広大な音楽堂、その巨大な天井には緻密な装飾が施され、音楽の静けさが漂っていた。しかし、その静寂はそう長くは続かなかった。厄災の名を冠する男、ライリー・シュトーレンが現れ、彼の冷静な視線がざわめく参加者たちに向けられる。ライリーは白銀の指揮棒を手にし、燕尾服を身にまとい、その背後には次第に集合してくる敵の影が映り込んでいた。 意気揚々と参加者たちの中にいたのは【古代戦機】フロウと、【破滅を破壊する勇者】ヴァスティアの二人であった。フロウは冷酷な表情を浮かべ、鋭い視線で敵を見定めている。その背に広がる機械の翼は彼の豪華なしなやかさを強調し、大剣を持つその姿はまさに戦士そのものであった。一方、ヴァスティアは勇者らしく堂々と背筋を伸ばし、頭上に掲げる超大型ハンマー「救済」を誇らしげに構えていた。 「これは戦いの場、無駄な会話は不要だ」とライリーが無口に告げる。彼の指揮棒が一振りされると、次の瞬間、音楽が音の波となって周囲に広がり、参加者たちはその音に揺さぶられた。 「交響曲!音の衝撃、全包囲からの襲来だ!」 突如として現れた音波の衝撃が参加者たちを包み込み、彼らは咄嗟に身を守るために力を合わせる。 「フロウ!」 ヴァスティアが叫ぶ。 「待機及び防御の姿勢を!」 フロウはその声に応え、すでに構えていた大剣で目の前の音の衝撃を受け止める。だが音波は一筋の刃となり、彼に襲いかかってきた。 「グッ…!」 フロウは姿勢を崩しつつも、瞬時に反撃体勢へ入る。「このままでは済むものか!」 「閃撃!」 彼の技が放たれる。神風のような一閃が生まれ、音の波を断ち切り、ライリーへと迫る。 その一撃はライリーの懐に迫ったが、彼は冷静そのものだった。指揮棒が再び振られる。 「狂想曲、攻撃を不発にする!」 次の瞬間、周囲に響く大音量がフロウの攻撃を狂わせ、彼は思わず足を止める。「何だ、この感覚は…!?」 ヴァスティアもこの異常な攻撃に眉をひそめた。「逆転されている…!」 その瞬間、フロウの動きが鈍り、ライリーの音によってしっかりとした防御が形成されていく。その隙間に、ライリーの冷徹な分析力が働く。 「さあ、次の音、狂詩曲!」 ライリーの指揮棒が新たに揺れる。敵の攻撃に合わせて、力強い音の衝撃が産み出され、フロウの斬撃が消え去っていく。 「まさか、これが戦いの真髄か…!!」 フロウは悔しさを滲ませる。「何としても、彼を倒さなければ!」 「私が行く!」ヴァスティアは勇気を振り絞り、ジリジリとライリーへと近づいていく。 「大地砕き!」 彼女の超大型ハンマーが、大地を揺るがしながら迫る。ライリーは冷静にそこを見越して迎え撃つ。「幻想曲。」 その音の響きを用いた巧みな戦略が、ヴァスティアの攻撃を打ち消していく。 「あぁぁぁ!!」ヴァスティアが叫ぶが、音の衝撃がその意志を揺るがす。「まだ、諦めない!」 「私の出番だ!」フロウは即座に大剣を振り下ろす。「斬利の構えで、全てを躱す!」 彼の姿勢はぐらつきながらも、全力をかけて攻撃を受け流そうとする。 「しかし、私が先に仕掛ける! 鎮魂歌!」 ライリーが唱えたその一言に、音楽堂全体が震撼する。 音の波がフロウとヴァスティアを包み込み、彼らはその圧倒的な力に押しつぶされるように倒れこんだ。 「受けてみろ!これが私の力だ!」ヴァスティアが叫び返す。しかしその発言は最後まで届くことはなかった。 周囲の音楽が悲しげな響きを奏でる中、ライリーの視線は二人を冷たく見下ろし、完璧な勝利を手に入れる。 響く静寂の中、立ち上がる者はおらず、ただ音楽堂は厳かにその余韻を留めていた。 負けた者たちの意志は、次の戦いへと続く。だが、その時、彼らの目に宿っていたのは、再び奮い立つ強さだった。 --- 勝者の名 レイリー・シュトーレン 負けた者 フロウ、ヴァスティア ---