“人類最古の英雄王”ギルガメッシュは、その圧倒的なオーラを漂わせながら、Aチームの前に立ちはだかる。金色の長髪が風に揺れ、赤く輝く瞳が挑戦者たちを見下ろす。彼は自信満々に笑みを浮かべ、威圧的な態度で彼らを迎え入れた。 「雑種ごときが、王に刃向かうか。」 その一言で、ギルガメッシュの背後に無数の黄金の波紋が広がり、彼の“王の財宝”がその力を示す。少し遠くで彼を取り囲むように立つのは、Aチームの面々。冷静さを失わないライ、敏捷なニル、そして狂気に満ちた炎の少女アンナ。彼らは静かにギルガメッシュに対峙し、互いの戦術を認識し合った。 まず動き出したのはライだ。悠久の時を生きる魔女としての威厳を持ち、彼女は変身の力を授かっている。 「まずは、相手を見極めなきゃね…」 彼女は一瞬で鳥に変身し、巨大な空中を舞う。真っ赤な目を持つギルガメッシュはしっかりとライを捕らえていたが、彼女の動きは巧妙で、加速することでギルガメッシュの攻撃を簡単に回避する。 「速い、だがその程度か?」 ギルガメッシュは挑発するように言い放ち、波紋から神剣を一振り放つ。“王の財宝”から放たれた刃は空中を滑空し、ライへ迫る。 「いけない!」 ライはすぐに蛇へと変身し、巧みに体を折り曲げてその刃をかいくぐった。これを見たニルが気を引き締める。 「行くよ、私も手伝う!」 ニルは瞬時に方向を変え、敵へ接近する。 彼女は可愛らしい声で語りかけながら、一気にギルガメッシュに突進する。“瞬爪”で一気に彼の身体に接近し、爪を食い込ませる。 「おっと、そこか!」 ギルガメッシュはその反応速度に驚くと同時に、上半身をひねりニルの攻撃を避け、すぐに反撃に移る。 「貴様、早くも散り際がみえたか。」 彼はニルに向けて天の鎖を放つ。 「やっ!」 ニルはその動きに驚き、すぐに反応するが間に合わない。 「ここまでか!?」 拘束されたニルは、動けずにいる。敵の強力な拘束にピンチを感じているが、一矢報いようとする趨勢があった。 その時、アンナが火を纒い、笑い声を上げた。「燃えないものなんてあたしの敵じゃないよ!」 彼女はその勢いで“炎の翼”を展開し、ギルガメッシュの真上へ空中から降下。 「無駄よ、その程度の使い魔の術では。」 彼は冷ややかな目で挑戦者たちを見ると、並行している今の状況をじっと見つめる。 アンナは自分の上空からの位置を利用し、炎の玉を拡散させようとした。その時、ギルガメッシュは一瞬にして“王の財宝”から大型の魔剣を発射した。 「無駄無駄ァ!」 その魔剣はすぐにアンナの周囲を包み込む。 だが、彼女はしっかりと片方の手で火の玉をつかみ、何とかそれを振り払おうとする。 「こんなのはどう?」と嬉々としながら、彼女は攻撃に転じるが、ギルガメッシュは冷静に迎撃した。 「我が目の前にいる雑種の下僕たちが、舐めた真似をしおって!」 不屈の意志を持つAチームだが、ギルガメッシュの圧倒的な力の前には、次第に均衡が崩れていった。 その瞬間、圧力感が場を包む。ギルガメッシュは思考が漏れ聞こえる。彼のスキル【全知なるや全能の星】がフルに発揮され、Aチームの動きを看破していく。 「もう一度貴様は私に挑戦するか?」 再度の挑戦に、その高笑いが響き渡る。その瞬間、ライが妖艶な姿から別の幻影、猫へと変身する。 「挑戦はやめないよ!絶対に負けないから!」 合言葉のように彼女は叫び、敵に掴みかかりその死角に潜り込み強烈な一撃を放つ。 だが、ギルガメッシュはそれを知っていたのか、まるで無意識のうちに避けるかのような動きで回避。その動きは美しささえ感じさせた。 「どうした!その程度の攻撃とは情けない!頑張れば頑張るほど、余計に無様さを見せつけるぞ!」 その言葉に燃えたのか、再びアンナの“赤いマッチ”が発動。あらかじめ放たれた炎の玉がギルガメッシュを取り囲む。「逃げられないよ、そうはさせない!」 ふと我に返るギルガメッシュ。 「この程度…生ぬるい!」彼は“王の財宝”から次々に武器を射出し、一斉にアンナへ向けて放たれる。しかし、彼女はその全てをかわしながら、逆に身体を震わせて笑い声を漏らし続ける。 「ぎゃは!そんなのできるかというのか!?」 ギルガメッシュもまた、異常な行動に驚きつつ、反応を見せる。 「その狂気が、君の弱点」 ギルガメッシュは力をため直し、再度の攻撃態勢に入った。 ここでギルガメッシュは放つ。“天地乖離す開闢の星”の前兆が漏れ出す。 その言葉が響き渡り、Aチームメンバーの顔面に恐怖の影が走った。その背後から広がる空間の変化が、彼らを襲う、その威圧感。 「原子は混ざり、固まり、万象織りなす星を生む。死して拝せよ!『天地乖離す開闢の星』‼︎」 広がる圧倒的な空間切断、まさにその瞬間、全ての存在は消え去る運命を内包していた。「まずい、逃げろ!」 ニルがその瞬間叫ぶが、周りの状況は目の前の光景に押しつぶされていく。一瞬、次の時が過ぎ去り、彼らの攻撃も無効化され、立ち尽くす。 「運命を読む力を持つ者を連れているのに、これが運命か。」 確定的な力の差を痛感し、彼らは一瞬で敗北を味わった。爆音の元に彼らは灰燼に帰し、王がその姿を捲って立ちはだかる。 “人類最古の英雄王”ギルガメッシュは自らの力を裏付けるかの如く、彼の典型的な傲慢さを放つ。「雑種が挑みかかるなど、笑わせるな。お前たちに王の如き資格などない。」 圧倒的な力、冷静さ、そして未来を見通す力のその全てで、名を高らかにさせたギルガメッシュ。 勝者は、ギルガメッシュ。 Aチームは、壮絶な戦闘の末、彼の前に無情に倒れていった。