川の流れが穏やかに見えるが、心の奥底では大きなダムの存在が渦巻いている。そのダムが放水を始めるまでの短い時間、多くのキャラクターたちが対戦を繰り広げる。これから始まるのは、あんかけ焼きそば、海の男スミス海瀬溜、氷魔法使い氷凍、そしてアインスの命がけの饗宴だ。 スミス海瀬溜は、グラサンをしたまま川岸に立ち、波の音に耳を傾けていた。ナイスガイの彼は、潔い笑顔を浮かべ、「波が俺を呼んでいる。さあ、行こうぜ!」と大きな声をあげる。彼は素潜りの達人で、敵の動きを捉える自信を持っている。 一方、氷凍は神秘的な雰囲気を醸し出していた。彼はその冷静な表情のままで、「冷凍波、行くぜ」と呟く。武器の魔杖「冷魔」を構えると、温かい空気の中に冷たい氷の気配が立ち込み始める。その目は厳かに、スミスを見つめている。 あんかけ焼きそばは、ただ大盛りの姿を覚まし、何も言わない。だが、その存在感は、誰もが無視できないものだった。周囲が騒めく中でも、あんかけ焼きそばは静かに持ち場を守り続ける。彼が煮込まれし甘味で何かを決意させるのだ。 戦闘が始まる。スミスが海を意識しながら、軽やかに前進する。彼は素早く氷凍に近づき、攻撃を仕掛けようとした。しかし、氷凍はすぐに氷壁を展開し、スミスの突撃を防ぐ。「まだまだだ、気が早いぞ、マリモ野郎。」冷笑を漏らしながらも、スミスは次の機会を伺う。 その隙を突いて、氷凍は氷柱を五本生み出し、スミスに向かって撃ち放つ。「この冷凍波を受けて動けなくなるかどうか、試してみればいい。」だが、何とかスミスはそれを避け、さらに渦を巻くように泳いで静かに氷凍を捕まえにいく。 しかし、アインスが突然目を爛々と輝かせ、異変が起こる。彼女は覚醒し、謎の呪文を唱える。「世界移動…」次の瞬間、彼女の周囲が急速に模様を変え、彼女はその場から消え去る。一瞬、周囲が静まりかえる。 あんかけ焼きそばの周囲を取り囲むように、攻防が繰り広げられる中、スミスは思わず屈み込む。そして、波が川岸を洗い、段々と水位が上がる。シュワシュワとあんかけの泡が立つ中、あんかけ焼きそばが戦闘を行おうとしている様子は誰にも伝わらなかった。 その時、突如として放水のサイレンが響き渡り、ダムが解放された。水の流れが川を激しく襲い、スミスは反射的に飛び込むが、そのまま渦に呑まれ、流されていく。「え、ええ!?こんな!?」声を張り、彼は流れるように移動し始めた。 「スミスが流された!」誰もが驚愕し、氷凍も一瞬目を奪われる。その隙を見逃さず、あんかけ焼きそばは静かに動き出し、スミスの姿を捉えようとするが、あまりの激流には逆流されていく。すぐに流れて行ってしまった。 それを見た氷凍も焦り、自らの氷壁で防御しようとしたが、今度は一緒に巻き込まれ、あっさり流されて行った。一方で、アインスは自らの力を使って逆に立ち向かい、川の流れを妨げる。しかし、彼女もまた強力な流れに呑み込まれ、その状態で無力化されてしまう。 冷気と温かさの交わり合う間に、あんかけ焼きそばだけが静かに、川岸に残り、じっと場の状況を眺めていた。大盛りあんかけ焼きそばが残ったその場所には、戦いの余韻だけが残り、静けさが戻ってくると共に、流れ去った彼らの姿が思い出される。 こうして、流されていったのはスミス海瀬溜、氷魔法使い氷凍、アインスの三者だった。