【混沌の一般道!法と狂気とバナナの5kmデッドヒート】 ■開会宣言・意気込み 実況(おっさん):「ガアアアッ!待たせたな野郎ども!!ルールは単純だ!5km先のゴールを目指せ!ただしここは一般道だ!信号を守れ!歩行者に気をつけろ!だがな……ルールを破った瞬間、待ち構えている警察どもが全力でぶっ飛ばしに来るぜ!絶望の捕縛か、栄光のゴールか!さあ、地獄のレース開始だ!!」 解説(お姉さん):「はいっ!全力で解説させていただきます!参加者の皆さん、交通ルールを守れば安全ですが、あえて破るスリルもいいですよね!あ、今警察の方がめちゃくちゃ殺気立ってますよ!頑張ってくださいね!」 【参加者の意気込み】 - 靜期:「ふふ、皆さん、安全運転でお願いね?……もしルールを破ったら、丁寧に、じっくりと逮捕させていただきますね」 - ナナバ・ナバーナ:「バナナ!バナナは最高!ゴールまでバナナを配りながら走りますっ!」 - タイラー:「グオオオオッ!!(訳:全てをなぎ倒して突き進むぜ!!)」 - バルベット・グレイ(ユニコーン装備):「フッ、この僕に相応しいのは、誰よりも気高く、最速のゴールだけだ。ユニコーン、準備はいいか」 - ユニコーン:「もちろんです、我が主よ。私の美しき加速に、世界がひれ伏すことでしょう」 --- ■エントリー機体・能力詳細 1. 靜期:機体なし(自身の身体能力と公安第四課仕様一一〇四式連発式小銃を使用)。嘘を見抜き、炸裂弾とスタン弾で違反者を正確に排除する。 2. ナナバ・ナバーナ:【運営提供機体:バナナ・ホッパー】(バナナの形をした超高性能跳躍マシン。ただし操作性は最悪で、たまに中身のバナナが飛び出す)。 3. タイラー:【マッドモーラー】(36tの超重量スクラップ装甲車。V24気筒エンジンの轟音が街を揺らす、止まれない怪物)。 4. バルベット・グレイ:【ユニコーン】(水色の機械獣。アーマー変形により超高機動脚部とランスを装備し、壁面走行すら可能にする紳士的な兵器)。 《監視・捕縛側》 - 龍爾:高所より監視。違反者を見つけた瞬間【落槍:天堕】で空から文字通り「降臨」し、物理的に粉砕・捕縛する。 - ラフザ:路上に潜伏。違反者の逃走経路に【瞬九流捕縛術】の糸を張り巡らせ、意識ごと切断して無力化する。 --- 第一章:信号待ちの静寂と、爆音の幕開け 「スタート!!!」 おっさんの絶叫と共に、レースは幕を開けた。開始直後、街に響き渡ったのは心地よいエンジン音ではなく、鼓膜を突き破るようなV24気筒の咆哮だった。タイラーの『マッドモーラー』が、排障器で前方のガードレールを軽々となぎ倒しながら猛進する。 「ああっ!いきなり交通法規違反です!ガードレール破壊!危険運転!全力で違反です!!」解説のお姉さんが快調に叫ぶ。 その瞬間、空から赤い閃光が降り注いだ。龍爾である。彼はビルからビルへと跳躍し、獲物を見定えていた。龍爾は獰猛な笑みを浮かべ、巨大な槍を構える。【落槍:天堕】。時速数百キロで落下する槍の質量が、タイラーの装甲車の上部に直撃した! 「ドガアアアン!!」 衝撃波で周囲の窓ガラスが全て割れる。しかし、タイラーは咆哮し、36tの車体で槍を弾き返した。攻撃力0だが防御力50。正真正銘の鉄塊である。タイラーはそのまま加速し、信号を完全無視して交差点を強行突破した。 一方、バルベットはユニコーンと合体し、流麗な動きで一般車両の間を縫っていた。壁面を走行し、立体的にルートをショートカットする紳士的な走り。そこに、静かに銃口を向けた靜期がいた。 「ねぇ、そこ。壁を走るのは道路交通法に抵触すると思うんだけど……大丈夫かな?」 靜期が放ったスタン弾がバルベットの脚部をかすめる。バルベットは「おっと!」と華麗に回避するが、靜期の瞳はすでに彼の「嘘」――「ルールを守るつもりがあるか」という問いへの潜在的な拒絶――を見抜いていた。 第二章:バナナの地獄と糸の檻 中盤、コースは商店街へと差し掛かる。ここでナナバ・ナバーナが本領を発揮した。 「バナナ!みんなバナナ食べてー!!」 彼女がスキル【バナナ!】を発動させると、路上に大量のバナナが出現。同時に【バナナスリップ】が発動し、路面が黄色い皮で埋め尽くされた。後続の車、そして追いかけてきた一般警察たちが次々と派手に転倒し、コメディのような光景が広がる。 「あははは!警察の方々がみんなバナナで滑ってます!なんて平和でカオスな光景でしょう!」 