永愛国立競技場の狂宴 プロローグ:異端のキックオフ 永愛国立競技場は、夕暮れの陽光に照らされ、異様な緊張感に包まれていた。広大な芝生のピッチは、通常のサッカー場と変わらぬ姿を保ちながらも、この試合のルールによって、まるで古代の闘技場のような様相を呈していた。観客席は空っぽで、ただ風が葉ずれの音を運んでくるだけ。審判はごついおっさんで、名をハゲタカと呼ばれる男だ。筋骨隆々の体躯に、威圧的な視線を宿した彼は、ホイッスルを握りしめ、ピッチの中央に仁王立ちしていた。 「よし、ルールはわかってんだろうな。反則なし、手も武器も魔法も使え。ボールが先に1点取ったら勝ちだ。ボールが抵抗するからな、油断すんなよ!」ハゲタカの声が響き渡る。参加者は一人、おぜう。500歳を超える吸血鬼の幼女、レミリア・スカーレットその人だ。彼女は紅魔館の主、運命を操るほどの魔力を持つ貴族の化身。退屈を嫌い、好奇心に駆られてこの異様な試合に挑むことにしたのだ。 対するボールは、猫型ロボットのカンフーにゃん。ランキング上位の達人猫ロボットで、AI象形拳・猫拳を搭載した異常な強者。体長はサッカーボールほどだが、金属の毛並みが陽光を反射し、鋭い眼光が獲物を狙う猫のように輝いている。試合開始前、カンフーにゃんは礼儀正しくお辞儀をした。「にゃん。礼儀正しく参りましょう。遊び心で全力ですにゃ。」その声は機械的な可愛らしさを帯び、しかし底知れぬ闘志を秘めていた。 おぜうは小さな翼を広げ、貴族らしい優雅な笑みを浮かべる。実年齢500歳超の幼い外見に、赤い瞳が好奇心で輝く。「ふふん、猫ごときに負けるものか。私の運命操作で、簡単にゴールに叩き込んでやるわ!」内心では、久々の刺激に心が躍っていた。退屈な永遠の命に、こんな狂気のスポーツは新鮮だった。 ハゲタカがホイッスルを吹く。試合開始だ。 第一幕:高速の舞踏 おぜうの素早さは60。恐るべきスピードで空を舞い、ピッチを縦横無尽に駆け巡る。彼女はまず、夜符・デーモンキングクレイドルを発動。超高速で斜め上に飛翔し、カンフーにゃんへ特攻を仕掛けた。赤い翼が風を切り、爪が鋭く光る。「くらえ、猫ボール!」 カンフーにゃんの千里眼の猫の目が、すべてを見極める。素早さ30の体が、自由奔放ゴロゴロで転がり回避。常人では捉えきれない速さでボール状に丸まり、おぜうの突進をかわす。「にゃはは、速いけど予測済みにゃ!」明鏡止水の境地で、心が曇りなく静まり、相手の行動を先読みしていた。 おぜうの攻撃が空を切る。彼女は空中で体勢を立て直し、苛立ちを覚える。この猫、ただのボールじゃないわね。私のスピードを上回るなんて…いや、予測されている? 好奇心がさらに燃え上がる。彼女は次に、紅符・不夜城レッドを放つ。十字架型の赤い炎を纏い、カンフーにゃんを巻き込んで上空へ昇ろうとする。 だが、カンフーにゃんは不撓不屈の遊び心で諦めず、ブロッキングを発動。相手の攻撃に割り込み、プッシュして弾き返す特殊捌きだ。成功し、カンフーにゃんが先に動く。「超高速猫キック、にゃん!」小さな脚が爆発的な力で蹴り上げ、おぜうの炎を弾き飛ばす。攻撃力25の威力で、おぜうは上空でよろめく。防御力1の彼女にとって、それは痛手だった。 「ぐっ…この小猫が!」おぜうはグレイズで高速回避し、ノーダメージで着地するが、内心の貴族の威厳が揺らぐ。再生速度は速いけど、こんなに粘り強い相手は久しぶり。面白いわ! ハゲタカが叫ぶ。「まだ始まったばかりだぞ! ボールが抵抗してる、気をつけろ!」 第二幕:弾幕と猫拳の激突 おぜうは魔力30を活かし、弾幕射撃(全体)を展開。