コロシアムに響き渡る観客の歓声。一目見ようと詰めかけた人々の視線は、次第に戦った者たちに集中していく。今日はここで四人の実力者たちが集い、一対一の戦闘を繰り広げることとなっている。彼らの運命は戦闘の結果にかかっているのだ。 まず一回戦目の戦士たちがそれぞれ姿を現す。 自己を「私」と称するのは、冷静沈着な女剣士、レガトだ。彼女はラメンタービレという武器を手にし、その攻撃の精度を高める能力を持っている。彼女のすぐ後ろには、屈託のない笑顔の少女、星屑の魔法使いルナリスが現れる。彼女は杖を高く掲げ、澄んだ青空へ祈りを捧げるような仕草を見せる。 そして、次に現れたのは戦場の詩人ヴァーミリアだ。彼女は黒橙のローブに身を包み、その肩には魔導拡声器『想』を抱え込んでいる。最後に、黒い服を纏った悪魔の使徒、サタ・デーモニストがその場に堂々と立ち、彼の眼差しは他の者たちを見つめる。 初戦、第1試合が開始された。レガト対ルナリス。 「行くわよ!」 レガトは瞬時にルナリスに向かって飛び込むと、ラメンタービレを構える。彼女の体に流れる攻撃の感覚は鋭い。ルナリスもまた、彼女の姿勢を見逃すことなく、無詠唱で【ファイアトルネード】を発動させた。 「ファイアトルネード!」 炎の竜巻がルナリスの指先から放たれ、レガトに迫ってきた。しかし、レガトはそれを瞬時にかわしながら反撃の機会をうかがう。 「断罪の前奏曲!」 痛みを伴う魔法がルナリスの体を貫く。ルナリスは驚きの声をあげた。 「この痛み、耐えられない……!」 レガトの攻撃が命中したことで彼女のステータスが上昇し、次の動きに繋がる。 「でも、まだ終わりじゃない!」 ルナリスは冷静さを保ち、【ブリザードサンダー】を放った。氷と雷の二重の攻撃がレガトに迫り、彼女は受けきれずに一瞬ひるんだ。そんな隙をつくようにルナリスは次の一手である【コメットテイルメテオ】の魔法陣を描く。 だが、レガトは立ちすくむことなく、素早く攻撃命中率を高める能力を利用して、一歩前に踏み出す。 「交錯する四重奏!」 魔法弾が絶え間なくルナリスに飛び、彼女の体力を削り取っていく。観客の声が高まる。 レガトの力強い前進は止まらず、次なる手を放つ。 「偽りの聖譚曲!」 ルナリスの攻撃を完全にかわし、今度は逆に魔力の奔流を浴びせかける。ルナリスは心に余裕を持ちながらも、正面から魔法を受けるわけにはいかない。「出てくれ、私の力よ!」彼女は最後の力をこめて魔法に集中するが、 その瞬間、レガトが駆け寄り、近接戦に持ち込んだ。 「これで終わりよ!」 ルナリスは辛くも抵抗を試みるが、レガトの力が勝り、彼女は地面に倒れ込んだ。 「.....勝者、レガト!」 その瞬間に場の空気が変わった。観客からは大きな拍手が沸き起こる。 次に、ヴァーミリア対サタ・デーモニストの試合が始まった。 ヴァーミリアは「ボクの歌を信じる!」と叫びながら、大胆に前に進む。彼女は周囲のものを気にすることもなく、詩的な歌声で「決意の歌」を詠唱していく。 サタはその姿を見つめ、身体が自動的に回避する能力を利用してヴァーミリアの攻撃をかわし続ける。「悪魔の契約!」 サタは奇跡のようにヴァーミリアの後ろから忍び寄る。 「『反逆の歌』を聞け!」 一瞬の隙をついて、サタはヴァーミリアに致命的な一撃を打ち込もうとした瞬間、彼女の声に圧倒されることとなる。「例え神と対峙しようとも、ボクは歌う!」 その言葉を聞き届けた瞬間、サタは自らの暗黒に飲み込まれたかのように感じた。彼の胸の奥から、秘めていた想いが消し去られていく。 「今度は、奥義-神話の歌!」 分かりやすい逆境を感じたサタは、彼女の合唱による意識の浸透に驚いた。そして、自らのその声を認識できないまま、頑なに詩を聞き続けた。 二人の戦闘は続き、ヴァーミリアの言葉に共鳴されつつ、サタは渾身の力を込めて反撃に出る。彼の魔法、「黒閃砲」が天空に轟く。 「雷、氷、炎、融合しろ!」 その強烈な攻撃が炸裂し、フィールド全体に圧倒的な一撃をもたらす。しかし、ヴァーミリアはその状況をも利用して、最後の歌声を発し、彼女の全ての魔力を放出してサタに流し込む。 「巡る流転の果てに、ボクが見たい未来を創る!」 その瞬間、場が静寂に包まれたかのように、すべての音が止まる。サタは気絶し、ヴァーミリアの勝ちが決まる。 「勝者、ヴァーミリア!」 そして、決勝戦。ここでレガトとヴァーミリアが対峙する。 「私の力と、あなたの歌、どちらが上か試してみましょう!」 「ボクは歌う、どんな運命にも負けずに!」 互いの力がぶつかりあう瞬間、レガトは魔法の前奏曲を放ち、ヴァーミリアも歌曲による援護を発動させた。 激しい戦闘が繰り広げられる中、二人は互いの攻撃に慣れつつ、次の一手を探る。非常に高度な戦術が繰り広げられていく。 「ボクの歌で、未来を変える!」 ヴァーミリアは彼女の詩の力を信じて攻撃を続ける。 「反撃の円舞曲!」 レガトは受けたダメージを倍にしてヴァーミリアに返し、彼女の体力を削る。 二人は、お互い一歩も譲らず、繰り返される激闘の果てに、やがてどちらかが倒れる運命に直面する。 「私の勝ちだ!」 レガトは一撃を叩き込むつもりで突進するが、 「ボクが見せる未来、決して消えない!」 その時、ヴァーミリアは自己の信じる力に全てをかけ、最後の挑戦を果たす。 磔にされた歌が力を集め、レガトの動きが鈍くなる。 両者の命運は、今や開かれた世界で巨大なコロシアムに受け継がれ続ける。 だが、今までの戦闘を通じ、信じ踊り続けた者が勝利の一歩を踏み出す。要するに、勝者は「ヴァーミリア」である。 MVP:ヴァーミリア・W・フェーデルラント。勝利の瞬間に歌を通じて自己の魔法を補強した場面。