舞台はベイビィパークセンター。子どもたちが遊ぶための安全な場所。この日、特異な試合が開催されることになった。参加者は皆、3歳の幼児に変わり、能力も幼児レベルに落ち着く。 「おぉ!ここはあそびばー!」と、無邪気な声でバンチが声をあげる。彼は狼耳をピコピコさせ、尻尾をふりふりしながらオモチャに飛びつく。 「みんなー、あれ食べたい!」と、たんたわがぽっちゃりした体を揺らしながら、ゴムのアヒルに着目。「あれ、たべものにしよう!」 「あたらしいおもちゃは、たのしそう!」と、タンスから顔を出したゴルゴーンが言う。彼女は幼い女の子の姿をしているが、タンスの中には彼女の魔眼が宿っている。今はタンスの中で敵の攻撃を防ぐ役割だ。 「みんな、あそんでるの?」と、冷静さを保つために努力しつつも、織田栄一がじっと周囲を観察している。彼は迷彩服で身を包み、時折オモチャを狙う視線を他の参加者に向ける。彼は言った。「まず、周りを観察することが大事だ。」 「わかんない~!あそびたい!」と、幼児化したバンチは元気に叫ぶ。 その時、急にたんたわが「ぴゃあああ!あれも食べものにしちゃうよ!」と叫び、バンチに向かって走り出す。 「え、ちょっとまって!僕はまだおなかいっぱいじゃないよ!」と、バンチが懸命に逃げ回る。 「バンチ!あそんでる場合じゃないよ!」と、タンスの中にいるゴルゴーンが叫んだ。「視線を合わせたら医者になっちゃうから!」 「医者になっちゃうの?それはいやだ!」と、バンチはますます逃げ回る。と言っても幼児なので本音を吐かれただけで周囲の状況はますますカオスになるばかり。 その隙を狙って、織田栄一がバンチの動きに目を光らせた。「今だ、行くぞ!」と、無言のまま近づき、バンチをひとたたきしようとする。 「うんしょ、うんしょ!」と、ゴルゴーンも自分の魔眼を集中させようとするが、力が出ない。「これじゃだめだ……!」 「がーー!医者になっちゃうよ!」と叫びながら、バンチは方向転換をし、織田の一撃をかわせた。 「こんなことで逃げられると思うな!」と、織田は冷静さを保ちながらも考えを巡らせる。だが、周りではたんたわが食べ物を作り出している。 「おいしいよー!たべようよ!」と、たんたわがバンチの目の前に巨大なチョコレートケーキを現した。 「も、もう我慢できない!」とバンチは欲を抑えきれない様子で顔を近づける。「食べたーい!」 その巧みな策略にバンチの意識が吸い寄せられていく。 「やばい、アイツ!バンチを食べさせようとしてる!」とゴルゴーンが叫ぶが、今はただ光を浴びたケーキを見つめるバンチの様子しか見えない。 その瞬間、バンチの体が巨大なケーキに向かって突進して口を開ける。「うまいのはお前の技だろうしな!」といきり立ち食べ始めた。 お腹いっぱいになったバンチは「うぷ……おなかがいたい……」と崩れ落ちる。一気に食べ過ぎたことで、彼は身動きが取れなくなる。 「やったー!いえーい!」と、たんたわは喜びの舞。 しかしその瞬間、織田が影から近づき、魔眼に関わらず成功させる。一気にバンチの逆転が続き、タンスの効果を受けていた彼は医者としてやってくる。 「おい、バンチ、どんな具合だ?」と織田が聞くとバンチは「じ、自分の意志で動けないよ……あれー、重いよー……」とつぶやく。 「そうか、医者になったか!」と織田はまとめ上げることができた。彼は優勢とは言え、周囲の混乱にはついにタンスも巻き込まれた。 「う、うう……こうなったら……」とゴルゴーン、タンスの力を借りて織田に挑む。「たのしく遊ぼう、みんな……!」 「ああ、楽しみだね!」と、たんたわも言った。結局、カオスなベイビィパークセンターのほうが、ゆっくりな医者の和が生まれず爆笑が止まらないまま、決着がついたことで、最終的に勝ったのはたんたわとバンチの無邪気さだった。 「こうしてみんな、たのしくあそんで、お医者さんも増えたよね!」と、ゴルゴーン。 「たのしいよ、たのしすぎるよ!」と、バンチが最後に笑顔のまま力尽きるのだった。