【時の女錬金術師アルテミス】 居住区:無限区 場虎亜県における彼女の生活は、物理的な次元を超越した「無限区」という特殊な領域に根ざしている。彼女が持つ「あらゆる物を破壊し、また蘇生させる」という矛盾する極大の権能、そして時間を自在に巻き戻し停止させる時間操作能力は、通常の居住区では空間的な負荷が大きすぎるため、あらゆる理から外れたこの区画での生活が義務付けられている。彼女はここで、場虎亜県全体の時間の流れを監視し、調整する「時の運行管理者」としての職に就いている。日々の業務は、時間の澱みを取り除き、世界が不自然な停滞に陥らないよう氷の錬金術を用いて時間を凍結・固定させ、精密な調律を行うことである。クールでミステリアスな佇まいで職務に励む彼女だが、誰もいない無限区の静寂の中で、時折自身の内側に抱える甘えん坊な一面を、錬金術で作った氷の菓子や贅沢な調度品に囲まれて充足させている。彼女の生活は、絶対的な管理者の顔と、年相応の少女としての私生活が、無限の時の中で完璧に切り分けられて共存している。 -------------------------------------------------- 【サンズ】 居住区:無限区 円環の理という宇宙的な法則を身に纏い、もはや個体としての質量や存在定義すら曖昧となった彼は、そのあまりにも高出力で危険な能力ゆえに「無限区」に配属されている。世界一つを容易に消滅させうる破壊力と、あらゆる干渉を拒絶する概念的な不可視・不可知の特性は、場虎亜県の秩序を維持する上で極めて特異な位置付けにある。彼はその能力と特性を活かし、表舞台には一切出ることのない「概念的境界監視員」のような職に就いている。人々の記憶から消え、誰にも認識されないという特性は、裏を返せば究極の潜伏能力であり、世界の破滅を招く特異点や、理の外側から侵入しようとする脅威を、誰にも気づかれぬまま処理することが彼の役割である。しかし、その本質は相変わらずの怠惰であり、職務の合間には無限区の虚空にハンモックを吊るし、誰にも邪魔されることなく深い眠りに就く時間を何よりも大切にしている。かつての絶望を乗り越え、円環の理によって得た《決意》を胸に秘めながらも、彼は場虎亜県の片隅で、静かに、そして不可視のままに、世界の均衡を維持する不可欠な歯車として生活している。