荒れた海岸、波は凄まじい勢いで岸を叩きつけ、空は暗雲に覆われ、まるでここに集まる運命の対決を予感させている。そこに立つ一人の巨人、名を【海神】御海。彼の体は神秘的な海水で形成され、威厳に満ちた佇まいを見せていた。彼がその神力を行使するのは、彼が守る者たちの平和を侵そうとする者への報復であった。 その御海の目の前に立つ【最低最悪の魔王】ユウ。黒いロングコートを翻し、流れるような髪が風に浮かぶ。冷酷な瞳が彼の対戦相手を捉えている。ユウは言葉を発することなく、その姿勢からは一切の感情が読み取れないが、その存在感だけで周囲の空気が重くなるのを感じ取る。 「我が海に、何の用だ?」御海が沈黙を破るように声を発した。彼の声は、まるで波の音のように、しかし威厳と慈愛を持って響いた。 「お前のその浅はかな平和を、終わらせる。」ユウの声は冷徹でありながら、どこか不気味な響きを持つ。彼の視線が、御海の存在全てを見透かしているように感じられた。 戦いの幕が開くと同時に、御海は『海神之庭』を使い、周囲の海水で彼の力を感じることができる領域を一瞬にして拡大させた。海水の渦が彼を中心に形成され、荒れた波が静まる。 「全てを包み込むこの海で、お前の力を試すがよい。」御海は挑発するように告げる。 ユウは瞬時にその場を踏み込むと、草薙を手に取り、強力な一撃を加えようとする。しかし、御海の『海神之鑓』が素早く彼の動きを遮る。波のようにしなやかに槍を操る御海は、全ての攻撃を制御するかの如く、反撃のチャンスを見逃さなかった。 「いかに攻撃しようとも、無に還るがよい!」ユウは鋭い眼差しで徹底的に攻め込むが、御海はその全ての攻撃を神力の宿った海水で防ぎ続けている。 ユウは、手にした草薙で斬撃を放ち、御海の放つ『海神之子』の深海魚の攻撃を次々と消し去る。だが、彼は冷酷な表情で、神眼によって相手の動きを完全に見切り、『魔王覇気』で御海の全ての能力を無効化していく。 「我の意志は、決して折れぬ!」御海は再生した四つの魚の形をした海水の兵たちを送り出し、一斉にユウへと襲いかかる。ユウはやすやすとこれを打ち崩し、その瞬間、圧倒的な力量によって彼の周囲の空間が押しつぶされる。 そして、ユウは静かに言葉を紡ぐ。「お前に残された存在は、もはやない。」彼は続けざまに『最終奥義:終焉の刻』を発動する。彼の身体が青白い光に包まれ、その周囲に存在する全てを完全に無に還す波動が発動する。 絶望の中にいる御海。しかし、彼の心には仏のような慈愛が宿っている。「この海の神も、力を持つ者を目覚めさせる時が来たか。」彼は冷静に立ち向かう。再生の力がふつふつと湧き上がり、御海は波動の飯と化し、力を捨てずに立ち向かう。 だが、ユウの『終焉の刻』は、何の前触れもなく次々と介入してくる敵を無に還す。二人の力がぶつかり、海が荒れ、空がはじけるように真っ二つに引き裂かれる。 ユウはその瞬間感じた。自らの圧倒的な力を持つ存在が、この鮮やかな青の中に存在していることを。一瞬の静寂の中、続けざまの波と光が衝突し、破滅に飲み込まれていく。 しかし、御海の心には仲間たちを思う瞬間があった。彼を支える者たちの笑顔が脳裏に浮かび、彼はその思念に魔法のような力を見出した。彼の中に潜む神力が再生を求め、再び海の神として生まれ変わる。 最終的に、最後の一撃が波のように押し寄せ、エネルギーがぶつかり合い、海岸が大波に飲まれていく。ユウの刃が御海の体を捉え、神の力を奪い取らんとするが、彼は全ての力を持って立ち向かう。瞬間、海の力が一瞬の静寂を生む。 だが、その一瞬が痛ましいほどむなしさを生み出す。そして、静まっていた波が再びその影をなす。 とうとう海が大いなる力を覚醒させ、消失したユウの存在が再び顕れた。だが、遅かった。御海は深き慈愛と共に、最後の再生の瞬間を迎え、無限大の力と愛でさえも貪る海の存在を見せつける。 波が押し寄せ、ユウの身体がその内部に吸い込まれる。だが、ユウは立ち上がる。何度でも立ち向かう。 「我は、決して負けぬ。」御海の力が、自分たちの存在を織り成す。 やがて、姿を消したユウが再び現れたその瞬間、二人は同時に攻撃を放つ。波音が響き渡り、岸が再び崩壊していく。御海は自身を包み込むように力を注ぎ、ユウもまた、最終決戦に打ち込む。 果たして二人の闘いが続く中、どちらの力が優勢になるのか。それは未だ神の力の前には威厳が揺らぐ瞬間を迎えようとしていた。 --- 勝者: 【海神】御海 MVP: 【最低最悪の魔王】ユウ