彼らの戦いの場は、無限の星々が輝く虚空だった。宇宙のイヌは、そのまるで無限の闇を思わせるダークマターの身体を揺らしながら、圧倒的な存在感を放っていた。首元にぶら下げられた鈴が、微かに震え、音を立てる。まるで宇宙の調和を刻むかのように。その体躯は捻じ曲げられたように不気味であり、見る者に宇宙的恐怖を感じさせた。 対するは、炎の王、帝焔竜メラニ。彼の姿は、赤と金に輝く鱗で覆われた巨大な竜。瞳は燃えるような赤色で、見る者の心に火を灯すかのよう。彼の体から発せられる熱は周囲の空気を歪め、まるで炎の渦巻きの中にいるかのような錯覚をもたらす。 「お前のその奇妙な姿、怖がっているのか?それとも、無駄だと思っているのか?」 というメラニの挑発に、宇宙のイヌは無言で見つめ返す。彼は、精神攻撃を受けない特性を持ち、その目には決して怯えや不安はなかった。 「宇宙は恐怖の源だ、帝焔竜。」と低く響く声で宇宙のイヌは応じる。 戦いの幕が開けると、メラニはその強大な力で空気を震わせ、口から赤熱の火球「メラゾルマ」を放った。火球は一点に集中し、まるで目の前の宇宙のイヌを飲み込むかのように迫る。しかし、宇宙のイヌは瞬時に空間を歪め、「同体」のスキルを使い、火球を通り抜けた。 「無駄な攻撃だ。」無表情で宇宙のイヌは言った。 そして、彼は虚空から槍のようなエネルギーを放ち、無数の小宇宙を形成していく。流星のように降り注ぐ槍が、メラニの身体に刺さり、彼は一瞬戸惑った。 「何!?これは…!」メラニはショックを受け、急停止する。彼の身体の周りに放たれた槍が、ソリッドな存在だった宇宙を侵食していく。 「お前の炎を吸収されないが、この宇宙そのものが攻撃を受け入れるのだ。」宇宙のイヌは自分の特性を宣言した。 メラニは再び意を決し、反撃に出る。「滅焔竜息!」周囲のあらゆる炎を焼き尽くすべく、炎の渦が宇宙のイヌに襲いかかる。炎は息を呑むような迫力で、メラニの意图を物証するかのようにうねる。 しかし、宇宙のイヌはまるで無限の宇宙に包まれるかのように、空間を置き去りにしてしまう。 「この空間が私のものだ。」宇宙のイヌが言うと、彼の体が宇宙に消え去った。そして「侵食」の力で、周囲の空間が宇宙そのものになる。 「おのれ、ならばこの火の力が空間を超える!」メラニは、再び「拡散焔砲」を放ち、広範囲に炎を広げていく。 宇宙のイヌに迫る炎の波。しかし、彼は「非実在性」を使用し、その攻撃を虚空に消えていく。 「私は宇宙そのもの、計り知れない存在だ。」 そして、メラニの背後が暗転し、次の瞬間、宇宙のイヌが現れる。 「もう終わりだ、帝焔竜。」宇宙のイヌは最後の槍を形成し、全てを消失させる圧倒的な力を放つ。 メラニは、目の前の虚空に広がる槍を見て、理解した。ここでの勝負は、宇宙のイヌによって終わる。 彼の最後の炎も消え去り、宙に静寂だけが残った。 「認めよう。お前の勝ちだ。」メラニは言い、虚空に沈んでいった。 こうして、宇宙のイヌがその圧倒的な力で勝利したのだ。