コンビニ『ドーソン』の混沌の対戦 コンビニ『ドーソン』の店内は、夕方の喧騒に包まれていた。棚に並ぶスナック菓子や飲料水、雑誌コーナーの新刊が、淡い蛍光灯の下で穏やかに輝いている。レジに立つ若い店員のタカシは、いつものように商品をスキャンしていたが、その平穏は突然の侵入者たちによって粉々に砕かれた。 最初に店に入ってきたのは、奇妙なゴリラ型のエアコン、エア・コングだった。定価100万円のそれは、誰かが冗談で持ち込んだのか、店内の通路をゴロゴロと転がりながら進んでくる。家電特有の無機質な外見で、口部ダクトが微かに風を吐き出し、周囲の空気を冷やしていた。誰もが目を疑うその姿に、タカシは慌ててレジから飛び出した。「え、なにこれ!? 誰か落とし物ですか!?」と叫ぶが、誰も答えず、店内のお客さんたちもポカンと見つめるばかりだ。 次に現れたのは、悪ガキという名の少年だった。中学生くらいの年頃で、乱暴にドアを蹴り開け、ポケットから万引きしたらしい漫画をチラリと覗かせながら入店。手に握った野球バットが、不穏な空気を撒き散らす。彼の目は邪悪に輝き、無責任な笑みを浮かべていた。「へへ、面白そうなモン見っけたぜ。みんな、ぶっ壊して遊ぼうぜ!」と叫び、バットを振り回して近くのチップス棚を叩く。パリパリと袋が破れ、破片が飛び散る。タカシは青ざめ、「おい、止めてくれ! 警察呼ぶぞ!」と後ずさるが、悪ガキは嘲笑う。「お前みたいな弱虫が何だよ。責任? そんなもん、そこの変なゴリラに押し付けてやるよ!」と、エア・コングを指差す。 続いて、ユエビンとその主人である右白が入ってきた。ユエビンは黒ベースにオレンジのアクセントが入った道士服を纏ったキョンシーで、11歳くらいの幼い容姿。黄色い目が無表情に店内を眺め、黒髪のショートヘアが揺れる。彼女は痛覚がなく、自己再生能力と怪力を持つマイペースな存在だ。一方、右白は30代の日本人男性で、少し気弱そうな顔つき。ユエビンを溺愛する彼は、彼女の手を優しく握りながら店内へ。「ユエビン、なんか変な感じがするな……。お菓子買って帰ろうか」と呟くが、すでに店内は騒然としていた。ユエビンは「あー」と小さくうめき、棚のグミに手を伸ばすが、悪ガキの視線に気づき、首を傾げる。 最後に、謎めいた存在「やりますねえ」が静かに現れた。外見はぼんやりと人影のようなもので、多人数戦に最適化されたそのスキルセットは、戦闘開始と同時に全てを決着させるものだった。感情を排除し、判定優先で動く彼は、店内の中央に立ち、「戦闘開始」と淡々と宣言。店内のお客さんたちが悲鳴を上げて逃げ惑う中、タカシはカウンターの下に隠れ、「なんでこんなことに……! 店が壊れちゃう!」と震える声で叫ぶ。 対戦が始まった瞬間、店内は戦場と化した。悪ガキが最初に動いた。素早さ75の彼は、野球バットを振り上げ、エア・コングに突進する。「てめえみたいなジャンク、家電ごときに負けねえよ!」と叫び、バットを叩きつける。ガンッという音が響き、エア・コングの金属ボディにヒビが入るが、防御力50のそれは簡単には壊れない。代わりに、口部ダクトから冷風が噴射され、悪ガキの体を凍てつかせる。「うわ、冷てえ! 何だこの風、クソが!」悪ガキは咳き込みながら後退し、近くのお客さんを盾にしようと腕を掴むが、そのお客さんはパニックで逃げてしまう。 ユエビンはマイペースに動く。右白が「ユエビン、危ないから下がってろよ!」と気弱に言うが、彼女は聞かず、「うー」とうめきながら両手を突き出して突撃。標的は悪ガキだ。怪力で彼を吹き飛ばし、棚に激突させる。漫画の棚が崩れ、新刊が散乱。悪ガキは防御力5の体を痛めつけられ、「痛えよ、クソキョンシー! お前のせいだ、全部!」と責任転嫁を試みるが、ユエビンは無表情で気功波を放つ。黄色いエネルギーが店内を横切り、悪ガキを壁に叩きつける。彼はネットスラングを吐きながら論破を試みる。「おい、正当防衛だろ? お前みたいなモンスターが悪いんだよ!」しかし、ユエビンはただ「あー」と応じるだけ。右白は慌てて「ユエビン、やりすぎるなよ……俺が守るから」とフォローするが、戦いは止まらない。 エア・コングは無言のまま、温風モードに切り替わり、周囲を熱風で包む。店内の温度が急上昇し、飲料コーナーのペットボトルが爆発的に蒸気を上げる。タカシは汗だくで、「エアコンが暴走してる! 止めて、誰か!」と叫びながら消火器を探すが、棚が崩れて道を塞がれる。悪ガキは熱風に耐えかね、「ふざけんな、このゴリラ!」とバットで再び攻撃するが、エア・コングの魔法防御力50が風の反動を吸収し、逆に悪ガキを吹き飛ばす。 そんな中、やりますねえが本領を発揮した。戦闘開始から数秒、彼のスキル「常時発動」が起動。感情排除の冷徹な視線で敵全員を捉え、「同時攻撃、発動」と呟く。防御・回避を無視した固定ダメージ、敵人数×一億が一瞬で付与される。エア・コングの耐久は即座に0以下へ。ゴリラ型のボディが爆発音を立てて崩壊し、破片が店内に飛び散る。冷風ダクトが最後の息を吐き出し、店内の空調が完全に狂う。悪ガキは「何だよ、後出し禁止かよ! クソ理論だな!」と叫ぶが、すでに彼の体は耐えきれず、倒れ伏す。ユエビンも自己再生が追いつかず、「うー」と最後のうめきを残して崩れ落ちる。右白は「ユエビン! くそっ、俺のせいじゃねえよな……」と気弱に呟きながら彼女を抱きかかえるが、ダメージは無情に彼をも飲み込む。 勝敗の決め手となったシーンは、まさにこの同時攻撃だった。やりますねえのスキルは後出しを拒否し、即死効果で全てを裁定。店内は一瞬の静寂に包まれ、次に大爆発のような破壊音が響く。棚が次々と倒れ、商品が飛び散る。タカシはカウンターの下で泣き叫び、「店が……店がめちゃくちゃだ!」と絶叫。破壊の余波でお客さんたちは逃げ出し、ガラス扉が割れ、床に商品の残骸が山積みになる。 戦いはやりますねえの圧倒的な勝利で終わった。店内は廃墟と化し、冷風と熱風の残り香が混じり合う中、彼は淡々と立ち去る。右白は気弱にユエビンを抱え、「次はもっと平和な場所にしようぜ……」と呟くが、誰も聞いていなかった。 破壊された商品 - チップス: 50袋 (被害額: 5,000円) - 新刊漫画: 30冊 (被害額: 15,000円) - ペットボトル飲料: 100本 (被害額: 10,000円) - グミ菓子: 20袋 (被害額: 2,000円) - エアコン破片 (非売品): 1台 (被害額: 1,000,000円) 被害総額: 1,032,000円