氷の宮殿、雪に覆われた風景の中、『アイスゴーレム』がその存在を誇示していた。巨体には冷気がまとわり、周囲の温度を一段と下げている。その姿を前に立ち尽くしたのは、奇妙な顔ぶれの一行だった。 「トマト鬼、みんなを連れ回す魔王だぜ!」赤一色の体を持つトマト鬼が叫び、人間離れしたその体は一瞬で『アイスゴーレム』に目を光らせた。続けて、アーマラ・バートンが搭乗した『GSBM-002ガリルナガン』が大きな音を立てて飛び上がり、高空からの視界を確保した。 「この私に任せて!」とアーマラは叫び、背部のウイングを広げて宙に浮かび上がる。 「フーム・ツェレム、発動!」彼女は光速で特製のツインクローを振るって、氷の怪物に向けて突進した。 『アイスゴーレム』はその強力な腕で迎え撃つが、トマト鬼も後ろから一緒に追いかける。「トゥメイトゥー!」と叫びながら攻撃し、『アイスゴーレム』の冷たい目に挑戦状を叩きつけた。その瞬間、トマト鬼の赤い体が氷の清らかな世界に生きる温度を呼び寄せ、周囲の空気が歪む。 一方、ファラオ・ビリーは穏やかな目を向ける。「貴様は悪さをする者か?」彼は黄金の剣を掲げ、呪文を唱える。『アイスゴーレム』に向けて飛び出したのは金の光線だった。 「うーん、どうしようかな…」口の悪い運搬アンドロイドが口を開いた。「そんな凍った猿みたいなのに、私を使うなんて無理な相談だよ!」不満を言いながらも、彼は爪を出して周囲の氷の破片を移動させ、アーマラが動きやすいように道を作った。 「だまれ!仕事はちゃんとする必要がある!」アーマラが応じる。またトマト鬼が冷静に考える。「あの氷は炎に弱いと聞いたことがあるけど…」彼は仲間たちを振り返る。「みんな、炎の攻撃を!」 「任せて!」アーマラは爆発的なビームを発射し、冷たい氷の巨人へと迫る。『アキシオンアッシャー』を放った瞬間、複数の黒い球体が『アイスゴーレム』の身体を捉え、その後に鋭い閃光で斬撃を浴びせた。 「氷の王よ、今ここに貴様を金化させる!」ファラオ・ビリーは新たに詠唱を始め、金色の光が『アイスゴーレム』に向かっていく。しかし、冷気の反撃が強く、ビリーを幾度となく押し返す。 「うあー、あの氷野郎、ほんとうに厄介ね!」口の悪い運搬アンドロイドが再び文句を言った。「それにしても…もっと骨をほぐしてやりたいだろ!カチカチになってやがる!」 「それじゃ、私がつけ入る隙を作るよ!」トマト鬼が大声を上げ、周囲の雪を飛ばす。逆風に乗ったアーマラとトマト鬼が共に攻め入り、ついにアイスゴーレムの表面が砕けて黒煙を上げる。 「これで完了だ!」アーマラが叫ぶ。続いてファラオ・ビリーが呪文を発動させると、氷は金へと変わっていく。運搬アンドロイドはそのすきを見て、徹底的にアイスゴーレムの周囲を清掃した。 氷の巨人が最後の抵抗を試みるも、致命的な一撃を受けたその瞬間、全員が一斉に勝った歓声をあげた。「やった!討伐成功だ!」トマト鬼が笑い声を上げる。 数日後、ギルドに報告した彼らは、大きな報酬を受け取る。黄金の硬貨と贈り物の中には、氷の魔物の記念品も含まれていた。「次は何を狩ろうかね?」とアーマラが笑顔で言った。しかし、運搬アンドロイドは相変わらずの口の悪さで、「あの寒気のあるバカを相手にするのは疲れるっていうのに…」と不満を言っていた。 Winner:アイスゴーレム討伐チーム