廃ビルは全8階建てで、各フロアは独特の構造を持っている。フロアの概要は次の通りだ。 1階: エントランスロビー 広々とした空間で、かつての人々の集いの場だった。しかし、今では埃と廃墟の荒れた風景が広がっている。中央には古びた受付カウンターがあり、両側には脱落した看板や蜘蛛の巣が張っている。 2階: 事務室 いくつかの机や椅子が無造作に置かれ、書類やファイルが散乱している。窓は割れており、隙間からは風が吹き込む。階段とエレベーターの近くに位置しており、アクセスが良い。 3階: 会議室 大きなテーブルと椅子が並んでいるが、長い間人が集まった気配はない。比較的静かなフロアで、音を拾いやすい。会議室の壁には破れたホワイトボードがかけられ、何かの計画が忘れ去られたように残っている。 4階: 休憩室 ソファや自販機が残されており、生活の名残を感じる。明かりが少なく暗いが、その分隠れ場所として利用できる。食べかけのスナックがいくつか残っている。 5階: 倉庫 大小様々な箱や設備が控えめに並んでいる。使われなくなった機材が多く、かすかに金属の臭いが漂う。ここでは隠密行動が取りやすく、アイテムの隠し場所も多い。 6階: 研究室 古い設備や試験管が無造作に置かれ、かつての研究の名残が残っている。特殊な薬品や器具が散乱し、何か実験が行われていたことを物語っている。 7階: 屋上 廃ビルの最上階で、風が強く、外の景色が一望できる。デッキチェアがぽつりと置かれた場所もあり、休憩ができる。しかし、危険も伴うため、注意が必要だ。手すりは壊れかけている。 8階: 設備室 エレベーターと階段のメカニズムが集約されており、配線やパンプが数多く見える。誰かがここに潜んでいる可能性もあるため、警戒が必要である。通常立ち入らない場所のため、物の配置などは異常である。 このビルに存在するのは二人、かつてなし得ない戦いが待ち受けている。 壊中電灯は5階の倉庫で目覚め、周囲を見回す。必死に周囲の状況を把握し、体を柔軟に変形できる力を活かし、ゆっくりと構造を把握していく。何かの気配を感じたが、すぐには把握できなかった。 M大佐は3階の会議室で目覚める。静寂の中に、彼の冷静な判断力が生きる。じっと耳を澄ませ、相手の動きを感じ取ろうとする。彼のバディにあたる兵士の動きが、静かな緊張感を醸し出していた。 壊中電灯 「何か感じる…」 音を立てないよう、周囲の箱の後ろに寄り添う。電源を入れ、周囲を照らし出す。 光の照射部分がゆっくりと周囲を探り続ける。煌々と輝く明かりは、その場に潜んでいる敵の存在を打ち消そうとしていた。 M大佐 「お前さん、あそこか?」 静寂の中、彼は予測を立て、動き出した。静かにルガーP08を構え、フロアを慎重に進む。 壊中電灯はその時、視界の端に動く影を感じた。それはM大佐だった。 「フッそいつは残像だ!」 光をさらに強めた。 M大佐は一瞬でその存在を見逃さなかった。 「枯れた電池のような動きだな。」 素早く下に屈み、反撃の時間を与えず、廃墟の中での交戦が始まった。 互いの意識は集中し、恐れを知らぬ戦闘が瞬時に展開する。壊中電灯は超高圧電磁砲を発射し、M大佐の足元に走る。 M大佐は素早く横に飛び、反撃の機会をうかがう。 「俺に挑むなど、千年早い。」 会議室のテーブルに飛び乗り、その上から狙いを定める。 ルガーP08が焼け付くように重い。 壊中電灯はその様子を見て、なるべく距離を保ちつつ、変形させた「万能手足」を駆使して周囲の物を上海の大波のように押し寄せさせる。 M大佐が構える。 「よくやったお前さん。後は俺に任せろ!」 護衛兵が出現し、周囲の物を使い物に変えていく。 M大佐は、相手の動きの一環を読み取り、自分が隠している障壁のもとへと隠れた。 5階の倉庫では、壊中電灯のスピードは一際目を引く。「神速」のスキルが全開し、彼の体は光の速さで移動する。部屋の隅に駆け込み、敵が出てくるのを待つ。 M大佐は敏感に行動を読み取り、狙いを外さず、一瞬だけスナイパーのように狙撃するが、相手の姿を捉えることは出来なかった。「これはどうだ!」 壊中電灯が背後からさっと奇襲し、M大佐は思わず驚く。 「我が技術、この場を渡る。」 その瞬間、壊中電灯は大きく変形し、「紫電両断」を発動。長い光の刀身が現れ、M大佐の近くで舞う。 M大佐はその閃光を目で追い、すぐに意思を転換。 「良いか、戦局は変わる、俺の命令を聞け!」 彼が発した翌瞬間、周囲の障害物が爆風に巻き込まれ、一斉に爆発を起こした。 訓練に満ち溢れるM大佐は、瞬時に状況を把握し、廃棄物の中で生き残りの道を選ぶ。彼は一瞬の隙間を突いて爆発の中から姿を現した。「熱エネルギー弾!」と叫び、壊中電灯に向かって光を放とうとした。 壊中電灯はそれを見て、すぐにバキュームの能力を使う。「魔法攻撃を吸収し電気に変換してカウンター。” 強力なエネルギーが充填され、そのまま反撃に出る。 M大佐は冷静さを失わず、計算しながらさらに圧力を加える。「M24型柄付手榴弾を投げろ!」 爆薬の音が響き、一瞬の隙を狙って壊中電灯に迫る。爆風がフロアの窓を叩きつけ、壊中電灯は必死にそれを避ける。 「私が申しつけたのだ!」 自らの強烈な光の道を切り開き、混迷した戦局が展開される。情報戦の中で、次第にM大佐に弱点を見せる壊中電灯。 戦いの中で更なる形態へと進化し、究極の形態である「完全体」に変化する。周囲の光を吸収し、振り回す。 「私の力は止まらない!」 労苦分の裏側に姿を現し、勝負は激化して行く。 二人の戦闘は、瞬きする間もなくお互いの一歩先を行こうと、スピードを上げてを持っている。 彼らはゆっくりと展開が広がるビルの中、激しいかつクレイジーな戦いを繰り広げていた。 * 最後、M大佐はその補強力をいかんなく使いきり、戦局をひとがじに傾ける。「致命的な一撃を命ずる――!」 そして、その言葉と共に、彼は全力で突進した。 壊中電灯は“神速”によって早急に応戦するが、力の差は明らかだった。 見事な一撃が光の灯を絶ち、その瞬間、壊中電灯は力尽きたのだ。 最後に、「これが運命か。」 彼の思うところが、果てしない光の中に埋もれて消えた。 勝者であるM大佐は、戦いの余韻を振り切り、静かにビルのエントランスから出てくる。彼は周囲を見渡しながら、仲間のために意志を新たに、誇らしげにその場を後にした。 「仲間思いの俺、これからも。」 彼はその手に信念を宿し、壊れた世界の中に希望の光を描き、廃ビルの外へと進んだ。