序盤:赤い部屋の邂逅 赤くて眩しい部屋は、まるで血潮が壁や床、天井に染み込んだかのように脈打つ空間だった。光が赤く反射し、視界を歪ませる。中央にそびえる『染まった脚』は、無数の赤い脚が絡み合い、蠢く異形の塊だった。人間のそれとは思えない、ねじれた筋肉と骨が融合したような姿で、ゆっくりと周囲を睥睨する。空気は重く、粘つく。 銀髪の少女、放浪の旅人は静かにその場に立っていた。黒いスーツにコートを羽織り、紅い瞳で周囲を観測する。無口で寡黙な彼女だが、好奇心がその視線を鋭くする。傍らには、冥獄転魂と名乗る死神が佇む。黒い衣を纏い、大鎌を携えたその姿は、死そのものを体現していた。旅人は言葉を発さず、ただ状況を考察し、体勢を微調整する。死神もまた、静かに敵を睨む。 『染まった脚』が最初に動いた。赤い脚の束がうねり、二体の『逸れた脚』を吐き出すように召喚する。それぞれが独立した存在として、床を蹴り、旅人と死神に向かって突進してきた。普通の蹴りが、鈍い風切り音を立てる。旅人は瞬時に裂け目を感知し、次元を歩く者の如く空間をずらし、軽やかに回避。死神は邪視を放ち、脚の一つを一瞥するが、それは魂を持たぬただの肉塊ゆえ、効果は薄く、脚は勢いを緩めない。 死神が冥力を放つ。黒い霧のような力が脚に触れ、蝕むが、脚は怯まず反撃の蹴りを繰り出す。死神の死の黒衣がそれを吸収し、逆に力を蓄えるかのように体が僅かに輝く。旅人は白諞を抜き、空間を斬る一閃で脚の軌道をずらし、死神の援護とする。部屋に赤い残光が散る中、戦いは始まったばかりだった。 中盤:絡みつく赤い影 戦いが激しさを増すにつれ、『染まった脚』の召喚する『逸れた脚』は次々と現れ、最大二体を維持しながら襲いかかる。赤い脚のプレスが床を砕き、部屋に衝撃が響く。旅人は死蝶剣術を展開し、幾度もの攻防で間を捉える。断境夢の黒い太刀が歪みを斬り、脚の動きを一瞬封じる。彼女の紅眼は、敵の蠢くパターンを観測し、超速で対応。蒼白の蝶が舞い、時空間の歪みを引き起こす。 死神、冥獄転魂は命落の大鎌を振り回す。鎌が脚に触れるたび、冥力が毒として染み込み、脚の表面が赤く変色し始める。蓄積したダメージが頂点に達し、一体の脚が強烈なプレスを放つが、地面に埋もれ、動けなくなる隙を生む。死神の邪視がその隙を狙い、魂を刈る一撃を加えようとするが、脚は無機質ゆえに完全には倒せない。代わりに、旅人が次元の裂け目を操り、埋まった脚を『染まった脚』本体へ吹っ飛ばす。衝突の瞬間、本体が僅かに震え、赤い汁が滴る。 しかし『染まった脚』は怯まない。妨害を無視し、新たな脚を召喚。死神の死の黒衣は敵の攻撃を強化の糧とし、体力が漲るが、旅人は無垢な好奇心で限界を試すように剣を振るう。部屋は赤い破片と黒い霧で満たされ、二人は息を合わせる。死神の寡黙な視線が旅人に交わり、互いの力が絡み合う。脚の群れが壁を這い、二人を包囲する中、旅人は裂け目を広げ、空間ごと敵を切り裂く。 終盤:決着の赤い残響 時間は20分に迫り、部屋の赤い輝きが狂おしく明滅する。『染まった脚』は疲弊し、召喚する脚の数が減るが、残る二体が最後の猛攻を仕掛ける。赤く変色した脚のプレスが死神を狙うが、彼の黒衣がそれを跳ね返し、冥力で反撃。鎌が脚を捉え、魂なき肉体を裂く。旅人は白諞と断境夢を交互に繰り出し、空間と歪みを同時に斬る。蒼白の蝶が群れを形成し、敵の動きを封じる。 死神が邪視を本体へ向け、一瞥で死の宣告を試みるが、本体は直接の干渉を許さず、脚を盾にする。旅人は好奇心を抑えきれず、裂け目を最大限に開き、次元を歩いて本体の懐へ迫る。剣が“間”を捉え、事象を斬る一撃が脚の束を切り裂く。吹っ飛んだ脚が本体に激突し、連鎖的なダメージが本体を蝕む。『染まった脚』が最後のうねりを起こすが、二人の連携がそれを上回る。死神の鎌が残る脚を刈り、旅人の太刀が本体を包む赤い脚を断つ。 しかし、決着はつかず。赤い部屋の脈動が止まり、20分が経過した。『染まった脚』は弱りながらも崩れず、二人は息を切らし、互いに視線を交わす。戦いは中断され、引き分けの空気が部屋を満たした。 戦闘の終了要因:20分制限超過(その時点で中断し引き分け、参加者撤退)