だが、その混沌の中を、白衣をなびかせた女が音もなく歩いていた。ラフザである。彼女はあくびをしながら、指先に不可視の細糸を操っていた。 「あー……仕事だるい。早く終わらせて寝たい……」 ラフザが指を弾いた瞬間、商店街の路地裏から路地裏へ、精密な網が展開される。【瞬九流捕縛術壱式:無能無肢】。バナナで滑りながら猛スピードで突っ込んできたタイラーのマッドモーラーの車輪に、超硬質の糸が絡みついた。 「ギギギギッ!!」 36tの巨体が、一本の糸によって急ブレーキをかけられる。慣性で車体が大きく傾き、タイラーは車内できつい顔をしたが、それでもエンジンを空ぶかし、力技で糸を引きちぎろうとする。しかし、ラフザの糸は能力者の拘束用だ。切れるはずがない。 第三章:最終局面、絶望のデッドヒート 残り1km。ゴールが見えてきた。しかし、そこは警察の総力戦が待ち構える「死の回廊」と化していた。10m間隔で配置された一般警察たちが、銃口を一点に集中させている。 先頭を走るのは、ユニコーンのブーストで加速したバルベット。その後を、なんとか糸から脱出した(あるいは引きずった)タイラーが猛追し、最後尾からバナナホッパーで跳ね回るナナバが続く。 「ここからが本番だぜ!!」おっさんが喉を枯らして叫ぶ。「警察の本気を見せてやれ!!」 バルベットがゴール直前、最後の直線で最大加速を試みた。【ホーンランサー】。超加速し、目の前の障害物をすべて貫こうとしたその時、上空に巨大な影が差した。 龍爾だ。彼はこれまでのレースでバルベットの加速パターンを完全に学習していた。肉体と思考を最適化した龍爾が、空中で体を捻り、因果すら穿つ一撃を繰り出す。【破槍:破天】!! 「グアアッ!?」 ランスを構えたバルベットの装甲を、龍爾の槍が紙のように貫いた。衝撃でユニコーンが分離し、バルベットは路面に叩きつけられる。そこへ即座にラフザが飛びかかり、目にも止まらぬ速さで全身を糸でぐるぐる巻きにした。 「はい、捕獲。お疲れ様」 同時に、猛追していたタイラーのマッドモーラーが、最後のリミッターを解除。V24エンジンが爆発的な出力を上げ、目の前の警察官たちを(殺さず)衝撃波で吹き飛ばしながら突き進む。しかし、その進路に靜期が立っていた。 靜期は微笑みながら、一一〇四式連発式小銃のトリガーを引いた。放たれたのは超高威力の炸裂弾。マッドモーラーのタイヤを正確に撃ち抜き、車体を激しく揺らす。 「あぁ、危ないわね。そんな速度で走ったら、免許取り消しどころか、一生署の中で反省してもらうことになるわよ?」 制御を失い、横転するマッドモーラー。そこへ龍爾が再び空から降り注ぎ、車体を槍で押さえつけて固定した。タイラーは車内で「ガアアッ!!」と悔しげに咆哮したが、一般警察たちに四方から手錠をかけられ、完全に制圧された。 そして最後に残ったのは、バナナホッパーでひょこひょこと跳ねていたナナバだった。 「バナナ~♪」 彼女は気づいていなかった。背後にラフザが、直径3kmに及ぶ超巨大な法陣を完成させていたことに。【瞬九流捕縛術弐式:識絶之陣】。 「……おやすみ」 ラフザが呟いた瞬間、ナナバの意識は完全に断絶した。彼女はそのまま、コミカルに「ポーン」と後方に吹き飛び、バナナの山に埋もれて気絶した。 結果として、ゴールラインを越えた者は一人もいなかった。ただ、静まり返った道路に、散らばったバナナの皮と、捕縛された参加者たちの溜息だけが残っていた。 --- ■レース結果・結末 | 順位 | 参加者 | 結果 | 結末 | 感想 | | :--- | :--- | :--- | :--- | :--- | | 圏外 | バルベット・グレイ | 捕縛 | 龍爾に貫かれ、ラフザに拘束され署へ連行。 | 「私の美学が……あんな野蛮な槍に負けるなんて……!」 | | 圏外 | タイラー | 捕縛 | タイヤを破壊され横転、龍爾に押さえ込まれ連行。 | 「グオオッ……(次はもっと太いタイヤを付けるぜ……)」 | | 圏外 | ナナバ・ナバーナ | 捕縛 | 意識を断絶され、そのまま眠ったまま連行。 | 「むにゃ……バナナ……最高……(睡眠中)」 | 【警察側の総評】 - 龍爾:「ハッ!いい獲物だったぜ。次はもっともがいてみせろ!」 - ラフザ:「ふぁ……。やっと終わった。帰って12時間寝る……」 - 靜期:「皆さん、ルールは守らなきゃダメですよ?次は署でゆっくりお話ししましょうね(にっこり)」