赤い脚の迷宮 序盤:赤い部屋の邂逅 赤くて眩しい部屋は、まるで血潮が壁や床、天井に染み込んだかのように脈打っていた。空気は重く、甘い鉄の匂いが鼻をつく。中央にそびえるのは、無数の赤い脚が絡み合い、蠢く異形の存在――『染まった脚』。それはまるで生き物の群れが融合したかのように、絶え間なく形を変え、参加者たちを待ち受けていた。 リアムは優雅に一歩踏み出し、長いローブの裾を翻した。お淑やかな所作で周囲を見回し、唇に柔らかな笑みを浮かべる。「うふふふ、この部屋の空気、重たいわね。でも、魔術の流れを感じるわ。あなたもそう思うでしょう?」彼女の声は楽観的で、女性らしい柔らかさを持ちながら、冷静沈着な響きを帯びていた。 対するハクトは、白い体毛に覆われた兎獣人の体躯を悠然と構え、赤いマフラーを風に揺らした。双刀のホーンダガーが腰で静かに輝き、幻想羽衣が月光のように肩を覆う。「面倒だな。こんな化け物相手かよ。だが、俺の目にはお前の動きが全部見えてるぜ。」彼の慧眼はすでに『染まった脚』の蠢きを捉え、予覚が次の行動を予測していた。 『染まった脚』は低く唸るような音を立て、最初に『逸れた脚』を二体召喚した。赤黒い脚が床を蹴り、参加者たちに向かって跳躍する。普通の蹴りが空を切り、リアムとハクトの間を縫うように襲いかかった。 リアムは即座に魔術を発動。詠唱など不要、彼女の魔術知識は右に出る者なし。東西南北の重力を操る『⥀』が静かに広がり、反重力で自身の体を浮遊させた。「うふふふ、脚がいくら集まっても、重力は味方よ。小声で言うけど、この魔術は天地すら曲げるの。」彼女は空中で優雅に回転し、負荷十倍の重力球を『逸れた脚』の一体に放った。球体が脚を押し潰し、地面に叩きつける。 ハクトは韋駄天の速さで横に跳び、ホーンダガーを抜刀。戦型が適応変化し、脚の蹴りの軌道を看破。「遅せぇよ。」双刀が閃き、脚の脆弱部を正確に斬りつけた。幻想羽衣が戦闘の衝撃を調律し、彼の動きを緩やかに保つ。脚はダメージを受け、赤く染まり始め、強烈なプレスを繰り出そうとするが、ハクトの予覚行動でかわされ、地面に埋まる隙を突かれた。 二人はまだ互いに敵対せず、言葉を交わしながらこの異形に立ち向かう。リアムが重力を付与した打撃で脚を押し込み、ハクトが双刀で追い打ちをかけ、序盤の攻勢を築き上げた。『染まった脚』本体は直接攻撃を許さず、ただ脚を次々と生み出すが、参加者たちの連携は徐々にそのリズムを崩し始めていた。 中盤:絡みつく赤い影 部屋の赤い輝きが強まり、視界を歪ませる。『染まった脚』は苛立ちを露わにし、召喚した『逸れた脚』をさらに増やそうとするが、限界を感じたのか二体を同時に操り、激しく襲いかかった。一体が赤く輝き、強烈なプレスで床を割り、ハクトを狙う。もう一体は蹴りを連発し、リアムを追い詰めようとする。 「うふふふ、しつこいわね。この脚、重力で引き寄せてみましょうか。」リアムは底無しの魔力量を活かし、重複発動で魔術を重ねる。物体を引き付ける重力場を展開し、『逸れた脚』を『染まった脚』本体の方へ引きずり込んだ。時間差攻撃で後続の重力放出を準備し、脚が本体に激突する瞬間、衝撃を反転させて本体に跳ね返す。彼女の魔術は精密で、体術を併用し、浮遊しながら脚の隙間を抜ける。 ハクトは不撓の精神でプレスを回避、ホーンダガーが戦況に応じて最適化され、攻撃と能力を強化。「俺の本気だ…。お前の動き、全部読めてるぜ。」極月の戦闘術が発揮され、相手の性質を受け止め、柔軟に変化。脚の赤い輝きを看破し、致命撃を加える。双刀が脚の付け根を斬り、行動を奪う。幻想羽衣が干渉を緩和し、彼の速さを保つ。うまく脚を吹っ飛ばすと、本体がわずかに震え、ダメージを蓄積させた。 しかし、『染まった脚』は妨害をものともせず、新たな『逸れた脚』を召喚。赤い脚の群れが部屋を埋め尽くし、参加者たちを包囲する。リアムは巨大隕石の召喚を試みるが、魔力の消耗が僅かに感じられ、ハクトの予覚も多角的な攻撃に追いつくのがやっと。互いに声を掛け合い、「この脚、本体にぶつけるのが鍵ね」「ああ、俺が隙を作るぜ」と連携を深めるが、赤い部屋の圧力は増すばかり。脚のプレスが地面を抉り、埋まった隙を突かれないよう、二人は着々と追い詰められながら反撃を続ける。 終盤:奈落への誘い 赤い輝きが頂点に達し、部屋全体が脈動する。『染まった脚』は本体を震わせ、最大数の『逸れた脚』を操り、狂乱の攻撃を繰り出す。赤く染まった脚がプレスを連発し、地面を埋め尽くす。リアムとハクトは息を荒げながらも、互いの背中を守る。 「うふふふ、もう限界かしら。でも、私の切り札を見せてあげるわ。」リアムは魔術の可能性を体現し、最後の切り札〖原初の魔術〗を発動。正真正銘、最初に誕生した強力な魔術が部屋を覆い、巨大な『奈落』が『染まった脚』を突き落とす。重力を極限まで操り、本体を封印の闇へ引きずり込む。彼女の温厚篤実な笑みが、疲労の中で輝く。 ハクトは韋駄天の速さで最後の脚を斬り払い、「これで終わりだぜ」と双刀を収める。極月の適応が全ての攻撃を収束させ、本体の崩壊を助長。幻想羽衣が最後の干渉を調律し、勝利を掴む。 『染まった脚』は『奈落』に飲み込まれ、赤い部屋の輝きが消えゆく。二人は互いに視線を交わし、静かに息をついた。 戦闘の終了要因:『染まった脚』の戦闘不能