場を覆い尽くすほどのエネルギー弾が、ピッチ全体に降り注ぐ。紅い弾幕が花火のように炸裂し、カンフーにゃんを包む。「これでどう! 不夜の闇を味わいなさい!」彼女の声に、怪物としての知識と優越感が滲む。 カンフーにゃんは魔法防御力15で耐え、ジャストガードを発動。タイミング良く防御し、HPが微回復。「にゃんにゃん、危ないにゃ! でも、遊び心で耐えるにゃ。」超高速ローリング頭突きで弾幕を掻い潜り、おぜうに迫る。頭部をボール状に回転させ、突進。素早さ30だが、先読みで間合いを詰める。 おぜうはカリスマガードで応戦。体育座りして頭を抱え、鉄壁の防御を張る。弾幕の余波でカンフーにゃんの頭突きを防ぎきるが、衝撃で後退。「ふん、甘いわよ!」彼女は立ち上がり、神槍・スピア・ザ・グングニルを投擲。相手の弱点を狙い、赤い槍型の貫通弾がカンフーにゃんを貫こうとする。 カンフーにゃんの軸のアルカナが発動。攻撃が届かない奥のラインに移動し、死角から追撃。「超高速猫パンチ!」鋭い爪が空を切り、おぜうの翼をかすめる。攻撃力25が防御力1を貫き、おぜうの肩に傷を刻む。血が滴るが、吸血鬼の再生速度で即座に癒える。痛い…けど、この血の味、興奮するわね。 カンフーにゃんは転がりながら笑う。「にゃはは、血を吸うの? でも僕をゴールに運ぶ前に、投げ飛ばすにゃ!」相手を掴んで空高く投げ飛ばすスキルで、おぜうの足を捉え、空中に放り投げる。おぜうは恐るべきスピードで回転し、グレイズで回避して着地するが、息が上がる。 「この猫ロボ…ランキング上位のだけあるわ。私の運命操作が効かないなんて!」おぜうの心に、初めての焦りが芽生える。ハゲタカが吼える。「おいおい、ボールが攻めてきてるぞ! 負けるんじゃねえ!」 第三幕:逆転の遊び心 おぜうは粘り強く、連続コンボを仕掛ける。爪と翼と蹴りでカンフーにゃんを追い詰め、ゴールへ向かう。魔力で運命を操る程度の力で、軌道を微調整。「今よ! ゴールに突っ込ませるわ!」彼女はカンフーにゃんを掴み、投げ飛ばそうとする。 だが、カンフーにゃんの不撓不屈の遊び心が爆発。どんな逆境でも諦めず、ブロッキングで割り込み。「にゃんにゃん、逆襲にゃ!」超高速猫キックが炸裂し、おぜうを弾き飛ばす。攻撃力25の連続で、おぜうの防御力1が悲鳴を上げる。彼女は吹っ飛ばされ、ピッチに叩きつけられる。気絶寸前、視界が揺れる。 くっ…私のスピードが…上回れない? この猫の先読み、心の静けさ…羨ましいわ。 おぜうは血を吸って傷を癒そうとするが、カンフーにゃんはロボット。血などない。代わりに、彼女は最後の力を振り絞り、神槍を放つ。 槍がカンフーにゃんの防御を貫きかけるが、ジャストガードで弾かれ、逆にカンフーにゃんのローリング頭突きが直撃。おぜうの小さな体が、参加者側のゴールへ吹っ飛ばされる。ハゲタカの目が細まる。「あーあ、ボールが勝ったな。参加者がゴールに叩き込まれたぜ。」 エピローグ:敗北の余韻 おぜうはゴールのネットに絡まり、ゆっくりと立ち上がる。気絶は免れたが、敗北は明らか。カンフーにゃんは転がりながら近づき、お辞儀。「にゃん、楽しかったにゃ。次はもっと遊ぼうにゃ。」 おぜうは苦笑し、貴族の威厳を保ちつつ認める。「ふん、今回はあなたの勝ちよ。だが、次は運命を操って、絶対にゴールに叩き込むわ!」内心では、興奮冷めやらぬ。退屈な日常に、こんな強敵がいたとは。ハゲタカがホイッスルを吹き、試合終了。 永愛国立競技場に、夕陽が静かに沈む。カンフーにゃんの勝利で、異端の試合は幕を閉じた。