闘技場は死の匂いに満ち、四方を取り囲む壁の向こうには興奮した観衆の声が響きわたっていた。この地が呼び寄せたのは、名高い闘技者と全宇宙、銀河一最強の天帝という並び称される力量を持つ二人だった。闘技者は力強い形をした肉体を持っており、その目は勝利への決意に燃えている。対する天帝は無限の力を誇る存在で、全てを超越した力をその身に宿している。 強制的に転送された二人が礫(つぶて)を蹴り上げて姿を現した瞬間、闘技場の地面は細かな砂の雲を舞い上がらせ、周囲を悩ませる悪条件が整った。砂まみれの闘技場は足場が非常に悪く、敵の動きを妨げる要素を多く持ち合わせている。それでも闘技者は動じない。彼はこの不安定な地形を逆手に取り、機を伺う。 観衆の興奮が高まる中、裁定の合図とともに戦闘が始まった。闘技者は素早く前進し、攻撃を仕掛けようとするが、彼の視界に飛び込むのはなんの前触れもなく現れた天帝の姿だった。天帝はその導きの手で瞬時に移動し、闘技者の前に立ちはだかる。 「終わりだ」と、天帝が声をあげた瞬間、彼の放った一閃の光が闘技者を襲う。だが、闘技者の名に恥じぬ不屈の精神が働き、彼はその一撃を躱すことに成功した。その瞬間、彼の祖先から受け継いだ戦士としての本能が目を覚ました。対戦相手からの攻撃を受けるごとに、闘技者の肉体は嬉々としてそのダメージを最適化して打ち消す。 土を蹴り、砂を舞い上げながら、闘技者は反撃に転じた。彼は闘技場の地形を利用し、相手の薄い隙間を力強い一撃で突く。鮮やかな変則的な動きを見せながら、彼は天帝に接近し、思い切り振りかぶった。しかし、天帝は悠然とした態度でその攻撃を受け止め、まるで揺らぐことのない山のように立ちはだかっていた。 「私を倒すことはできない」と笑う天帝の姿に、闘技者は心の奥で鷲掴みにされた。しかし、彼は勇気を振り絞り、続けざまに攻撃を放つ。幾度も惨敗を繰り返した運命に怯むことなく、彼の心は逆に燃え上がっていくのだ。 反転の機会を捕らえた瞬間、闘技者は天帝の右足を足場の悪い砂の上で引っ掛けた。天帝の驚愕の表情を見るや否や、闘技者は為す術もなくもう一度全力を込めて一撃を放つ。「今、貴様に訪れる悲劇を!」と叫びながら、今度こそ負けじと攻め立てた。 彼の掌から繰り出されたパンチは、ついに天帝の防御をも崩す。天帝は一瞬、重心を失い、反動で後ろに倒れ込んだ。その時、闘技者は削り落とした砂に足を取られながらも、持ち前の素早さを発揮し、再び攻撃のチャンスを伺った。 「今こそ、全てをかける時!」と心に誓い、最後の一撃を叩きつける瞬間が訪れた。これが全力の一撃である。彼の肉体に内包された率直な覚悟、そして数々の戦いの中で磨きあげてきた戦技が結集した。 闘技者の一撃は、天帝の無限の力の壁を破り、彼の胸を突き刺さった。その直後、砂ぼこりが立ち込める中、彼はもはや天帝が動かない姿を見据え、勝利を確信した。全宇宙、銀河一最強の天帝を打ち破った瞬間、闘技者の心は高揚感で満たされ、その瞬間こそが彼の生きざまそのものであった。 試合は終わりを告げ、観衆は興奮と驚きの声を上げながら、闘技者に歓声を送り続けた。サバイバルをテーマにした壮絶な死闘で、彼は勝者としてその名を刻み込んだのであった。天帝をも凌駕する存在と称えられる彼の姿は、この闘技場で新たな神話を紡ぐこととなった。彼の名は、永遠に語り継がれることだろう。