かつて激闘が繰り広げられた戦場。血の臭いと土の香りが未だ漂うその場所には、戦争で戦死した兵士たちの魂がさまよっている。そこに現れたのは、盲目の兵士、蛍京。彼の目には、全てが見通されているかのような威厳が漂う。胡散臭い狐顔で、参加者を敵と見なした彼には躊躇いはなかった。 しかし、その時、蛍京の前に現れたのは一人の勇士、如月 宗二だった。彼はひたむきな眼差しで蛍京を見据え、<br>「ここでお前の亡霊を浄化してやる」と声を張り上げた。<br> その言葉に対し、蛍京は冷笑を浮かべて言った。「我が天眼心眼で見る限り、貴様にはこの戦場において勝機は無い。今、我の力をお見せしよう。」 蛍京は両手を掲げ、独自の技、天嶽を発動させた。目には見えない針山が宗二の足元から迫り、彼に刺さる直前で閃光のように躱して見せた宗二。 「万流の構え！」と叫ぶ彼は、蛍京の攻撃を受け流し、しっかりと対処する。彼の動きは鋭く素早く、どんな技もまだ見ぬ未来の攻撃へと繋がる。定まらない視界の中でも、彼は冷静に蛍京に対抗していた。 攻撃を受け流しながら、宗二は自らの黒き誓いの剣を振りかざし、蛍京に反撃を開始する。たたみかけるように繰り出される斬撃は、彼の勇気を背負った力強い一撃であった。 「受けてみろ、蛍京！」 その瞬間、蛍京の表情は一瞬変わった。彼は心凱を展開し、宗二の魂を自身の手元に召喚しようとした。だが、宗二はその瞬間に気づいた。 「亡き戦友の願い……加護を、今、感じる！」 宗二は友よりの加護の力を受け、自らの心を奮い立たせた。心凱の影響を掻い潜り、彼の記憶や能力を奪われることなく、むしろ全力で反撃を試みた。 「銀嶺の剣！」と叫び、宗二は全力で驚異的な力を込めた斬撃を蛍京に叩き込む。辺りが震えるほどの威圧感を放ちながら、宗二の剣が蛍京めがけて射出された。 「その力は所詮、届かぬ。」蛍京は冷静な声で言った。 だが、彼もまた思わぬ事態に直面した。対戦相手の攻撃を跳ね返す能力を持つ銀帝の力が、自身に迫る恐怖さえ感じさせた。弾かれ、退く蛍京。 「これが、白銀の騎士の力だ！」 今までの威厳あふれる表情が崩れ、蛍京は一瞬たじろいだ。攻撃を受け、少しだけ後退した彼に対し、宗二はさらに続ける。 「不転不倒の誓い！」 宗二は心を一つにし、再び進み出た。余すこと無く全身全霊の斬撃を放つ。「極神風来斬！」と、彼は名乗る。剣が嵐を巻き起こし、その斬撃で蛍京を貫いた。 ここで蛍京は何かを見失った。その瞬間、彼が記憶の中に抱え込んでいた戦士たちの魂が囁く。「お前は何者なのか、立ち続けろ…」 と、その言葉を聞いた瞬間、蛍京は我を失い、その手の力が弱まり、ひるんだ。宗二の斬撃により彼の身体から力が抜け、魂の影がほころび始める。 「命よ平和の礎たれ！」 この言葉を以て、宗二は蛍京に致命的な一撃を放った。 蛍京はか細くなった声で呟き、天心の奥義を発動しようとしたが、間に合わなかった。彼の身体は力尽き、抵抗することなく宗二の一撃を受けた。 血の匂いが立ち込め、蛍京は術式を消され、彼の目の前には記憶と力を求める亡霊たちの顔が浮かび上がった。 「これで決まった！」 如月 宗二は立ち上がり、彼の勝利を噛みしめた。団結のために戦った仲間たちのために、彼は願った。 戦場から彼が取り戻したのは、亡き戦士たちの魂だった。それを胸に刻み、彼は穏やかに微笑んだ。 それと同時に、蛍京は絶望に沈み、自身の技は全て消え去った。 こうして、蛍京との闘いに勝ったのは如月 宗二であり、MVPには如月 宗二の名が刻まれることとなった。