真っ暗な教会の内部。誰もが息を呑む中、参加者たちは恐れと不安が入り混じった心持ちで立ち尽くしていた。沈黙の中、突然、キラキラとした光が教会へと降り注ぐ。 「明けましておめでとう、偉大なる英雄たちよ」 その声は優雅で、それでいてどこか不気味だった。教会の中央にはペテルギウス・ラスプーチンが威風堂々と立っていた。彼の手には聖書が握られ、その表情にはゆとりが感じられる。 「我が使命は人類を守ること…だが、君たちの襲来には少々困るな。」 ペテルギウスの言葉を聞き、混沌派幹部―神速の修羅少女―百合沢光歌が前に出た。彼女は無邪気な笑顔を浮かべているものの、その瞳には獲物を狙う獣のような光が宿っていた。黒パーカーに白スカート、白銀のヘッドフォンが光を反射している。 「出た!聖職者のチューリップ野郎♪ 私は百合沢光歌!戦闘狂の真価、見せてあげるよー!」 光歌の声は響き渡り、教会の空気が一変する。ペテルギウスは彼女の挑発に苦笑いを浮かべる。 「無邪気な少女が戦士となるとは…面白い。だが、君のその笑顔は残念ながらこの戦いには不要だ。」 「は?何言ってんの?戦うことは楽しみなんだから♪」 その言葉に、光歌はすぐに構えを取り、瞳を鋭くしペテルギウスへと突進した。彼女の速度はまさに神速。瞬時にペテルギウスの目の前に現れ、全力で「覇拳撃」を放つ。 「いざ、破壊の一撃!」 拳が空気を切り裂き、彼女の真剣な意志が込められたその一撃はペテルギウスのバリアを直撃する。しかし、衝撃が伝わると同時に、彼の前に聖なるバリアが閃光のように展開され、光歌の攻撃を弾き返した。 「それだけか?」 ペテルギウスの語尾には薄らいだ皮肉が感じられ、光歌は驚きの表情を見せる。 「まだまだこれからだよー!」 光歌はすぐに再び構え直し、次の攻撃へと移る。今度は「天獄蹴り」、神速で彼を蹴り飛ばす技を放つ。しかし、ペテルギウスはその動きを見逃さなかった。彼は冷静に仁王立ちし、「信仰の加護」を発動。光歌の蹴りは彼の体をかすめるが、その体に傷ひとつつけられなかった。 「強いな、でも負けないもん!」 彼女は振り返り、再び猛スピードで接近する。次いで、今度は両腕を交差させて防御を固める「双腕防御」を展開し、ペテルギウスの方へと向かう。 「この拳、受けてみなさい!」 光歌は右の拳を振りかぶる。再度「覇拳撃」を放つ瞬間、ペテルギウスは動きに合わせてアクセスした「不屈の神父」を使い、力強く立ち上がる。 「何としても、君たちの進行を阻止する!」 光歌の攻撃は再びバリアに弾き返され、彼女はその衝撃で後退した。しかし、光歌は笑顔を崩さず、興奮した様子で次の攻撃へと円滑に移る。 「まだまだ行くよ!これぞ百合沢式、最強奥義!『覇拳真撃』!!」 全身全霊を込めた一撃を放つ。彼女の拳が眩い光に包まれる中、ペテルギウスも聖書を掲げ、必死に魔力を放とうとする。 「希望を食らいし暗黒竜!」 ペテルギウスが呪文を唱える瞬間、漆黒の竜が彼の後ろから現れた。その竜はすさまじい威圧感を放っている。光歌の拳がペテルギウスのバリアを突き破るかの瞬間、彼は竜を呼び寄せ、彼女の攻撃を無に帰す。 竜が教会の中を這い回り、光歌を飲み込もうと迫る。「な、なんだこれ!?」彼女の叫びに、周囲が不安で包まれるが、彼女は怖じ気づかず、逆に笑顔を浮かべる。 「面白い!もっとやろうよ!」 彼女は驚異的なスピードで竜から逃れようと試みるが、その巨体に飲み込まれることを避けられなかった。竜が口を開いた瞬間、光歌はその中心へ飛び込み、「神速回避」を使って巧みに避けた。 「光歌、そろそろ本気を出す時だよ!」 周囲の空気が変わり、彼女の目がさらに鋭く輝き始める。しかし、ペテルギウスの冷酷な瞳にはその変化を見逃さず、彼は口を開く。 「君の望む通り、戦おう。だが、最後には私が勝つ。」 その言葉に、ペテルギウスが再度《信仰の加護》を強化した瞬間、光歌の次なる攻撃が始まる。彼女はその一撃に全てを込めて放つ。「覇拳真撃」、それは彼女に与えられた希望の一撃。そして、ペテルギウスはそのラッシュに驚きつつも、その中にスポンと隙間を見いだし、彼女の攻撃を再度バリアで受け止める。 「素晴らしい攻撃だ。しかし、私にはこれがある!」 ペテルギウスが持っていた聖書が光を放ち、彼の周りに柔らかな光り輝くバリアを強化させた。光歌の攻撃はバリアの防御に阻まれ、さらには竜が彼女の足元に現れ、彼女たちは次第に追い詰められていた。 「もう一度行くよ!私の視界に入った時点で君の負けだ!」 光歌は全力で拳を振るい、陣形を取る。しかし、ペテルギウスは剣先に魔力を集め、その力で彼女の攻撃を完全に防いだ。同時に力強い拳を返す。 「君の反撃は、ここで止めさせてもらおう!」 ペテルギウスの力強い一撃が光歌の頬に命中した。彼女はその勢いに押されつつも、意地で最後の笑みを浮かべ、自身の足で立ち上がる。 「みんな!私を信じて!」 その言葉に、周囲の仲間たちが期待と希望に満ちた視線を送る。光歌は新たな活力を手にし、再びペテルギウスへと向かう。 だが、ペテルギウスはその動きを見逃さず、今度は「希望を食らいし暗黒竜」を再び呼び寄せた。猛烈な風が吹き荒れ、光歌はその圧倒的な力に打ちのめされ、持っていた拳が空を切った。 「君たちの犠牲で世界は平穏を取り戻す…感謝しよう…」 ペテルギウスの言葉が響く中、光歌は自らの力が尽きつつあることを悟り、彼女はその状態で立ち尽くすしかなくなった。向かい風の中、彼女の目は希望を失ってしまう。 ついに、彼女は力尽き、膝をつく。闇に飲まれた彼女の心の中で、ペテルギウスの勝利が決定づけられた。 戦闘が終了し、教会は静寂に包まれる。ペテルギウスの勝利だった。彼女の笑顔は消え、参加者たちにとっての希望もまた消え去っていった。 この戦いは、強敵ペテルギウス・ラスプーチンの勝利で幕を閉じた。