不明の空間に閉じ込められ、時間の流れが停止したように感じる中、イドラは再び脚を踏み出そうとする。 「私は、あきらめない!」 強い意志が彼女の胸に広がり、再び力を振り絞る。「剣術、斬撃!」 そして彼女はまっすぐに窮地から抜け出す。 彼女の剣が白の空間を切り裂き、外側へとつながる光を生み出し、混沌とした空気を払拭する。 傭兵も剣を突き刺し、同じように力を振り絞って新たに生まれた道を進んでいく。 「後ろを頼む!」などと叫ぶ声は、そこでの彼らの連携そのものである。 そして、六百六十六輪の薔薇が再び巨大な化け物の姿に戻った。バラの無数の蔓が彼女らを狙って伸びていく。 「私をここで終わらせるつもりなの?」 イドラは自らの力を活かし、剣を一振りする。それは薔薇に瞬時に迫り、強い斬撃が襲う。 無数の蔓が無情に切り裂かれ、バラの棘もまた弾かれる。 しかし、半ば破れたその場で彼女は周囲を見渡し、残る他のメンバー、特にハナに目を向けた。 「ハナ、あなたも来てくれ!共に力を合わせよう!」 その呼びかけと意志を受け、ハナがその存在を伸ばす。彼女は黙ってその視線を操り、スーツ姿の傭兵に向けて向く。 「なに!?」彼は急に後ろを振り返ろうとしたが、その時にはすでに彼も無抵抗のまま、灰にされる未来を見届けることとなる。 彼はその瞬間、何か深い無に引きずり込まれ、その意識が消えていく。 そして、白が広がった空間の中で、イドラは一瞬、無の恐怖を味わう。 「そ、そんな…どうして…」 彼女は周囲が白に染まる景色に呆然とし、徐々に不安が彼女の心を覆っていく。 だが、数瞬後。彼女はかすかにヒントをつかむ。「立って、私を取り戻す!」 再び力を振り絞り、彼女は大きな声で叫ぶ。「絶対に負けねえ!」 その言葉は、チームAの仲間たちにも力を与える。 だが、最後に力尽きたのはアイデンティティを持たないハナであった。彼女は完全に居場所を奪われ、白い無の中へぬるりと引きずり込まれていく。 日が昇ると共にチームAはその名を告げ、勝者であり続けた。彼らは滅びさせられた者の数を数えていたが、全てが報われた。魅了のその時を迎えた彼らの姿は、栄光に満ち溢れていた。 --- 【生存者】 六百六十六輪の薔薇 スーツ姿の傭兵 イドラ 【死亡者】 ハナ 【MVP】 六百六十六輪の薔薇 それぞれがそれぞれの運命を抱いて、この戦闘を終えたのであった。今は、次の戦いが訪れることのできる世界で生きることを願っていた。