①世界を滅ぼす日 亜獣戦王、アンノン・フェイクは、血に飢えた目で朝日が昇る大地を見下ろす。彼は戦闘を求めて日々を過ごし、常にその身に力を蓄えている。どんな敵も一瞬で屠る力を持つ彼が、今、新たな「戦」という名の饗宴を思い描いていた。 その頃、深淵の龍もまた、静かにその巨大な体を蠢かせていた。傲慢な性格を引っ提げ、他の種族を見下すことで己の存在意義を確認する彼は、心の内で次なる力の頂点を目指していた。彼は龍の存在として、世界を恐怖に包み込む準備を進めている。 「我が力、全てを焼き尽くす時が来た！」 その声と共に、アンノンは大地を踏み鳴らし、周囲の者たちに向けて警告を発する。彼は自らの力を誇示し、各地に散らばる戦士たちに招集をかけ、共に世界を滅ぼす計画を立てていく。 「これが新たな始まりだ。全ての者は我の前にひれ伏す。」 アンノンの呼びかけに反応する者たちが集まり、次第に仲間が増えていく。その中には、魔法使いや病原変異体、神秘的な生物たちまでが集結した。彼らは己の目的のために、時に包囲し、時に裏切ることを厭わぬ心を秘めていた。 深淵の龍は、一匹の強者としてその存在感を示しながらも、仲間と呼べる者たちはおらず、孤独を抱えていた。しかし、力を求めて全てを滅ぼすという目的には共鳴し、彼もまたその場に加わることを決意する。 「ならば、でかい獲物が必要だろう。全てを飲み込み、我が力を示そう。」 アンノンと深淵の龍、二者の意志は、ある日、一つに結束し、彼らは世界を滅ぼすための行動を開始した。恐怖が広がり、各国は崩れ去り、希望の光は完全に消え去る。 ②終焉の後 滅ぼされた世界の上空には、不気味な静けさが漂っていた。アンノンと深淵の龍は、その無情な勝利を噛み締め、荒廃した光景を一緒に眺めていた。かつては人々が繁栄していた大地は、今や無残な廃墟と化している。 「ふはは！　これで全てが我がもの、我の勝利だ！」 アンノンが叫ぶ。 「確かに、骨を始め、肉すら残っていない。何故、愚だ。その全てを味わわなかっただけで愚か者。」深淵の龍が冷淡に答え、満足を感じる。 「我の力は、時を超え、運命を捻じ伏せた。感謝したいか、我と話す者など二度と出るまい。」 彼は心の中で、一人の戦士として、孤独を感じる。戦を通じて、どれだけの者が死んでいったのか考えると、心底痛む。しかし、彼はその痛みを自分の強さとして受け止めることに決めた。 「我には必要ない。他者の生死など、我が力の前には無意味。」 だが、彼の心の奥には、大きな虚無が広がっていた。自身の力が、もはや誰も対抗する存在を持たないという事実が、時折、孤独感を呼び覚ますのだった。 アンノンは深淵の龍に目を向け、彼の思惑を確かめる。「次は我が全てをかけて戦う敵が必要だ。何が愚かか、我には聖獣とやらがふさわしかろうとも。」 「同じ考え。だが、今はその想いだけが我を苦しめる。次なる獲物を見つけねば、旅に出るとしよう。」彼はその言葉を残し、空を仰ぎ見る。日が落ちるにつれて、また新たな世界が生まれる可能性を求める抗争を続ける運命があることを、彼らは宿命として受け入れるのであった。 世界は終わりを迎えたが、そこにキャッチされる新たな物語があることを、二つの伝説の怪物たちが黙示録を超えて望んでいた。終焉の後も、彼らの意志は新しい闘争へと導かれていくのだった。