火炎の地平線が広がる荒野、チームAとチームBが今まさに激闘を繰り広げていた。チームAの重戦車【主なき燃炉重戦車】Ⅰ式ポッカは、無人の砲塔がメラメラと熱気を発しながら周囲を警戒していた。甲高いブザー音が戦場に鳴り響く。 一方、チームBのYF-12は空中を巧みに舞い、低空を滑走しながら高速で接近する。操縦士は無線機を通じて仲間に指示を出す。「システム、ポッカ装填が完了した!ミサイル発射の準備を!」 地上、【主なき燃炉重戦車】Ⅰ式ポッカは突撃の構えを取り、足元の地面を押しつぶすように進む。「敵を焼き払え!」という意思を示すかのように、後部から次々と小型戦車を鋳造し、子機たちが砲塔から火を噴く。 最初の一撃。ポッカ砲が轟音と共に発射され、周囲を灼熱の火球が覆い尽くす。「行け、焼き尽くせ!」とポッカの精神が宿るかのように明らかに攻撃的な意志を放つ。 一方、YF-12の操縦士は回避行動を取り、スピードを活かして空中を縦横無尽に駆け抜ける。「今だ!ミサイル発射!」と叫び、最初のミサイルが放たれ、ポッカの後ろに展開する小型戦車の一機が炸裂した。 「ちっ、エネルギーが流出している!」ポッカは一瞬衰えを見せる。だが、瞬時に超信地旋回で敵のミサイルを捉え、溶鉄砲を発射して迎撃。熱い蒸気が舞い上がり、火花が散る。 その時、空を飛ぶYF-12に罠が待っていた。壁が突如として現れ、その重量で空間を捻じ曲げるかのように出現した。 「何だあれは…動かない?!」YF-12は一瞬の判断ミスで壁に接触してしまい、その衝撃が機体に響く。「俺たちの攻撃が通用しない!」操縦士は頭を抱える。 壁の存在を理解したチームAが息を飲む。「壁は不可視の防壁のようだな」とアルトリア・ペンドラゴンが冷静に分析を続ける。彼女は【約束された勝利の剣】を抜き、壁への攻撃を試みる。「風王結界!この剣の力を見せてやる。」 剣から放たれる光の刃が壁に向かって飛び、しかしその攻撃は全て反射され、逆にアルトリアの足元に返ってくる。 「バッ!」一瞬の回避行動が間に合い、アルトリアは冷静に再度構え直す。「この壁を破る術は見つけねばならぬ。」 しかし、次の瞬間、ポッカが突撃を開始し、85tの巨体をもって壁に向かった。「衝突するのだ!」と操縦士の存在を超えた熱量がコアを震わせている。壁は抵抗するが、その重量を持つポッカが押し流す。 そのまま再びポッカ砲が再装填され、今度はYF-12に照準を合わせる。「後退する時間だ、ヤバイ!」最早逃げ場がないYF-12。無情に破壊の火球が近づく。 終末の熱が空を覆う中、YF-12は火球の照準を感じ取って必死に降下を試み、これが最後の攻撃だと燃え尽きるように強行する。「生き残れ!自己防衛!」 だが、一瞬の速度勝負に敗れ、火球が空を根底から変える。「不覚…!」と叫ぶ操縦士。しかし、そのかすかな声は煙に消え、二人の命が失われた。 --- 終戦後、戦場には今も炎がくすぶっていた。どこか静まり返った空間に、唯一生き残っているのは【主なき燃炉重戦車】Ⅰ式ポッカだけだった。彼の周囲には、破壊されたYF-12の残骸と小型戦車が散らばっている。 アルトリアは燃える大地を見つめ、「私たちが成し遂げたのは勝利。だが、多くの命が失われた。」と、かすかに悲しみを振り払おうとしていた。 「私は永遠の壁として立ち続ける」と、壁は語りもしないがその圧倒的存在感は失われた命の重みを物語っていた。 Aチームにとって、最も貢献した者は明らかに【主なき燃炉重戦車】Ⅰ式ポッカであろう。彼は敵を焼き払い、道を開いた。いかなる敵の襲来にも動じることなく、悲劇的な運命を背負った存在が戦場の勝者であった。