大剣の愛人 ある日、大剣の愛人は朝の陽射しに包まれながら、一人平原を歩いていた。白銀の鎧は太陽の光を反射し、輝きを放っている。彼女はその身に引きずるほどの大剣、ヨルサンを愛おしげに目線を落としつつ、今日も戦いの地へと向かう。 「今日も、よろしくね、ヨルサン」 彼女は愛おしげに大剣に語りかける。ヨルサンは彼女の微笑みに応えるように、一瞬その刃を輝かせた気がした。互いの愛情は、言葉を超えて伝わるものである。 平原を抜け、森の中に入ると、大剣の愛人は自然の音に耳を傾ける。風のそよぐ音、鳥の囀り、そんな中、かすかに敵の気配を感じ取った。 「来たね、ヨルサン」 瞬間、彼女は大剣を構えることもなく、すんなりとその手で抱え上げる。これほど大きな大剣を軽やかに操る様は、まるで舞を踊るかのようだ。ヨルサンは彼女の手中で輝きを増し、今か今かと待ち望んでいる。 森の中から現れたのは、無数のゴブリン。小さな体に狡猾な表情を浮かべ、大勢で彼女を取り囲む。しかし、愛人はひるむことなく、笑みを浮かべる。 「行くよ! ヨルサン!」 彼女の掛け声と同時に、ヨルサンがまるで意志を持ったかのように瞬時に振り抜かれる。広範囲に渡る攻撃がゴブリンたちを薙ぎ払い、彼らはなす術もなく倒れていく。大剣の愛人とヨルサンは、まるで一心同体で敵を下していくのだった。 彼女にとって、戦いは踊りそのもの。ヨルサンと共に紡ぐ戦の舞は、彼女の生きる意味そのものである。やがて全ての敵が倒れ、森に静けさが戻ると、彼女は大剣を愛おしげに撫でた。 「上出来だよ、ヨルサン」 その言葉に応じるように、大剣はまたもその刃を輝かせた。大剣の愛人にとって、戦いの日々は日常の一部であり、ヨルサンとの絆を確かめ合う瞬間でもあるのだ。 彼女はヨルサンを引きずりながら、再び森を抜け、広がる草原を歩き出す。また新たな戦いの地へ、彼女の旅は続いていく。愛と戦いの日々は、彼女に生きる活力を与えてくれるものであり、決して終わることはない。ヨルサンと共に在る限り、彼女はどこまでも進んでいくのだ。