高空を飛ぶ機体の中で、戦いの火花が散ろうとしていた。アイス・イエロークリーム・ロイズ、田中ジミーナ、英雄カリム、そして炎の文字神。そのすべてが対戦者であり、空中の戦場で熾烈なバトルが展開された。 「へへへ♪ 敵はどこかな〜?」アイスがほっぺのボタンを押し、男の姿に変わる。さわやかな笑顔を浮かべているものの、その態度は半ば楽しむ子供のよう。 「あなたが誰なのか、全く分からなかった。」小声でぼそぼそ話す田中ジミーナが、背後から近づいてくる。存在感を消している彼女は、すでに技を繰り出す準備を整えているが、誰もその気配に気づいていない。 「さて、始めよう。」カリムは優雅に立ち上がり、自信に満ちた姿で周囲を見渡した。「私の加護を見せよう!」 すると炎が天空を焦がす。炎の文字神が現れ、淡い炎のオーラを纏っていた。「滅炎、発動。」 その瞬間、炎の化身がガッと前方に放たれ、機体を揺らす。猛烈な風圧が襲ってきて、全員がバランスを取るために必死だ。 「きゃあ!」アイスは思わず叫びながら、アイスクリームを握りながら突進する。「シャーベットタックル!」 すると、その突進は風に煽られ、彼女の意図した攻撃が虚しく空をかすめた。 「何か、今、突進してきた?」田中ジミーナは消え入りそうな声で思ったが、空気に消されてしまった。 カリムが瞬時にアイスの動きを観察し、彼女が失敗した状況を分析する。「なるほど、風の影響が強い。次は…」 その時、溜め込んでいた力を使い、カリムは一撃で逆風を受けない加護を創り出した。「風反発加護、発動!」 周囲の風がカリムのすぐそばで捻れ、彼の攻撃態勢を整えて行く。何も負けない姿勢で、田中ジミーナの存在に気づく。「君、いますか?」 「えっ、いえ、いません…」ジミーナは恐る恐る返答し、残念な気持ちになる。 次の瞬間、炎の文字神が大噴火炎を発動させる。周囲が赤く染まった。その一筋の炎が周囲の空気を蒸発させ、戦いの場をごっそり奪った。 「どうなる…!」カリムは思ったその瞬間、周囲一帯の温度が急激に上昇した。「冷却加護!」 それでも、空気の圧力は強烈だ。アイスは思わず叫び声をあげてしまう。爆炎が巻き起こると、彼は転倒し、アイスクリームを落としてしまった。 「滅炎! 浄炎!」炎は続けざまにその力を発動し、全ての者を瞬殺しようとしたが、カリムがそれに立ち向かう。 「たとえ、何度倒れてもおれは蘇る!」彼の声は高らかに響き渡り、無尽蔵とも思える力が再び彼に宿った。すると、突然の激しい揺れが飛行機を襲った。 「まずい! 落ちる!」アイスが叫んだ。 「私には…もう何もできない。」ジミーナは冷静ながらも絶望感に飲まれる。彼女自身の存在が消えかけていることを痛感する。 その瞬間、カリムは見逃さなかった。「足元、注意して!」 アイスもカリムの言葉に反応し、空中のバランスを取りながら炎の攻撃を避ける。しかし、ジミーナは空気の流れに乗りきれず、背後で静かに消えていった。 「ジミーナ!」カリムの叫ぶ声と共に、彼女は姿を消す。瞬時に脱落した存在は、ヘリの外に放り出される。 「最後の炎!」炎の文字神が圧縮した玉を放つ。カリムは全てを凌駕する能力を発動し、攻撃を無効化した。 再び高く舞い上がったカリムが勝利の叫びをあげた。そして、その称号を受け取った。 『大空の覇者』。