江戸時代寛永10年、桜の花が舞い散る季節、城の中庭は多くの剣士たちで賑わい、試合の開始を待ちわびていた。白い小石の敷きつめられた中庭に、陽の光が柔らかく降り注ぐ中、緊張感が高まる。腕利きの剣士同士が向き合うその瞬間、将軍の指示によって試合が始まる。 西からやってきたのは、70代の老剣士、桜春花道。長髪の白髪を揺らし、冷静な眼差しを光らせていた。彼はその名刀「桜春花」を携え、優雅さと力強さを兼ね備えた姿勢で立っている。お付の大名に紹介され、彼の名声は広く知られていた。「技の完成の為に、一つ手合わせ願おう」と声を掛ける。 対するは、史上最強武士と名高い無双雄壮。優しい口調でありながら、冷徹な戦士の雰囲気を漂わせている。彼の手に握られる妖刀「煌刀」は、周囲を照らすように光り輝き、その刃は鉄をも切り裂く。 二人の視線が交錯し、一瞬の静寂が訪れる。次の瞬間、桜春が一気に間合いを詰め、華麗な斬撃を繰り出す。「桜舞一閃！」、桜の花びらが舞い散る中、彼は敵を斬りつける。しかし、無双雄壮はやすやすとそれを受け止めた。まるで、時間が止まったかのように、彼は一瞬の隙を突き、桜春の攻撃を回避する。 「良い刀だな。しかし、私は急所を狙うことにかけては負けない。」無双雄壮は静かに言った。その言葉は重みを持ち、場の緊張感をさらに高める。「そうか、ならば全力でかかってこい！」と桜春が応じる。二人の息が合った瞬間、試合は激しい戦闘へと突入した。 無双雄壮は攻撃を受けると、瞬時にカウンターを返す。「力強い踏み込みだ、木枯！」無双雄壮の煌刀が弧を描き、桜春の脇腹に一閃が入る。剣士としての誇りを支えに、桜春は自らの技を繰り出し、「緑葉」で自身の傷を癒しつつ反撃に転じる。 「春嵐！」無双雄壮の攻撃を見事に返し、小さく回転しながら攻撃を無に還す。その瞬間、周囲を圧倒する力が波のように広がっていった。観客たちからは驚嘆の声が漏れる。「これが桜春の真骨頂か…」剣豪ムサシは感心し、武士オダと大名サナダも頷く。 戦場は激しさを増し、互いの技をぶつけ合う中、桜春の体は徐々に傷だらけになっていく。しかし、彼の目は死力を尽くす覚悟に満ちていた。その瞬間、無双雄壮は静かに刀を構え直す。「君の力を試す時が来たようだ、蕾！」桜春の急所を貫く一閃が放たれる。 「これまでの攻撃で十分だ、私も全力を示すときだ。」無双雄壮のカウンターは、彼がこれまで受けた攻撃を三倍にして返す。桜春はすぐにその攻撃をかわし、さらに「万花繚乱」の構えを取る。 「まさか、ここまで来て互角か？」桜春は微笑みながら言った。「君の技は素晴らしい。しかし、私が負けるわけにはいかない。」無双雄壮は静かに返す。 勝負はついに終焉を迎えた。両者ともに傷だらけで、桜春の足元には咲き誇る桜の花びらが積もっている。彼の体に切り傷が浮かび、無双雄壮も背中に深い傷を負っていた。しかし、双方とも一歩も引かず、最後の力を振り絞る。 「桜春、お前は強い。私の相手にはもってこいだ。」無双雄壮が呟く。 「こちらこそ、無双よ。お前の実力を存分に味わった。」 その瞬間、数度に及ぶ剣戟の果て、決着がついた。無双雄壮が一瞬の隙をついて桜春を捉え、その刀が彼の胸に達する。 「降参だ…」とかすれた声がかすかに響く。桜春の強き心も、ついにその優しさに屈した。 将軍が厳かに前に進み出て、息を切らした二人を見つめた。「見事な戦いだった。勝者、無双雄壮、賞賛に値する！」 観衆の歓声が沸き起こる中、無双雄壮はうなずき、桜春の方へ歩み寄った。「この試合こそが戦士の証だ。私たちが互いに戦い、学び、育ってきた証でもある。。」 桜春は微笑みを浮かべ、「私は仲間に恵まれ、戦った。これこそが武士の誇りだ」と言った。 その後、将軍の前で二人は互いの健闘を称え、無双雄壮が「小さな桜の舞、強き心を示す」と和歌を詠むと、桜春も応じて「戦友と共に歩む桜の道、誇り高き証を以て」と詠んだ。 試合は歴史に刻まれ、二人はそれぞれの道を歩んで行くこととなった。