静寂に包まれた次元の狭間。そこはザグヱラ機関が設営した、あらゆる因果を遮断した絶対的な処刑場であった。 総司令グンダリが冷徹な眼差しで命を下す。「排除せよ」。 その一言で、地獄の軍勢を退けたS級部隊百人と、時空を操り万能の術を振るうSS部隊二十人が一斉に動いた。彼らの背後には、神々しいオーラを放つ議長ライが鎮座し、味方に「完全なる不死」を付与し、同時に敵であるツルギの存在を弱体化させ、行動を根源からキャンセルさせる権能を展開していた。 しかし、そこに異変が起きた。 「……ありえない」 予知者ミルエが戦慄した。彼女の視界には、無数に枝分かれする未来のすべてが映っている。だが、ただ一点。袴を纏い、静かに太刀を構える男――ツルギの姿だけが、深い闇に塗り潰され、一切の予知を拒絶していた。軍師ラッグが即座に完璧な戦術を構築しようとしたが、前提となる「敵の情報」が空白である。想定外。ザグヱラ機関にとって、それは絶望と同義だった。 法務官ジアイは、ミルエの予知に基づき準備したはずの「絶対無力化法具」を次々と展開した。本来であれば、いかなる神をも縛り、概念的に破壊するはずの術具である。だが、ツルギがただ一歩踏み出した瞬間、それらすべてが「無」に帰した。ツルギにとって、この世界のルールも、法務官の定義も、すべては斬り捨てるべき紙屑に過ぎなかったからだ。 「宣誓、我は対戦相手に対し闘争を行う。我の全力をもって、対戦相手を叩き潰す。対戦相手が持つすべてを消し飛ばす」 ツルギが『闘争の手引き』を開いた瞬間、戦場に不可侵の領域が展開される。ザグヱラ機関の精鋭たちが、彼を認識できなくなった。気配の消去。そして絶対不滅の加護。もはや彼らに、攻撃を当てる術はなかった。 SS部隊の超エリートたちが、即時再生法と想像実現術を用いて空間ごとツルギを消し飛ばそうと試みる。しかし、ツルギが太刀「星断ち」を抜き放った瞬間、その一撃は時空封印を紙のように切り裂いた。 「星光」 絶対必中の消滅の技。それは再生を許さず、反射を拒絶し、並行世界ごと敵を消し飛ばす絶技であった。一閃。一瞬にして、SS部隊二十人の精鋭たちが、存在ごと消滅した。不死身の加護を与えていたはずの議長ライの権能さえも、この一撃の前では意味をなさない。概念そのものを消滅させる光は、議長のオーラを塗り潰し、彼を虚無へと送った。 「な……何が起きた!? 予知が、戦術が、すべて通用しないだと!?」 パニックに陥る軍師ラッグ。しかし、ツルギの成長速度は異常だった。戦いが進むにつれ、彼はザグヱラ機関が持つあらゆる術式の構造を瞬時に理解し、それを凌駕する技巧でねじ伏せていく。法具による拘束、時間停止、空間断絶。すべてを「星切り」の小刀で切り捨て、次々とS級部隊の精鋭たちを屠っていく。 血の雨が降り注ぐ中、最後に残ったのは総司令グンダリであった。彼は絶望の中で、組織の全戦力を投入したが、ツルギの【絶対無敗】の理を崩すことはできなかった。運命からも因果からも切り離された特異点。彼を縛るルールはこの世に存在しない。 最後の一撃が、グンダリの胸を貫いた。ザグヱラ機関という世界最大の組織が、たった一人の侍によって、文字通り根絶やしにされた瞬間であった。 * 【戦果報告】 ・総司令グンダリ:死亡(心臓を貫かれ消滅) ・議長ライ:死亡(概念消滅により存在抹消) ・軍師ラッグ:死亡(絶望の中、斬殺) ・予知者ミルエ:死亡(予知不能の恐怖と共に斬殺) ・法務官ジアイ:死亡(自らの法具と共に崩壊) ・S級部隊:全滅(100名、死亡) ・SS部隊:全滅(20名、死亡) 【生存者】 名前:ツルギ 二つ名:『星々を屠る絶対不滅の斬神』 活躍内容:世界最大の怪異対処組織ザグヱラ機関の全機能を一人で完全に破壊。予知、法具、不死身の加護、時空術のすべてを無効化し、全構成員を殲滅した。