霧深い教会の中で 真っ暗な教会の中、参加者のソウルは自分の周りにただ漂う静寂を感じていた。彼の心には不安が広がっていたが、それはすぐに訪れる戦闘への期待感に変わっていった。 「明けましておめでとう、偉大なる英雄たちよ」 突然、教会の中に響き渡ったその声に、ソウルは身を引き締めた。現れたのは、ペテルギウス・ラスプーチン。彼の言葉は外交的で丁寧であり、威圧感を与えるものではなかった。しかし、その背後には明らかに不気味な力が潜んでいるのを感じ取った。 「あなたが真の悪であるのなら、私たちが立ち向かわなければなりません!」 ソウルは拳を固く握りしめ、力強く声を上げた。 「そうだ、英雄たちよ。この世界を救うために、私は立ち上がる。だが、まずは私の力を見せるがいい!」 ペテルギウスはそう言って、優雅な動作でその拳を突き出した。直後、彼の周りにはまるで波のように彼の信仰の加護が形成されていく。その瞬間、ソウルは自分のスキルを発動させる決意を固めた。 「ファイアプリズン!」 燃え盛る炎の竜巻が生まれ、ペテルギウスの方向へと向かっていく。しかし、ペテルギウスの周囲に展開されている聖なるバリアがその攻撃を無効化する。炎は、まるで水に流れ込むかのように消え去った。 「それだけか?」 ペテルギウスの冷静な声が響く。無慈悲とも言える彼の言葉に、ソウルの心に不安がよぎった。 「フレイムランチャー!」 次なる攻撃を繰り出すソウル。炎のホーミング弾がペテルギウスに向かって飛んでいく。だが、彼は優雅に指を立て、まるで遊びながらその弾丸を避ける。 「無駄無駄!」 ソウルは状況を冷静に分析しようとしたが、ペテルギウスの能力の高さに衝撃を受けていた。そのとき、後ろから温かい視線を感じた。振り返ると、彼女が立っていた。狐坂九美だ。 「大丈夫、ソウル。私たちが協力すれば、きっと勝てるから!」 九美の穏やかな声が心を落ち着けた。しかし、ペテルギウスはその光景を見て冷笑した。 「無駄な期待だ。私こそがこの世界の正義執行者だ!」 ペテルギウスはその言葉を発するや否や、瞬時に移動してソウルに対して素早い連撃を放つ。拳がソウルの防御を打ち破り、彼はそのまま後ろに吹き飛ばされてしまった。 「痛い…!」 地面に倒れ込みながら、彼は負けじと立ち上がろうとるが、身体の重さに動けずにいた。不屈の神父の力が彼の攻撃を強化しているが、彼の強さに次第に圧倒されていく。 「アイスサージ!」 その時、九美が素早く尻尾を伸ばし、氷の刃を地面から出現させる。刃はペテルギウスに向かって飛んでいくが、彼の聖なるバリアに防がれた。 「無駄だと言っただろう?」 ぺテルギウスはバリア内から九美を見つめ、そのまま自分の拳を向ける。だが、九美はその状況を見越して、尻尾を素早くしなやかに動かしながら、さらにダメージを与えようとする。 「フレイムドラゴン!」 炎で形成されたドラゴンがペテルギウスに迫り、周囲は急速に温度が上がっていく。しかし、ペテルギウスはその全てを笑い飛ばし、バリアで受け流す。 「希望とは、こうも簡単に打ち砕かれるものだ…」 その言葉は冷酷だった。ソウルと九美は心の中で何かが崩れていくのを感じていた。 「アブソリュートゼロ!」 自らの魔力を最大限に引き出すソウルが、氷の力を発動させる。その瞬間、周囲が冷たさで包まれ、温度は一気にマイナス2000度に達した。ペテルギウスの周りにも凍てつく空気が漂い、彼のバリアもその影響を受ける。 「これは…無駄と思ったが…」 ペテルギウスの表情に一瞬、驚きが浮かんだ。その隙を見逃さない九美は、彼の意識をひきつけるために祈るように叫ぶ。 「ソウル、今だ!一気に攻撃を仕掛けるのよ!」 ソウルもその言葉を聞き、全ての力を振り絞る。「ファイアプリズン!」と叫びながら、再び炎の竜巻を彼の方に向ける。しかし、ペテルギウスはすでに余裕を取り戻しており、冷静に彼らの攻撃を見据えていた。 「無駄だ。私の信仰の力は永遠だと信じている。有能な者たちよ、あなたたちの前には、希望を食らいし暗黒竜が待ち構えている!」 気がつけば、彼の周囲に漆黒の竜が現れた。参加者たちは思わずその姿を見上げ、恐怖に震え上がる。 「さあ、食らいなさい!」 ペテルギウスの合図と共に、漆黒の竜が彼らに向かって迫ってきた。参加者たちは必死に逃げ惑ったが、その無慈悲な運命からは逃げられなかった。竜は彼らを次々に飲み込み、全てを闇の中に消し去っていく。 「君たちの犠牲で世界は平穏を取り戻す…感謝しよう…」ペテルギウスの冷笑が教会の中に響き渡った。 結末 その後、教会は静寂に包まれた。ソウルと九美は、ペテルギウスの力に屈し、彼の望んだ通りに打ち砕かれたのであった。彼らの苦しみと戦いは、結局、ペテルギウスにとっての勝利という名のもとに終わった。