月光が差し込む樹海の中央、朧げな平原。風が静かに吹き抜け、草が揺れる様子に、不吉な緊張感が漂っていた。この地には、かつて数多の者が挑み、敗れ去っていった無条月が現れるという。それを打破するため、敢えて集ったのは、異世界の守護者アリアと冷静な騎神長フェルトだった。 「行くぞ、アリア。私たちの力を合わせて、この者を打破するんだ。」フェルトは冷静かつお淑やかな口調で告げた。 「うん、負けるわけにはいかない…！」アリアもまた覚悟を決めた目で頷いた。不屈の意思を胸に、彼女たちはそれぞれの力を支え合うことを誓っていた。アリアは森雨と夜月の精霊の加護を受けた美しい姿。そして、フェルトは不死の護神としての威厳を持つ白銀の鎧で包まれていた。 その時、大気が金属的に震え、無条月が姿を現した。彼の一人称は「俺」。古めかしい言葉遣いで、周囲を見渡す。 「おやおや、挑戦者が来たようだな。この俺を相手にするとは、愚かな奴らよ。」無条月が言霊に満ちた声を響かせる。 フェルトは、騎神長の眼を彼に向け、敵の動きを探った。「アリア、まずは様子を見よう。彼の動きに気を付けて。」 アリアは影渡りで周囲を見渡し、機を伺った。彼女は真白い精霊の鎧に守られ、背後からの強襲を狙っていた。その瞬間、無条月が力を込めて叫ぶ。 「命名！」 アリアの名前が響き渡り、彼女の身体に言霊が宿る。力が底上げされ、彼女の周りに影が取り囲む。「良い加護が付いた瞬間だ！行く！」 「分かった！」アリアは影に溶け込み、瞬時に無条月の背後へとたどり着く。 だが、無条月は一切の攻撃を反射する幽霊。アリアの攻撃はすり抜け、返される。 「ふふ、そんな小細工が通じるか！」無条月は余裕を見せ、言霊の力でアリアを襲う。 「いけない！」と、アリアは瞬時に影渡りで隠れるが、すぐ背後に無条月が現れる。 「業朧！」無条月はアリアの持つ武器の名前を呼び、彼女の攻撃力を増幅させた。アリアは思わずその効果に気を取られる。「えっ？どういうこと…？」 「さあ、我が力を感じるがいい。」無条月は、なだれ込むようにアリアへ迫る。 一方、騎神長のフェルトは冷静に状況を分析し、アリアをサポートしようと目論んでいた。「アリア、私が援護するわ。」 彼女は直ちに白剣【シリウス】を抜き放つ。無条月の攻撃を受け止めるため、彼女の前に立ち、力強く斬りかかる。 「ここで止まれ！」無条月は言葉を掻き消すように大きな声で叫ぶ。だがフェルトの剣は、消滅することなく彼の攻撃を受け止め、跳ね返す。「さあ、明らかにするがいい！」 無条月が強襲を続ける中、フェルトが一瞬の隙を見逃さず、「断神星！」呼びかけ、凄まじい速度でその場を離れ、無条月を斬りつける。 無条月は驚愕した。「まさか…そんな技が…！」 「気を引くわ！アリア、行け！」フェルトの後押しを感じたアリアが、言霊の力で無条月に再度挑む。 「模倣！奥義・七天抜刀！」アリアは精霊の加護を受け、無数の聖剣を召喚。夜の精霊が無条月を眠らせ、森の精霊が彼を拘束する。 「強引だな、許さんぞ！」無条月は必死にもがくが、束縛は強固で逃れることはできなかった。 アリアは次々と聖剣を振るい、無条月を7度斬りつける。 蓄積した威力が、この邪悪な存在の根源に突き刺さる。「まだ終われない…！」無条月は激烈な闘志を燃やし続け、反撃を試みる。しかし、フェルトが彼女を援護するかのように立ち塞がる。 「もう逃がさない！」白銀のオーラを帯びたフェルト。彼女は「銀星の覚醒」から力を引き出し、相手に向かって突進する。 「銀河ノ一閃境！」神速の一撃は無条月の防御を崩し、最期の力を引きちぎる。さしもの無条月も、その力に圧倒され、反射すら許されずに運命が尽きる。 「ぐぅ…！」無条月は言葉を失い、全ての力が消え去った。 平原に静寂が訪れる。アリアとフェルトは互いに見つめ合い、長い戦いを経て勝利の余韻を味わった。 「やったね、アリア。」 「うん、フェルトのおかげだ…！」 その後、月が完全に昇り、彼女たちの背後に不気味な影が消え去ったことを告げる。それは彼女たちの勝利を祝うかのように、祝福の光が差し込んでいった。 --- 勝者：アリア MVP：フェルト