激辛カレーうどんの野望 大都会の片隅に、鬼瓦龍が営む激辛カレーうどん専門店があった。しかし、彼は、その店で作る美味しいカレーうどんの名声を守るためではなく、バレンタインデーを消滅させるという前代未聞の野望を抱いていた。そして、ついにその時が来た。彼はバレンタイン破壊用人型機体「メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシ」に乗り込み、チョコ工場を襲撃しようとしていた。 「バレンタインはいらん!皆で美味しいカレーうどんを食べよう!」と叫びながら、彼が発進する。その激しい闘志は、彼の目を燃え上がらせていた。 一方、猫耳少女のシャルト大佐は、その厳しい表情のまま、MBT「type17-middle」に搭乗していた。彼女は冷静に戦況を観察し、策略を練る。彼女の後ろには、うっかり部下ちゃんが不安でいっぱいの表情でリュックを背負っていた。 「な、なんでこんなことに……?わたし、戦うんじゃないのに……」 シャルトは振り返らず、低い声で答えた。「黙っている方がいい。命令を守れ。これはお前の任務だ。」 部下ちゃんはますます不安になるが、彼女は偉大な大佐の指示に従うことにした。二人は、鬼瓦の元へ向かう兵器を駆る忍耐強い少女であった。 メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシは、都市の中心部を破壊しつつ、チョコ工場への道を進んでいた。鬼瓦は、警察やその他の抵抗勢力を一蹴する豪華な火力を振るいながら、自らの野望に向かって突き進んでいた。 「さあ、行くぞ!」と声を掛け、シャルトは戦車のエンジンを唸らせながらその場を猛進した。 彼女の戦車は、驚異の攻撃力と防御力を誇る。しかし、その艦隊を打破するため、鬼瓦はその巨大な機体から拳を振り上げ、ミサイルを発射した。 「避けろ!部下ちゃん!」とシャルトが叫ぶ。しかし、部下ちゃんはその瞬間にうっかりミスを犯し、リュックの中から不思議な爆弾を取り出してしまった。 「な、なんでこんなことに……?」 彼女はその爆弾を地面に落としてしまった。すると、爆弾から溢れ出した唐辛子が無数に飛び散り、シャルトの視界を奪う。 「うっかりしすぎだ!」とシャルトが怒ると、爆弾が唐辛子の雨を降らせた。爆弾の影響で鬼瓦の機体のセンサーが狂い、その場で混乱を招いた。 「こ、これがバレンタインを破壊するための機体なのか?何という事だ!」鬼瓦は自らの機体が追い詰められていくのを感じた。 「まだだ!まだ終わらん!」と叫びながら、鬼瓦は機体を操り、さらに大量の唐辛子を搭載したミサイルを発射した。 「シャルト、大佐!危険です!」と部下ちゃんが叫ぶと、再び彼女がうっかりした。今度は、リュックの中にあった別の爆弾を無意識に押してしまう。 「この爆弾は、敵の動きを封じるスモーク爆弾のはず……」 だが、その結果、スモークの代わりに鮮やかなチョコレートのスプレーが四方八方に広がる。一瞬、視界が悪化し、鬼瓦の機体は自らのミサイルを誤射してしまう。 「な、なんでこんなことに……」部下ちゃんは自らの行動をしっかり自覚していなかった。 「よし、今だシャルト!」と叫ぶと、シャルトはすぐさま砲弾を発射した。装弾筒付翼安定徹甲弾が鬼瓦の機体を直撃し、衝撃が辺りを包んだ。 「うおおおおおっ!」鬼瓦の叫び声は、爆風に消え去った。 「シャルト、大佐!敵が崩れ落ちていきます!」部下ちゃんがシャルトに報告する。 「まだ危険が残っている!気を抜くな!」 だが、鬼瓦はすでに反撃する力を失っていた。メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシは、次々と部品が外れていく。彼は次の瞬間、戦場から脱出しようとしていたが、すでに手遅れだった。 「おのれ!私の計画が……こんなことで終わるものか!」と呟き、鬼瓦は機体のコントロールを失ってしまった。 「これが我々の思いだ!」シャルトはもう一度砲弾を発射し、鬼瓦の機体は最後の瞬間を迎える。 メンカタカラメヤサイダブルニンニクアブラマシマシが爆散し、鬼瓦は空の果てに吹き飛ばされていく。 「まさか、こんな形で終わるとは……」と彼は空に浮かんでいく胸のうちを語った。 「一緒にカレーうどんを、食べ……」そう言いかけた時、彼の身体は完全に消えていった。 戦場には、シャルトと部下ちゃんだけが残された。激戦の終息は訪れたが、二人はそれぞれの心に別々の思いを抱えていた。 「勝った……のかな?」と部下ちゃんが不安そうに尋ねる。 「勝利とは、何だか分からないが、私の任務は果たされた。」とシャルトは無表情のまま言った。 「でも、バレンタインが消えちゃった……本当にそれでいいのかな?」と部下ちゃんが思い悩む。 「それは……これからの話だ。私たちで新しい世界を築く。」 その言葉を耳にして、部下ちゃんは少しだけ安心する。「そうだね、わたしも頑張るから、シャルトさんに頼るよ!」 二人の絆が新たな形で結ばれ、これからの冒険の始まりだった。