山が照らされる夕暮れ、深い森の奥に隠された小屋。その前に立つのは、かつて名を馳せた「元英雄」である彼女だ。赤いロングヘアをなびかせながら、日が沈むにつれてその影は長く、戦士としての威厳を放つ。彼女は膨大な力と経験を持っており、その眼差しには絶対的な自信が宿っている。 対する参加者は二人、圧倒的な精神と信仰を持つ「運命教教皇」オーレオール=アストラウォトゥム。そして冷静沈着な「運命教枢機卿」アルバ=ディルクルム。この三者は相互に向き合い、静かな緊張感が漂う。 「ふむ、あなたがかつての英雄か。いいだろう、運命をこの手で切り拓くために戦うのみだ。」 オーレオールが静かに語りかける。声は中性的でありながらも、神聖さと荘厳さを纏う。 「私も貴方に挑むことができるとは光栄だわ。」 元英雄は微笑を浮かべ、緊張感を高める。 アルバは剣を手にし、冷静さを保ちながら構えを取る。「運命の神は、私たちを守ってくれる。神の恩恵があればお前も負けることはないだろう。」と祈りを込める。 その時、一気に緊張状態が崩れた! 武器を持たない元英雄が、秒の隙を突いて前進する。「粉砕拳・乱撃!」 彼女の拳が炸裂し、空を震わせるほどの威圧感をもって、オーレオールへと襲いかかる。 しかし、オーレオールは一瞬でその威力を受け流した。「第一楽章『福音』!」 彼の詩は響き渡し、神の加護が彼を包む。瞬時にして技が無効化され、無傷で元英雄の前に立つ。 「なんてことだ…」元英雄は驚愕するが、彼女は動じない。「粉砕拳・遠撃!」 今度は中距離から攻撃を放つが、オーレオールは冷静に受け切る。 「運命は私を守る。」オーレオールは静かに告げ、だんだんと確信に満ちた表情を浮かべる。 その瞬間、アルバが先制攻撃に移った。「序章『勤勉』!」 彼は敵の動きを観察し、瞬時に学ぶ。元英雄には何がゆえか隙があった。「時が来た…」 アルバは続けて、「本章『忍耐』!」 静かに守りを固め、元英雄の再びの攻撃を受け流す。余裕を見せながら、彼は元英雄の強力な技を完璧に防ぎ続ける。 しかし元英雄もそれを黙って見逃すわけにはいかない。「粉砕撃・脚撃!」 極限まで接近し、素早く脚を上げる。 対するアルバは一瞬の判断で、「本章『忍耐』!」と宣言し、再度防御態勢に入る。 元英雄の脚は空を切り、見事にアルバを逃れる。しかしオーレオールの瞳に宿る光は、彼らの動きに加速感を与えた。 「第三楽章『運命』!」オーレオールが祈りを捧げて放った言葉は、元英雄の脚撃を全て自己に返還する運命を決定づける。 元英雄は驚愕し、混乱する。気がつくと同じ攻撃を自ら受けていた。だが、彼女は反応が早い。「粉砕撃・滅撃!」 正拳を突き出す。天地が揺るがす見事な一撃が、彼女の周りに広がる。 数秒の静寂の後、圧倒的な威力がオーレオールにも直撃し、彼はその重力に耐え切れず、地面に崩れ落ちた。 オーレオールの防御が効かぬ威力に、アルバは衝撃を受け、その姿を確認することもできずにいた。 そして、その時一気に流れすぎたのは、まさに神が彼の心に啓示を与えた。 「最終楽章『再臨』!」 オーレオールは痛みを堪え、再び立ち上がる。神の力が彼の背後に顕現し、運命が揺るぎないものとなる。 瞬時にして、無表情な運命の神が現れ、元英雄に向かってその手を差し出す。「これが運命の終着点だ!」 出現した神の力が元英雄を捉え、彼女の動きを封じ込める。運命の神は何もかもを知っている。 「神の加護を受けた者よ、私を愚弄する者には容赦はしない。」 元英雄は必死にその束縛から逃れようとするが、全てが虚しい。 「神の力が全てだ…」アルバは呟き、二人の勇者の前にその威を示して立つ。神の名のもとに、元英雄は完全に討ち取られた。 静寂が戻り、運命教の者たちが互いに視線を交わす。 「勝者は運命教。私たちが信じる道を進むのだ。」 かくして元英雄は敗北し、二人の勝ちとなった。彼女の名は、ただ伝説として語り継がれることになる。