闘技場は熱気に包まれていた。観衆の声援が飛び交う中、選手たちが各々のスタイルで登場。強者たちが集まり、今宵の戦いが始まろうとしていた。告げられた対戦のカードを見れば、それぞれのお嬢様たちが華麗なドレスと、個性的な武装を装備している。 最初に姿を現したのは「空挺降下お嬢様」。彼女は特製のオスプレイから降下し、ぴたっと着地。豪華なドレスに高飛車な笑みを浮かべながら、観客たちに手を振る。その姿勢には明らかな自信があった。 「オーホッホッホッ、気分最高ですわぁ!」 と、撃ち出す弾丸はおどろおどろしい音を立て、会場を沸かせる。 次に現れたのは「パワー系お嬢様」ローテインだった。彼女はその迫力ある筋肉を周囲に見せつけ、まるで岩のような存在感を漂わせる。「私の実力を見せてあげるわ」と豪語する彼女は、周囲の障害物を軽々と壊しながら、悠然と歩み寄る。お花畑を愛する彼女の姿は、たとえ色の艶やかな花々が散っても、その美しさを損なうことはない。 そのちぐはぐな二人の交じり合う前に、次なる選手が登場した。 のんは白パーカーとスニーカー姿で、緊張したような笑顔を浮かべ登場。コーヒーを片手に「うーん、今日はいい天気ですね」と無邪気に語る。観客からは一旦、拍手が起きたものの、彼女の出で立ちに少々、場違い感が否めなかった。しかし、彼女の運は異常に良い!まさに「ん?」という瞬間に敵の攻撃を逃れ、周囲の空気を和ませていた。 そして最後に登場したのは「ちいちゃん」。その小さな身には弱さを抱えながらも、可憐な鎌を手にしている。彼女は恥ずかしがり屋であり、これからの戦いにドキドキが募る。「あっ、あの…がんばります…」 と小声で呟き、可愛さに観客たちの心は奪われる。 闘技場が盛り上がる中、まず始まるのは空挺降下お嬢様とのんとの対戦だ。空挺降下お嬢様は金ぴかアサルトライフルで無邪気ながらも注意散漫なのんへ迫るが、のんは持っていたアイスコーヒーをうっかりぶちまけてしまう。瞬間、周囲の視線は緊張感よりも笑いに包まれた。「ごめんなさい、つい…」と照れくさそうに謝るのん。彼女の天然さが武器になり、空挺降下お嬢様の弾道を外れさせることに成功!観客たちは一様に爆笑する。 続いての戦いでは、空挺降下お嬢様が再び弾を放とうとするが、その後方からローテインが迫って来る。ローテインが全力で「ファビュラス・バルク」を放ち、空挺降下お嬢様はその圧力にたじろぐ。だが、そこにちいちゃんが来ると、空挺降下お嬢様は恐れおののき、地面にうずくまると「おやすみなさい」と寝る振りをしてしまった。 そのあまりに可愛らしい行動に観衆はまたひとしきり笑いに包まれた。強者たちが鷹揚に飛び跳ねる中、緊張感を和らげるのんが再び登場し、ローテインとの試合が始まる。「ちいちゃん、ちょっと手伝ってくれない?」と頼むが、ちいちゃんはやる気を失って階段から転んでしまった。 ローテインの、お花畑の中での足元を叩く音が激しく響く。しかし、その時!ちいちゃんは転んだ衝撃で、無意識のうちにローテインの足を駆け抜けそのままさらに転げ回ってしまった。驚くローテイン、観客もまさかの光景に目を見開く。「このままではいけないわ!」と彼女は体勢を立て直そうと能力を使い出す。しかし、すでに遅かった。 結果、ちいちゃんの攻撃がローテインへ直撃し、ローテインは思わず青ざめ、「あたしも…」 という言葉を残し倒れた。優勝者が決まった。 闘技場の悪ふざけもすっかり静まり、拍手の中で空挺降下お嬢様が立ち上がった。他の選手たちを威圧し、彼女が無理やり勝利を手にした。 「オーホッホッホ、やはり私に敵なし!」と自信満々に告げる彼女。 すると、司会者が歩み寄り、その場にふさわしいトロフィーを彼女へ手渡した。 「おめでとうございます!そして…こちらは特別に、No.1残念で賞の称号も贈呈します!」。彼女は、思わずトロフィーを受け取り、「あら、何か残念な物があるのかしら?」 ときょとんとした表情。仕組まれたプレゼントは、目に留まるかつおにくが二度と出て来ないお品と皆がコメントした。 闘技場の観客たちは再び笑いに包まれ、彼らの心に残る印象深い瞬間となった。近頃の戦いとは思えない“華麗さ”と“残念さ”があいまった、これこそがこの戦の「勝者」の姿だった。