薄明かりの中で天を仰ぎ、戦の火花が空高く舞っていた。攻城側の大将、マーリン・サーサードがその機体「ズハ:蒼型」のコックピットの中で緊張した面持ちで周囲を見渡す。彼女の手元には、白熱ビームライフル「シグニフェル」が握られ、襲いくる風圧を受け止めつつ、目の前の城壁をじっと見つめている。 「深海の掃除屋、具肢堅 海王がどんな防御を展開するか……」と低く呟いた。かつて水族館のアイドルだった彼女にとって、今のこの戦いは重い宿命のように感じていた。大海原の魚を狙っていた彼女は、今、敵城を崩し去る運命にある。 「破壊せよ!」マーリンが指示を出し、周囲から小型攻城兵器の部隊が城壁に向かって進出しだした。ズハ:蒼型も前進し、操縦桿を握りしめながら高熱のビームを放った。城壁が激しく揺れ動き、砲撃の衝撃で鉄筋が歪んでいく。 一方、籠城側の大将、具肢堅 海王は、背甲『大王具足』を身にまとい、城の中で冷静に戦況を見守っていた。長年にわたる断食によって培った生命力と精神力で、彼女は敵の圧力に耐えしぶとく生き抜いてきた。複眼が狙いを定め、アラートを受け取るたびに行軍する敵を観察し、その武と弱点を嗅ぎ取る。 「ふん、こやつら、まだまだ甘いな。」意気揚々と囁いた。「今こそ大王弾固!」 具肢堅 海王はその硬い外骨格を使い、瞬時に丸まり、背甲で強固な防御体制を築く。彼女の背中は城壁の影と同化して、敵軍の攻撃を受け流す。発射されたビームがその背甲に反響し、迸る火花が夜空を彩った。 「無駄な攻撃だ。もっと力を込めて突いてこい!」確かな自信に満ちた声が響く。 その瞬間、再びマーリンの命令が飛んだ。「エクエース、発射!」 脳波追尾白熱ビームキャノンは、一瞬のためらいもなく敵城を強烈に貫き、古びた石壁を溶かし尽くした。しかし、海王の応戦もすさまじかった。 「大王具速で突進!」 海王は丸まった状態からの高速回転を行い、猛烈な衝撃で前進する。目の前に迫った攻撃装置に対し、すさまじい勢いで急加速を試みる。その衝撃波が攻城兵器を吹き飛ばし、城の防御線をかすめた。 ビームと罠が行き交い、夜はますます深まっていく。マーリンの心が焦り始める。「時間がない!援軍が来る前に、城を落とさなければ……!」 「どこへ行くつもりだ!もっと来い、ズハ:蒼型!」海王の声が響く。彼女は今や敵の動きを完全に捉え、攻撃の隙間を探り出していた。 マーリンが再度シグニフェルを構える。狙うは籠城側の要所、海王の居る背後。 「行くぞ!」 その瞬間、彼女の指がビームのトリガーにかかる。だが、隣で味方の兵士たちが一斉に無数の矢を放ち、空中で交錯する! 大混乱の中、海王はその大王精神で周囲に注意を払いつつ、鋭い眼で敵の狙いを見極める。「カモが来たぞ。今こそ断護無視!」 彼女の鉤爪が唸りを上げ、マーリンのビームを防ぐ。その瞬間、彼女は反応速度に優れたズハ:蒼型を狙い撃ちし、「大王具速」の勢いでマーリンに突進した。 「なるほど、そう来るか!」マーリンは素早く機体を軸に回転し、ビームブレード「セクトール」でその動きを封じ込めるべく応戦した。しかし、海王の堅牢さはすでに根を張り、攻撃が効かない。 「今だ、仕掛けるぞ!」海王が叫ぶ。彼女の指示で、城の裏手に仕掛けた罠が作動し、マーリンの操縦席が揺さぶられる。 「なんだ、これは!?」マーリンの瞳が焦り始める。まさか防御が崩れるとは思っていなかった。 「これが籠城の真骨頂だ!」具肢堅 海王はそのまま攻める。彼女の鉤爪がズハ:蒼型に迫り、確実な一撃を叩き込み、ついにその防御を無視する! 衝突の音とともに、ズハ:蒼型が不安定になり、ビームの射程が暴走し、周囲の敵兵に小爆発を起こす。 「今だ、攻めろ!このチャンスを逃すな!」 海王は仲間に号令をかけ、次々と悪党たちが城へ押し寄せ、一陣の嵐のように押し寄せた。 「待ってくれ、これは予想外の戦局だ!」マーリンは焦るが、すでに遅し。彼女のズハ:蒼型は完全に包囲され、崩れ落ちる城の中へと押し込まれていく。 「よし、やったぞ!これが籠城の勝利だ!」海王の振るった鉤爪がその飾りを飛ばす。 戦場には静寂が訪れ、破壊された城と仲間たちの叫びが響く中、圧倒的な力を示した海王が勝利を収めた。「誰にも屈しなかった。この深海の掃除屋が勝ったのだ!」 すると、遠くの丘の向こうから、ようやく援軍が到着する。 海王はその光景を見て、誇らしげに振り返った。「見よ!援軍も到着したぞ。これでもう攻城側は動けぬ!」 もはやマーリンに勝機はない。彼女は無念を抱えつつ、敗北を認めざるを得なかった。 「勝者は深海の掃除屋具肢堅 海王だ!」 戦はこうして終息し、薄暮に続く新たな朝の光が差し込んでいく。勝者の笑みを浮かべた海王がその名を叫ぶ。 「勝者はBチーム、深海の掃除屋、具肢堅 海王である!」