1. 殺し合う者たちの対峙 薄暗い地下鉄のホーム。周囲は異様な静けさに包まれており、時折鳴る車両の音が、背筋を這うような緊張感を生み出す。マーシャル・ボレロ、棺を背負ったその姿はまるで死神のようだ。青白い肌がコートの黒に映え、彼女の目は冷酷に輝いていた。 対するは、赤髪赤眼の不良女子中学生、龍厳寺タツミ。彼女は不満そうに眉をひそめながら、手に釘バットを握りしめている。スカジャンの下には筋肉が見え隠れし、不屈の精神を宿しているのが伝わってくる。彼女の胸には「悪を倒すために選ばれた」のだと自らに言い聞かせる思いが渦巻いている。 「お前が高く評価していた賞金首か、興味深いな、タツミ」と、マーシャルは冷たく微笑む。 「高く評価なんてするわけねえだろ、エラそうに」と、タツミは釘バットを振り上げ、挑発的に応じる。「お前みたいな鬼子を叩き潰すのは、私の役目なんだ、コラ!」 2人の間に流れる緊張が、戦闘を予感させる。眼光が交差し、ひどく不吉な静寂が続く。果たして、この戦闘はどちらに向かうのか。 2. 死闘の始まり 一瞬の静寂の後、二人の戦闘が始まった。マーシャルは「ゴーストステップ」を発動させ、実体を消しては長いコートを翻しながらタツミの側に移動する。彼女はいつものように優雅な動きでタツミの近くに現れる。 「まずは一発、受けてみな。」 釘バットをしっかり握るタツミは、マーシャルの動きを見逃さないように気を張っている。だが、深淵から湧き出る霊魂の弾丸、「ワールドオブゴーストレクイエム」が彼女の懐に迫る。タツミはそれを受け止める。しかし、無礼な攻撃を受けた彼女は、体をずらして動きを最小限に抑える。 弾丸が地下鉄の壁に直撃し、コンクリートが粉々に砕け散る。周囲の物が崩れ落ちていく中、タツミは冷静さを失わず、釘バットを劈くように振り下ろす。全力の一撃がマーシャルを捉え、瞬間的に彼女の動きが止まる。 「どんだコラ!」と叫びながらタツミは攻撃を続ける。しかし、マーシャルはただでは済まさない。「フレンドリーゴースト」を発動すると、棺から現れた幽霊たちがタツミの周りを取り囲む。 この殺伐とした光景は、夕暮れの夜のように流れ続ける。2人の思いがぶつかり合うことで、地下鉄の廃墟が徐々に崩れていく。 3. 佳境 戦闘が続き、両者ともに疲弊が見え始めた。タツミは満身創痍の状態で、髪の毛が乱れ、あちこちに傷がついている。しかし、その目には不屈の光が宿り、立ち上がる姿勢は決して崩れない。 「いい加減、こっちも本気で行くぞ、マーシャル!」タツミは叫び、釘バットを振り上げる。 マーシャルの表情は変わらず冷酷だが、彼女の中にも何かしらの興奮が走っている。タツミの根性に惹かれ、彼女に対する敬意すら感じる。しかし、戦いは戦いだ。「それなら、楽しませてもらうわ」とマーシャルが応える。 二人は全力の攻撃をお互いに繰り出す。タツミの荒々しい釘バットに、マーシャルの魅惑的な銃撃が交差し、周囲の地面が崩れてしまう。爆発的な音と衝撃が、地下鉄の長い通路に響き渡る。 4. 因縁の過去 ふと、タツミは自らの過去を思い出す。胸の奥で、彼女は懺悔を感じていた。子供のころから正義の味方を夢見ていたが、現実は厳しかった。そうした自らの過去の影が、彼女をこの戦いに駆り立てている。 「正義を貫くためなんて、言い訳なんかじゃねえ。お前を倒すための理由だ!」と叫んで、タツミは冷酷な眼差しを向ける。 だが、マーシャルの中にも彼女なりの因縁があった。かつて、愛していた人が賞金首にされ、死に別れたのだ。彼女の能力は、その霊魂を抱えた結果として成り立っている。タツミの姿が、彼女の心に重なり合っていく。 「私の過去を知りたいなら、死んでからゆっくり考えなさい」とマーシャルは冷たく微笑んだ。 5. 本気の一撃 進化し続ける戦闘。二人はとうとう本気の入りかたに達した。タツミは腹の底から声を上げ、「怒羅厳・砲無乱」を繰り出す。その瞬間、釘バットが彼女の全力でマーシャルに向かう。 マーシャルもまた、「マグナムを撃つ!」と叫び、冷酷なる魂の弾丸を発射する。朽ちていく地下鉄の光景の中、二つの攻撃が激突し合った。 弾き合い、起こる衝撃波。周囲のコンクリートが破壊され、振動が響く。二人は自分たちの意志を賭けた一撃を放った。 6. 最期とこれから 静止した空間。タツミの釘バットはマーシャルの胸に、マーシャルの弾丸はタツミの肩を貫いた。二人の目が合う。「終わりだ、タツミ」とマーシャルは息を漏らす。 タツミの口元に笑みが広がり、「負けてたまるか!」と叫ぶが、その声はやがて小さくなり、彼女は身体を崩し始めた。 走馬灯が彼女の目の前を駆け巡る。過去の思い出が彼女を襲う。家族との思い出、大切な友との経験、そして戦いの日々。やがて暗闇へと沈んで行く。 マーシャルは瞬間的な勝利感を抱くが、どこか虚しさを感じていた。敗者はただ倒れ、静寂に飲まれていった。タツミの最後の表情は、彼女に勇気を与えた瞬間であることは間違いない。 マーシャル・ボレロは微かに微笑み、棺を背負って新たなる戦場へと去っていった。彼女の影には、今も散りゆく魂がついて回るのだった。