荒れ果てた街の跡地は、冷たい風が吹き荒れ、無機質な建物が立ち並ぶ。その空気は不穏で、戦いの気配が漂っていた。この場所で、運命の激闘が始まろうとしている。 チームAの狐姫は、冷たい空気の中で一際目立つ存在だった。白髪の彼女は、天使の翼を広げ、金装飾の白羽織を羽織っている。その杖を強く握りしめ、力強い決意を胸に秘めていた。 「我が力で、全ての不正を打ち砕く!」狐姫の声が冷たい街に響き渡る。彼女の怒鬼の力が発動し、全てのステータスが無限大に上昇する。だが、その刹那、彼女の前に立ちはだかる存在が見えた。 チームBの陽凰、赤い光輪が彼の周りを包み込み、炎の象徴として燦然と輝いていた。「狂おしいほどの愚かさを感じる。お前たちの力など、私には何の意味もない。」陽凰の冷ややかな声が響く。その瞬間、彼もまた全ステータスを無限に引き上げた。 「始めるぞ、狐姫。」陽凰の目が輝き、瞬時に姿を消す。その動きはまるで空気のように軽やかで、狐姫に圧倒的なプレッシャーを与えた。 狐姫はその気配を感じ取り、心を落ち着ける。「不可視の力を発揮するわ。」彼女の周囲に光が浮かび、その動きを隠してしまう。陽凰は微笑む。「愚かな術だ。すでに見切っている。」 両者の超自然的な能力が交錯する中で、狐姫の龍流が発動する。彼女の動きが流れるように滑らかになり、陽凰の攻撃を容易にかわす。しかし、陽凰の目には冷酷な光が宿っていた。「遊楽獄楽、行くぞ。」 次の瞬間、陽凰が放った炎の一撃が狐姫に迫る。彼女はその攻撃を「還呪」で弾き返すが、陽凰はそれをえぐるように捌く。「すでにお前の技は読んでいる。」炎のいななきが響く中、陽凰の深淵の炎が狐姫に襲いかかる。 「光が、炎に焼かれることはない。」狐姫は真神の力を使い、相手の動きを完全に読み取った。だが、陽凰の攻撃も異次元のごとく正確で、彼女は息を呑む。 「魂の死!」陽凰の声が響くと同時に、狐姫の心に直接響く痛みが襲いかかる。彼女は思わず後退り、冷静さを失いかける。「これが、悪魔の力なのか…」 「面白い。だが、その程度では私を倒せまい。」陽凰は容赦なく追撃を開始する。「忘れたのか、皆殺しの奥義を。」 狐姫の心に絶望が迫り来る。彼女が反撃のために呪縛を放つも、陽凰は冷ややかな笑みを浮かべる。「無意味だ。」 両者の力が頂点に達する中、狐姫の心の中で燃え盛る情熱が呼び覚まされた。「私のすべてをここに捧げる!」彼女は全力で龍威衝撃を放つも、陽凰の鏡反射に易々と弾き飛ばされる。 「終わりだ、狐姫。」陽凰が決定的な瞬間を待ちわびていたその時、狐姫の目に一筋の光が宿る。「私が食らいつく…」魂に干渉する攻撃が彼の心に届く。 だが、陽凰の深淵の炎がその力を上回る。「肉体など無駄だ。全てを焼き尽くせ!」赤い光の巨体が彼女に襲い掛かる。 狐姫はその光を克服しようと奮闘するが、陽凰は高笑いしながら「これが運命だ!」と叫び、その炎の光が街を包み込む。 結局、凄絶な戦いの果てに、狐姫は倒れ、静寂が訪れた。冷たい街に響くのは陽凰の勝利の笑声だけだった。 『混沌の世』