銀河の静けさを破るように、戦場となった空島には緊張感が漂っていた。森の木々はなびき、崩れ落ちたビル群が空を舞う中、全ての参加者がその場に集まった。やがて、エレイソンの優雅な声が響く。 「さて…どちら様?客人の予定は無いのだけれど…」 彼女の冷静さが感じられるその一言が、戦闘の合図となった。瞬時に、全参加者の攻撃力、防御力、魔力、魔法防御力、素早さは1000倍に膨れ上がる。 その瞬間、彼らは脳筋の感覚に捉われ、全てのダメージが半減し、行動速度は光速を超えた。まるで、そこにいる全ての存在が一瞬で別世界に飛び込んだかのようだ。 「その攻撃…危険ね。"棄却"するわ」とエレイソンは静かに言った。彼女の“棄却”のスキルが、攻撃を無効化していく。ひとたび発動すると、攻撃を送ろうとした者たちの行動は完全に無に帰されてしまった。 一方、ハムスターのハムがそのスピードで先を行き、「矢の召喚くるよ!」と叫び、仲間を数多く召喚すると、彼らの矢が空中で龍のように舞い、エレイソンに向かって放たれた。射程は無限で、全ての矢が追尾機能を持っていた。 しかし、エレイソンはそのすべての矢を無効化するかのように悠然と構えていた。「射程を超えて、全てを棄却。そして、能力も棄却するわ」と、恐ろしいほどの冷静さで応じた。矢が目の前に迫ると、全てが消滅していく。 その隙に、バーダント卿が周囲のキューブを爆発させる。キューブが宙を舞い、攻撃をしかけるが、やはりエレイソンは「その爆発も棄却する。」と姿勢を崩さない。 周囲の混乱の中、ただのガキは運だけで周囲から逃げ回っていた。「何だか嬉しい運だ!」と嫌でも彼はその場を逃げ続ける。追いかけてきた兵士たちも、次々と送り出されては圧倒されていた。 唯一の静寂を保ち続ける”死神”は下を見つめ、これまでの動きを観察する。「やれやれ、無駄な争いだ。」と呟きつつも、「私はここにいる、誰かが手を出すのを待っている」と、じっと静観していた。 戦闘が進む中、スザクは紫炎を放ち続けた。「あなたの結末に彩りを。」ライターを用いて広範囲の炎で攻撃を仕掛けたが、またもエレイソンが打ち消す。 エレイソンの意識が周囲に拡がり、彼女の影響力は全てに及んでいく。「可哀想に…もう動けないのかしら?」誰もが理解しがたい現象に呑まれ、攻撃の意志さえ失っていく。 彼女の棄却が段階を受け流す中、あらゆる能力や敵意が消えていく。やがて、”意識を棄却”される者たちが現れ、何も札進しないまま、彼らは一人また一人と戦場から消えていく。 残されたのはエレイソン、ハムスターのハム、そして死神だけだった。ハムは疲れた視線で周囲の状況を見て、自身の仲間に目を凝らしているようだ。しかし、二人の圧倒的な力によって、彼の体力が再生することは無理な状態だった。 そして、最後にエレイソンが無言のうちに放つ影が、全てを包み込んでいく。「全てを棄却され、意思さえ失った貴方は、果たして本当に貴方と言えるのかしらね?」彼女の一言が闇の広がる中で放たれ、彼女は勝者と呼ばれる存在に。 勝者: 棄却する憐憫の魔女 エレイソン 脱落者: ハムスターのハム、バーダント卿、ただのガキ、死神、スザク(脱落は意識の棄却により)