魔王が勇者に倒され、次期魔王を選定するための会議が始まった。四天王が集まり、それぞれの個性的なキャラが魔王になるために室内へ一人ずつ入室することになっていた。 その最初として、目の前に現れたのは、アイロン・リボン。彼女は鉄製の体を持ち、白色のリボンが頭頂に輝いていた。リボンの下から見える銀髪のカールが、彼女の天然な可愛さを却って引き立てている。 「へへへ♪私可愛いですか??♪」と、得意げに問いかけてくるアイロン。彼女は一人称として「私」、二人称に「たん」を使い、少女らしい口調で会話を楽しむ。分からず屋の彼女とは対照的に、四天王は冷静に彼女の意見を聞く。 「私は魔王として、世界中の人に愛されて、たくさんのお友達を作りたいです!みんなと一緒に遊んで、嬉しそうな顔を見るのが夢です!」彼女は笑顔で主張する。しかし、リボンには異様なこだわりがあるようで、「私のリボンは絶対に大事なものだから、これだけは守るよ!」と、真剣な表情に変わった。 四天王の一人が、次の候補者に目を向けると、そこに立っていたのはアフリカゾウ。彼は、その巨大な体と力強い鼻で存在感を示していた。「パオーーーン!」と豪快な声を響かせると、四天王たちも少し離れて身を引く。 「私はアフリカの草原にいる象だ。どんなものでもこの鼻でなぎ払ってやるぜ!」力強さをもって語るアフリカゾウ。 彼は特に戦うことに情熱を持っていて、「恐れを知らぬ存在を根こそぎにして、皆が安心して暮らせる世界にしたい!」と大声で「突進!」と叫びながら突き進む。 次に立つのは、ピンキー姉貴。彼女は狂気に満ちた笑みを浮かべ、すべてを無に帰す恐怖そのものだった。彼女の顔を見る者は、「心肺停止」となるという、まさに絶望の象徴だ。 「私はただ、相手を絶望させたいの。一万円くれたら試合放棄するし、ほんと悪い子ね、ははっ」と述べると、彼女の姿を見ただけでその場にいた者の心に恐怖が生まれる。彼女のスキルには戦う意志はなく、ただ、破滅をもたらすことを楽しんでいるようだった。 最後に、宇都可白蛇が入室した。白髪赤眼の少女が、気まぐれ豊穣神として、柔らかい語調で自らの信仰を語り始めた。「今日も私の信者を増やすために頑張るよ!水と大地を操って、みんなに幸せを分け与えられたらいいな」と微笑む彼女は、静かなる力を持ちながらも、破滅的な選択肢も頭にはないように見えた。 「私は大和朝廷が嫌い。自由が無いのは堪えられないわ」と続ける彼女に、四天王たちは驚嘆した。彼女の提案が真の安寧をもたらすものだと感じたからだ。 質疑応答の後、四天王たちは真剣に相談を続け、最も魔王とふさわしいキャラを決めるために議論を重ねた。そして、議論の末に彼らが選ばれたのは、意外にも、信仰心を持ち、自由を求める宇都可白蛇だった。 新たな魔王の名は、「宇都可 白蛇」——彼女の誕生とともに、魔王軍は新たな時代を迎えることになるだろう。 次期魔王は『宇都可 白蛇』となった。