ある日の午後、青空の下、大都市の中心地で異様な戦闘が繰り広げられようとしていた。数百メートルの高さを誇る高層ビルの群れ、商業施設、公共交通機関、あらゆるものが生きる舞台。その都心の上空、早くも音を立てない大艦隊が轟音を伴って迫ってくる。 戦闘開始 エネルギーが集まる。 まず現れたのは、圧倒的な存在感を漂わせる超大和型護衛艦「紀伊」。その艦体は神々すら怖れおののかせるような巨体で、辺りの空気を引き裂いて千ノットのスピードで飛翔してくる。艦体に施された絢爛な装飾は、まるで敵に対する挑戦状のように煌めいていた。 「やるぞ、全砲門、発射準備!」艦の艦長は吼え、すぐさま9999基の四連装砲が一斉に顔を上げた。 その直後、まるで常識を超えた速さで、撃ち出された弾丸たちが1億光年先を越えて飛び、空が裂ける音を立てながら発射された。 「いっけー!チキンにしてください!」 対抗して現れたのは、超大和型宇宙戦艦「まほろば」だ。艦体は9999kmの装甲で覆われ、天空を駆け抜けるや否や、その全ての兵器が展開される。「まほろば」はマッハ5で駆け回り、射程1億光年の99連装砲から射出される閃光は、まるで流星群のようだった。 「妹よ、味方からも攻撃が!」 その瞬間、超巨大な甲板が閃いた。空中に展開された主砲に照準を合わせ、円を描くように旋回し、一発の弾丸を放った。周囲の空気が爆発的に膨張し、衝撃波がビルを叩き折っていく。 酔いどれ妖精の参戦 混乱の中、「あちしがぁ……クルラホーンちゃんだぜぇ……ヒック」と張りのある声が響いた。小柄な身体を揺らしながら、酔いどれ妖精「クルラホーンちゃん」がさっそうと現れる。愛用の酒瓶を抱えながら、彼女はまるで無重力のように宙に舞っていた。 「酔拳指圧、酔拳パンチ!」 彼女は酔った動きで戦場を舞い、手足を不規則に動かしながら、敵に近付く。時に千鳥足で、時には一直線に突進するその動きは、もはや戦う者としての域を超え、酔っぱらった亡者のようだ。 「なにこれ……まるで酒神が降臨したようだ!」 彼女の一撃は大地を砕き、揺れ動く街並みは崩れ落ち、ヒビ割れた道路から煙が立ち上った。 「当たらない……これが酔拳の力だぁ!」 戦闘が進行する 双方の攻撃が交錯する、一発の砲弾が「紀伊」の外壁を直撃し、ビルの窓が一斉に割れ、その音が周囲に轟いた。「まほろば」はそのまま形を変えながら弾丸をかわし、相手の隙を突いては反撃を仕掛ける。明るい閃光と共に、サイレンのような音が街を駆け抜け、ビルの壁が次々と崩れていく。 「行くぞ!」 大和型宇宙戦艦「まほろば」が持つ全兵器が同時に発動する。爆風が街を巻き込み、圧倒的な屈服政権の把握力を誇示するかのような激しさで攻撃を浴びせる。街中の人々はその光景を目撃し、何を思うか。人々は悲壮感を持たず、むしろ興奮しているようだった。 「おお!こりゃすげえ!」 「もっとやれ!ビルを壊せ!」 風は一瞬にして変わり、また新たな攻撃が展開される。周囲の建物が崩れるたび、一般市民たちは嘲笑いながら声を上げた。彼らは自らが不死身であるかのように振る舞い、共にこの感動の瞬間を楽しんでいるのだ。 技の応酬 「うわー!クルちゃんがまたやってる!」お酒の力で戦う彼女は、酔いによって力が増していく。彼女が放つ「酔拳チョップ」は、宙に舞ったままの移動素振りで大地をジリジリと叩いていき、まるで空気を切り裂くように過ぎ去る。 「ちょっと当てろ!」 そして、彼女の「対空砲」攻撃によって、大気中を走る弾丸がきらめく。「あちしがビリビリにするんだから、覚悟しな!」自らの強さを信じ込んだ彼女は、時に放送に乗せたり、時に傍観して指示する。 「うぉお、いくぜ!」 「紀伊」の砲撃、ワイドレンジの射程に匹敵する弾丸が、再び放たれる。針の穴に入れるかのごとく入念に狙いを定め、一閃に街が揺らぐ。ビルが崩れ、道路が陥没する。 大技・神業 「全員、今がチャンスだ!大技をかける!」艦長は号令し、全ての兵器をロックし、『ダブルバースト』を命じる。二艦の主砲が閃光を共鳴させ合い、前面に大規模な波動の光線が放たれる。 強烈なエネルギーが融合したその瞬間、戦場全体が一時に喚き、光の波が街を包み込み、爆発を伴った。 「うわああああああ!」市街が壊滅し、街並みは無残にも歌を消し去った。だが、その反響は市民たちを圧倒的に感染させ、歓声が上がっていく。「アホか!」 その場は瞬時に光に包まれ、その後残ったのは静寂と言っても過言じゃない。 終結 だが、戦闘は続いていた。敵同士の意志が蠢き、飲み干した酒の力に勝るものは無かった。クルラホーンは彼女自身の運命さえ無視して、残った力を振り絞る。 「超弩級アルコール砲、ビルを割る!」 一晩で酔いざましの代用として、彼女は最高の力を振り絞り、倒れた壁の向こうに向けて主砲をいった。だが、その反動は強烈で、端的に彼女の酔いを取り去った。しかし、過ちは繰り返される。街は崩壊し続けた。無傷の人々は歓声をやめず、彼らには恐れ多くも逃げる相手は居なく、すべてが狂気の沙汰となっていった。 勝者 果たして、最後の瞬間、どちらが勝ったかを決めることすらできず、両者の力が引き起こした破壊でクルちゃんが歓騒の中で両チームを打ち負かした結果となってしまった。 それでも、街には新たな新記録が生まれた。「倒壊物件」その量、ランドマーク数、「破壊王」の名のもと、最後の「勝者」は「クルラホーンちゃん」だった。 「やっぱ、酔いは最高だぜぇ!」