主人公たちの対決は、祭りの賑やかな平原で行われることとなった。屋台の連合軍は、金魚すくいや輪投げ、風船割りなど、多彩なスキルを駆使し、ゲームの如くアプローチする。お祭り屋台のおじさんたちの明るい笑顔が心を奪う中、幼い勇者セーチョ・ウスルーノは、彼自身の未熟さをただただ恥じていた。「本当に僕は、戦わなければならないのかな…?」セーチョの心には不安が渦巻いている。 セーチョは少年ながら、そこに立つ意味を感じていたが、その背負っているものが重すぎる。考えてみると、屋台のおじさんたちは楽しんでいるのに、自分だけがこんなに怖がっている、と思うと、泣きたくなる。「僕、本当に勇者なの?」彼の内心は、もんどり打つように揺れ動く。そんなことを考えていると、うっかり周囲の金魚の美しさに目を奪われてしまった。泳ぐ金魚たちに心を奪われ、自分が何をするべきか忘れてしまう。 「輪投げは、そういう風にするんだ!」おじさんが楽しそうに輪を投げる。セーチョはその様子を見て、無意識に自分も輪を投げる姿を想像するが、どうも上手くできる気がしない。うまくできなかった自分が情けなくて、また心の中から「どうしよう、どうしよう」と潜んでいた小さな不安が叫ぶ。音楽が流れる中、スーパーボールが弾ける音を聞きながら、セーチョは自分が本当にやりたいのは戦いではなく、お祭りで遊ぶことなのかもしれないと考え始める。 その時、屋台の連合軍は「金魚」の美しさでお祭り気分にするぞ!と叫んだ。その魔法にかかった瞬間、セーチョは目を奪われ、金魚に心を奪われてしまう。「うわぁ、きれい!」セーチョは金魚たちの美しさに見入る。お祭りの雰囲気に飲み込まれ、戦うことを忘れそうになる。「やっぱり、怖いし…これなら乾杯の方がいいよね。おじさんたち、お酒飲んでいいよね…」そう思いながら、彼の悲しさの琴線が鳴り響く。 しかし、屋台のおじさんたちは「射撃」で連続攻撃するぞ!と宣言する。「すみません、僕にまでその痛みを味合わせないで」と哀れな言葉が出る。「でも、僕も戦わないといけないんだ…」圧倒的な自信のなさが心を埋め尽くす。しかし金魚の美しさもあり、彼はどこか心安らぐ瞬間を見つけつつあった。 何かをしなければ、というジレンマの中でセーチョは「流し切り!」と叫びながらも出せたエネルギーはほんの少し。どうせうまくいくわけもないと心の中でドヨドヨさせながらも、自分の体が自発的に動き出す。「この運命に抗うぞ、セーチョ!でも本当に我が身を傷つけてはいけない!」怖がりながらも、彼は自らの成長のために一歩ずつ踏み出さなければならないと思い始めた。 一方でお祭り屋台連合軍は、彼のいる場所を見つけ出し「水風船」で風邪を引かせて防御力を奪うぞ!とやってくる。瞬間、風船が破裂し、冷たい水がセーチョの顔なじみになる。「うえっ!冷たいっ!」セーチョは振り向き、逃げる心情が芽生えるが、逃げた先には屋台のおじさんが笑顔で「りんご飴」を渡してくれる。「食べると元気になるから!」その言葉に心少しほっとするが、一方で「また逃げ出してしまった」と自己否定の波が広がる。 進むべき道、選ぶべき選択肢を見つけられず思い悩む彼は、心の奥に潜む「死」と「戦い」を恐れる自分と戦うことになった。そして結局「僕は本当にただ友達が欲しいだけなんだよ」と呟く。周囲の喧騒はにぎやかに広がり、いつの間にかセーチョはその世界の中心で立ちすくんでいる。実際、彼はその瞬間、敵に攻撃される気配さえ肌で感じながらも、何故か楽しさも感じていた。 「このまま何もしないでいいや」という、ある種の開き直りの心もあった。「いつか本当に戦わなきゃいけない時が来るんだろうな…」と思い、そして思った。「ええい、こうなったら、食べるべし!」とセーチョは屋台のアイスクリームを無理やり買ってしまい、屋台のおじさんたちと笑いながらその場を共に過ごす。時間が経つにつれてセーチョは彼らと一緒に「やきそば」を食べ、仲良くなる。