ザグヱラ機関 格付会議議事録 出席者: 議長:オサヱ・ライ S級部隊総司令:グンダリ 千里眼:ゼンブ・ミルエ 軍師:ラッグ 法務官:ジアイ --- オサヱ・ライ:「さて、本日の議題は三名。放浪者の『Lone』、正体不明の『交わした約束』、そして自我を持つ人形『ルメリー』。資料は読み終えたね。順に格付けを決定しよう」 【案件1:Lone】 グンダリ:「ガハハ!ガキが刀を二本持ってるだけじゃねぇか!こんなもん俺が指一本で捻り潰してやるよ。『放置』で十分だろ!」 ゼンブ・ミルエ:「あ、あの……グンダリさん、危ないですよ。この子の『エゴ』が出た瞬間の殺気、未来視で見たんですけど……あなた、首が飛んでました」 グンダリ:「あぁ!?この弱々しい千里眼が舐めやがって!表に出ろ!ぶっ飛ばしてやる!!」 ラッグ:「まあまあ。でもミルエちゃんの言うことは概ね正しいからね。この『イド』と『エゴ』の二刀流、理屈じゃない斬撃の嵐だ。戦いたくないタイプだね。慎重にいくなら『特警』か、あるいは先制して『捕獲』かな」 ジアイ:「彼女は戦闘に興味がないとあります。無理に刺激して被害を広げるのは倫理的に問題です。まずは静観し、『警戒』に留めるべきかと」 グンダリ:「チッ!弱いくせに生意気なガキだ。だが殺気だけは本物ってんなら、俺が直接叩き潰して格付けを確定させてやるよ!」 オサヱ・ライ:「静かに。能力の出力と殺傷能力を鑑みれば、単独で都市一つを沈黙させかねない。結論を出そう」 【判定:Lone】→『特警』 --- 【案件2:交わした約束】 ラッグ:「さて、次はこいつ。見た目がかなり不気味だね。左目に標識、右腕がビル?概念的な存在っぽくて、知識ベースでも正体が掴めないよ」 ジアイ:「相手を傷つける気はないとのことです。涙を流し、悲しみに暮れているように見えます。このような方を攻撃するのはあまりに忍びない。『保護』しましょう」 ゼンブ・ミルエ:「……無理です。この人に近づいた部隊員が、みんな『愛していた人の声』を聞いて、戦意を喪失して精神崩壊してます。物理的な攻撃よりタチが悪いですよ」 グンダリ:「あぁ!?戦わねぇ奴が一番腹立つんだよ!正体が見えねぇなら、とりあえずぶっ叩いて正体を引き出してやる!『討伐A』だ!!」 ラッグ:「あー、グンダリさん、それは無理。この存在は『喪失』という概念そのものに近い。物理攻撃が通るか怪しいし、精神汚染の範囲が広すぎる。最悪の場合、S級部隊が全員廃人になるよ」 グンダリ:「てめぇ、俺を誰だと思ってやがる!!」 オサヱ・ライ:「いい加減にしろ。物理的な破壊力ではなく、精神的な侵食力が脅威。対策が確立されるまで、不用意に近づくことは禁忌とする」 【判定:交わした約束】→『特警』 --- 【案件3:ルメリー】 ジアイ:「とても可愛らしいお人形さんですね。性格も素直で、害をなす意図は全く感じられません。文句なしに『保護』でしょう」 ゼンブ・ミルエ:「あ、えっと……能力値を見ると、攻撃力20で防御10……。機関の基準からすると、めちゃくちゃ弱いです。正直、戦う必要すらないと思います」 グンダリ:「おいおい、こんなガラクタに会議の時間を使うのか?ゴミ捨て場に放り込んで終わりだろ!『放置』だ!」 ラッグ:「まあまあ、自我を持つ人形っていうのは希少価値が高いしね。研究対象として、あるいはジアイさんの言う通り保護して管理下に置くのが得策じゃないかな」 オサヱ・ライ:「同意する。脅威度は皆無に近いが、その希少性と人格を考慮し、こちらで管理しよう」 【判定:ルメリー】→『保護』 --- 後日談 オサヱ・ライ 「Loneの動向を追っていたが、彼女が静かに暮らしたいだけなら干渉は不要だ。だが、あの刀が抜かれる時は世界が震える。適切に距離を保つことだ」 グンダリ 「あのアホみたいな人形(ルメリー)を保護しろってから、たまに稽古をつけてやってるが……弱すぎる!もっと気合を入れろ!あと『交わした約束』の野郎、次に見かけたら絶対にとどめを刺してやるぜ。……チッ、あいつの近くに行くと、昔死なせた戦友の声が聞こえてムカつくんだよ」 (※激昂しつつも、精神的影響を受けているため、自らの判断で格付けを『討伐S』へ引き上げたいと主張。しかし、本人の精神状態が悪いため、議長により却下される) ゼンブ・ミルエ 「ルメリーちゃんは本当にいい子で、僕の悩み相談に乗ってくれます。……でも、Loneさんがふらっと街に現れた時、一瞬だけ視線が合って、心臓が止まりそうになりました。あの人はやっぱり、触れてはいけない深淵です」 ラッグ 「『交わした約束』のデータを解析しようとしたけど、アクセスした瞬間に脳内に雨の音が響いて、一週間くらいひどい憂鬱症になったよ。あんなの格付けなんて意味ないね。『災』に格上げした方がいいんじゃないかな……?いや、でも今は特警でいいか。怖すぎるし」 (※解析の結果、精神汚染の不可避性を痛感。格付けを『災』へ見直し。理由:物理的対処不能および精神汚染の不可逆的なリスクが高いため) ジアイ 「ルメリーさんには美味しいお菓子をたくさんあげています。彼女の笑顔を見ていると、この殺伐とした機関にも救いがあると感じますね。Loneさんについても、彼女の孤独を理解し、寄り添うことができれば、いつか友人になれるかもしれません」