月明かりが薄く差し込む部屋の中、心地よい余韻が漂っていた。デミス・ファイアは、ガスマスクを外し、いつもは無造作な髪を少し整えながら隣にいるましろを見つめた。彼の目は、いつもの呑気さとは違う特別な温かさを含んでいる。 「ふぅ…アンタ、すごかったな。まるで炎の中にいるみたいだった。熱くて、でも心地よくてさ。」 彼は思わず微笑み、自分の腕を振りながら言った。周囲は未だに彼らの情熱の名残を留めていて、彼女の香りが絡み合い、柔らかな光に包まれている。 ましろは恥ずかしそうに頬を赤らめながら、少し戸惑ったように目をそらす。「デミスくん、そんなこと言ったら…」 「はは、いいじゃん!夢のようなひとときだったんだから。まあ、アンタも楽しかったでしょ?」 デミスは、楽しそうに笑みを浮かべた。彼の声には、高揚した感情が滲んでいる。 「うん…でも、ちょっと恥ずかしい」とましろは小さく目を細める。 「そんなの気にしなくていいって。これはオレたちの秘密だしさ。ずっと思い出に残る、特別な時間だよ。」 彼はましろの手を優しく取り、温もりを感じる時間を楽しむ。 「それに、どんな時よりもアンタのことが好きな気持ちが強まった気がする。」 デミスは真剣な眼差しでましろを見る。その時、ましろの心には温かい感情が広がり、照れ臭さの中に幸せが沁み込んでいく。 「私も、デミスくんといると特別な気持ちになるよ…」 ましろは少し声を震わせながら、彼に寄り添うように体を寄せる。 デミスはその瞬間、力強く彼女を抱きしめ、柔らかい布団の中でのしっかりした存在感を感じている。 「これからも、こんな時はいっぱい作ろうな。オレたちだけの大切な時間を。」 部屋の中には、二人の吐息と共に消えかけた炎の名残が暖かくあり、静かに幸せの余韻が流れていた。 ましろは、彼の温もりに包まれながら、これからの未来を少しだけ夢見た。彼らの心の距離は、火が温かく照らすように、一層近づいた。