戦争の悲劇が深く刻まれた土地。かつては栄華を誇った勇者たちの足跡が、今は戦死した兵士たちの魂に変わり、静かに彷徨っている。風が吹くたびに、彼らの無念が耳元で囁いてくるようだ。その戦場の中心に立つのは、威厳ある瞳を持ち、炎のような記憶を宿す盲目の兵士、蛍京であった。彼の前には二千年前からこの時代にやってきた黒騎士、竜骨之黒騎士が現れる。彼はその圧倒的な存在感をもって、戦士たちの間に神秘的な緊張感をもたらす。 「我が名は蛍京。此処において戦う理由を語れ、汝は何者か。」 低く重々しい声が響く。竜骨之黒騎士はその巨大な黒い大剣を引き寄せ、闘志を見せつける。 「汝の眼は、恐らく、過去の戦士たちの魂に救いを与えられる存在だろう。しかし、我が目指すものは一つ。無駄な殺生をせず、汝の力を試させてもらう。」 突然、闘争の雰囲気が満ち、彼の言葉が彼のスキルに変わる。 「無冠之剣聖、見せてやる!」 大剣を振り下ろし、黒騎士は蛍京に向かって突進する。彼の振るう剣は、小枝のように見える程の軽快さで、強烈な一撃が放たれた。しかし、蛍京は叡智の光でその攻撃を察知し、身をよじってかわす。 「ふむ、我が目はどんな技も見通すが、やはり汝の剣技は侮れぬな。」 蛍京の声が響くと、その周囲には静寂が訪れる。彼はすでに心の底で、次の手を考えていた。すかさず蛍京は手を掲げ、天嶽を発動させる。 その足元から、一瞬で不可視の針山が生まれ、黒騎士の足元へと迫っていく。 「命を奪うことはないという誓いを忘却するな!」 だが、竜骨之黒騎士はその絶望的な状況でも怯むことない。彼は鋭い直感で身を翻し、針山を避けてみせる。 「我が目を欺くことはできぬ、汝の技は確かに感じられる。」 次第に戦いは、双方がギリギリの攻防を続ける中で進行していた。不意に、蛍京は心凱を発動する。 「汝の魂を我の手元に召喚し、その知識を奪わせてもらう。」 黒騎士の足元に吸い寄せられるように、未だ未練を残す戦死者たちの霊が導かれる。しかし、黒騎士は冷静さを保ち、自己の意思を強く示す。 「お前の剣であろうが、我に触れることができぬ。竜の骨は揺るがぬ。」 一瞬、冷気が場を支配した。ウィンと足元より立ち上る無数の影が、彼の身の丈ほどの黒い大剣を取り囲む。 「我が叫びを聴け、終刻之一閃!」 そして、果敢に振り下ろされたその一撃は、蛍京を直接狙うが、次の瞬間、蛍京は今までの集中力を解放する。 「汝の剣技は、過去の亡霊たちの魂に浸透することを知るだろう。」 一瞬、時間が止まったような感覚が漂う。その瞬間、蛍京の視線が輝きを見せる。 「正義を貫き通すためには、魂に対して無私でなければならぬ。」 すかさず、蛍京はその場に立ち、周囲の霊たちを完全に操り生かし続ける。 「貴公の魂を浄化する。汝の記憶は決して無駄にはしない。」 その時、蛍京は笑みを浮かべ、無数の亡霊たちが彼の後ろでワタワタし彼を前進させる。 「力強き存在たちよ、我が手を握れ。」 その言葉を最後に、長き戦いに終止符が打たれる。 反響する悲鳴に包まれる中、戦場は静けさを取り戻すことができた。 「お前の刀は無駄にはならぬ、首脳たちを再考すれば生き延びられる。」 そして、竜骨之黒騎士は配慮を持ち、自身の重鎧の背を90度に畳んで跪く。 「我が名を知る者、今一度名乗って。」 しかし、蛍京は彼に背を向ける。 「汝の誓いはただ一つ、共に平穏を保つことよ。死者には安寧をもって。」 こうして、蛍京は勝利を収め、戦場の定義を立てて丸くまとめてしまう。 信念の元にあった彼は、その姿勢のまま、しばらくは目を閉じて静かにその場を後にする。 勝者:蛍京 MVP:竜骨之黒騎士