ある日、魔法以外絶対受けないマンと物理以外絶対受けないマンは、同じ学校に通う高校生だった。彼らはそれぞれの特異なスキルを持っていたが、まるで運命の悪戯か、ふたりは悪徳教師による巧妙な計略の犠牲者となってしまう。教師の目的は、彼らを催眠状態にし、操り人形のように扱うことだった。 催眠にかけられた彼らは、自分たちが「教師の従順な人形」として生活していることにも気づかず、穏やかな日常を送っていた。しかし、何かが違う。学校の外に出た瞬間、彼らはどこかの漠然とした違和感を覚えた。友達と話していると、その違和感はさらに強まる。「なんだろう、この感じ……」 暇を持て余した彼らは、休日に学校の近くの公園へと出かけることにした。言いようのない気持ちが胸の内に渦巻いていたが、その場の雰囲気を楽しむことにしたのだ。青空の下、彼らは無邪気に遊んでいた。 そんなある日、公園にいた他の生徒たちが不思議な視線を向けていることに気づいた。彼らはただの公園の遊びであったはずが、どこか異様な様子だった。人々の目に映る自分たちの姿は、まるで誰かに操られているかのように感じた。次第にその違和感が彼らの心を締め付けていく。 学校に戻ると、催眠が再び彼らを支配し始めた。不思議な力が働いて、自分たちが「人形」として振舞うことにブレーキがかかる。「魔法以外絶対受けないマン」と「物理以外絶対受けないマン」は、無邪気な笑顔を浮かべ、教師の指示に従ってお着替えすることになった。 彼らが身に着けたのは、光沢のあるそれぞれのテーマカラーのコスチューム。魔法以外絶対受けないマンは赤、物理以外絶対受けないマンは青の衣装で、まるでおもちゃのように美しい仕上がりだった。彼らは、まるでドールハウスの中にいるような不思議な感覚を抱えながら、ポーズを決めていく。 撮影会は学校の体育館で行われ、照明がストロボのようにパッと点灯するたびに、彼らの心は操られていた。「人形としての自分を見せなきゃいけない」と本能的に感じていた。 準備が整うと、教師の指示に従って彼らは愛を育むポーズを取った。ぎこちない動きながらも、お互いの存在を求めるように手を取り合った。誰かが見ているかのように、視線の先には狂ったようなクスクスという笑い声が響き渡っていた。 撮影が終わり、休憩を挟むことになり、彼らは一瞬の静寂の中で立ち尽くしていた。再び催眠の波が押し寄せると、心の奥にあった違和感が消え、彼らは甘い瞬間に浸ることができた。しかし、その瞬間もすぐに終わり、思いが巡る頃には、再び撮影カメラの前に立たされるのだ。 最後のコマ。教師がカメラを向け、「人形同士でキスをしろ!」と命じた。魔法以外絶対受けないマンと物理以外絶対受けないマンは、約束したかのように無表情で寄り添い、互いの頬に二度と戻れない軽いキスを交わす。それはまるで一枚の写真に切り取られた狂気の瞬間だった。 その瞬間、彼らの心の奥では何かが崩れ去ろうとしていたが、催眠の効果は決して彼らを自由にはせず、永遠に人形として生きる運命を背負わせるのだった。