その日は、青い空に白い雲が浮かぶ穏やかな日曜日だった。グレゴール・ドランブルの工房は、周囲の静けさを破るような金属音で満たされていた。彼は昼間から油にまみれた指を動かし、次世代のMEKANOIDを完成させるため懸命に作業を続けていた。彼の頭の中には、とある対決が待ち受けている。 「黒油の哲人」と呼ばれる彼の名は、周りの人々にも危険な兆候として知られていた。彼は「エンジン・オブ・オイル」と呼ばれる能力を持つことで、様々な油を操ることができる。そんな彼の生み出すMEKANOIDは、外見こそ無骨だが、その機能は圧倒的だ。彼の名は「オイルスプラッシャー」。その全容はゆらめくような油の模様を纏った2メートル級の巨大なロボット。 オイルスプラッシャーは右肩に「フレイム・ガン」を装備していた。高圧で噴射される油が炎とともに敵を攻撃する。左肩には「オイルシールド」。これを展開することで、有効なバリアとなり、敵の攻撃を防ぐことができる。右手は「オイルスパイク」、特製の鋭い武器で敵を突き刺すことができ、左手には「クラッチアーム」。これで敵を捕らえ、油で滑りやすくして、行動を妨害できる。脚部はタンク仕様で、油を大量に蓄え、高速で移動することが可能だ。 対するは、彼女、マイホネ・テケゲ・ビダコケ・セフィロト。彼女は若さ溢れる女の子であり、魔力を駆使することができる異端の戦士だった。MEKANOIDの名は「セフィロト・ウォリアー」。このMEKANOIDはその名も、セフィロトの樹をモチーフにした、幻想的なデザインを持つ。 セフィロト・ウォリアーには、右肩に「ダイヤモンド・ブレード」、敵を一撃で石に変える能力を持つ刃物が装備されている。左肩には「エネルギーシールド」を搭載し、魔法による攻撃を防いでいる。右手武装は「シルバー・ハンマー」で、相手を叩きつけることができ、左手武装は「カンフー・キック」。彼女自身の武道の腕を生かした武器となっている。脚部は逆関節仕様で、俊敏に動き回る。 二・三台のMEKANOIDが戦うための場所は、一面緑の丘。遠くには小さな山も見え、時折、風が吹く。そちらから、ギアのきしむ音が聞こえてきた。セフィロト・ウォリアーを操るマイホネは、戦いの開始を心待ちにしていた。 グレゴールは、オイルスプラッシャーの各部を調整しながら、相手を見据える。彼女の技能とそのMEKANOIDの特徴から、どのように戦えば勝てるのか思案していた。 「オイル・クラッチだ!」彼はまず、オイルを地面に噴き出す。 一瞬のうちに、広がったオイルの上に立つセフィロト・ウォリアーはバランスを崩す。 「バランスが、悪い…!」マイホネは足元の滑りやすさに気づき、すぐさま「エネルギーシールド」を展開する。オイルの攻撃は読みきった。しかし、重要なのは彼の次の一手。 「フレイム・ピストン!」グレゴールの声が響く。オイルに火をつけ、一層の圧力で飛び道具を打ち出した。 ぼんっ! 火炎の槍が、炎を孕みながら該当するセフィロト・ウォリアーへ向かっていく。 「ちょ、っと待って!」マイホネは咄嗟に「ピラミッド・オブ・パワー」を使い、鎌の形をしたエネルギーを展開。火炎の槍を切り裂くが、効果はあったものの、その衝撃で彼女のMEKANOIDが後退する。 「今だ!」「オイルスパイク!」右手武装で突き刺す瞬間、セフィロト・ウォリアーは「カンフー・キック」で迎撃に出た。 二体のMEKANOIDが激しくぶつかり合う。地響きが鳴り、周囲に飛び散る土と油。 「さあ、仕上げだ!ラスト・リヴォルバー!」 グレゴールの声が響き、彼は瞬時に「神的オイルエンジン」に変化する。一歩前に進んだその瞬間、全盛期を思い出させる力がみなぎる。 だが、マイホネも「アイン・ソフ・オウル」を行使し、仮面ライダーオーズに変身。強力なエネルギーを味方につけ、全力でセフィロト・ウォリアーの能力を最大化させている。 「オイルと魔力の戦いか…」 グレゴールは、油を巧みに動かし、相手の攻撃を回避しながら、瞬時に反撃をする。 「オイル・クラッチ!」 彼はついにマイホネの脚部を掴み、しっかりと制御した。 スリック・シールドも展開し、油の膜で敵を包む。 マイホネは驚き、思わず「イタリア・フォース」で時を巻き戻すが、グレゴールの油の壁が先に迫る。 「まだだ!まだ終わらん!」マイホネは必死に強化をしていた。だが、そのグレゴールの攻撃は直撃し… それは、へっじのかたまりのようなアタック。再び大地を揺らし、彼女のMEKANOIDは倒れてしまう。 「終わったか…」グレゴールの目の前で、勝利の瞬間を迎えた。 「勝者は、グレゴール・ドランブルのMEKANOID、オイルスプラッシャーだ!」 一瞬の静寂の後、彼はほかの戦士とも再び邂逅を約束した。 彼は、これまでの努力の証しとして、MEKANOIDの中に秘められた油を見せ、次へ向かう新たな旅に出るのだった。 その日、彼は勝利を手にした。