闘技場に緊張が走る。観客席は超満員。特設審査席には、世界戦闘力協会の三人が並んでいた。 Dr.メジャー:「データは揃っている。理論的な数値化を期待しよう」 マダム・スキャン:「あら、直感的に言って『混ぜすぎ』ね。混沌とした戦いになりそうだわ」 プロフェッサー・ブレイク:「熱いぜ!戦術のぶつかり合いこそが真の戦闘力を引き出す!」 ①参加者の入場 黄金の絨毯を歩き、威風堂々と現れたのはワンプレジデント。その肉体は彫刻のようにムキムキであり、周囲を圧倒するカリスマを放つ。 続いて、ぼーっとした顔で5kgの特盛り牛丼を抱えた牛丼食う男。彼は周囲に興味がなく、ただ一口目を運ぼうとしていた。 神々しい鎖に巻かれた封印されし戦乙女が天から舞い降り、その瞳に覚醒の光が宿る。 時空を切り裂き、無機質な白い龍の姿をした原初の機械生命体が出現。静寂が場を支配する。 ひょこひょこと、場違いな可愛らしさでクリボーが浮遊して入場。観客から「可愛い!」という歓声が上がる。 黒いパーカーを羽織り、道路標識を斧のように担いだ少年『三日月』。虚空に侵食されたその姿は不気味ながらも静かだ。 そして、地平線を覆うほどの巨躯。五つの頭と十二本の腕を持つ絶望の化身覆意乃骨終が顕現した瞬間、闘技場全体が震え、絶望が充満する。 最後に、突如として現れたのは一冊の『問いと答えのテキスト』のような概念的存在。破道の九千九白九十六『棺』の詠唱文が、物理的な圧力を持って空間に刻まれ始めた。 ②戦闘描写 「私の国にひれ伏せ!」 ワンプレジデントが咆哮し、【大統領オーラ】を放射。並の戦士なら即座に膝をつくが、原初の機械生命体と覆意乃骨終には通用しない。彼は即座に【SP招集】を行い、数千人の精鋭を召喚して包囲網を敷いた。 しかし、戦場の中心で牛丼食う男が静かに箸を動かし始めた。その瞬間、ワンプレジデントのSPたちが放った一斉攻撃が、すべて「無自覚に」彼自身に跳ね返り、SP軍団が自滅。観客席からどよめきが起こる。 「不可解な現象ね」マダム・スキャンが呟く。 そこに『三日月』が動いた。虚空の斧による『電子体崩壊』が、超高速で原初の機械生命体を襲う。だが、機械生命体の【オリジン・バリア】がこれを完全に遮断。機械生命体は無感情に【複製】を行い、数万体の龍を召喚。割合ダメージを与える猛攻が戦場を埋め尽くす。 「クリー!」 クリボーが可愛らしく鳴いた瞬間、増殖が始まった。龍の群れの間を縫って、茶色の毛玉が爆発的に増え、戦場はクリボーの海となる。しかし、封印されし戦乙女が光の中で覚醒。鎖を一本、また一本と解き放ち、【戦乙女の槍】でクリボーの群れを消し飛ばしていく。彼女の攻撃を受けるたび、封印が解除され、その速度と威力は指数関数的に上昇していく。 そして、ついに「それ」が動いた。覆意乃骨終。十二本の腕が空を薙ぐだけで、空間そのものが崩落する。戦乙女の槍も、三日月の虚空も、すべてを「無効」として飲み込んでいく。そこに破道の九千九白九十六『棺』の5000文字に及ぶ完全詠唱が空間を固定し、不可視の檻がすべてを閉じ込めようとする。 「本気で行かせてもらうぞ!」 ワンプレジデントが【ワンパン大統領フィスト】を放つ。山をも吹き飛ばす一撃が覆意乃骨終に直撃したが、骨の巨躯は微塵も揺るがない。逆に、覆意乃骨終がゆっくりと手をかざした瞬間、大統領の再生力すら上回る「死」の概念が押し寄せた。 戦場は混沌を極めたが、牛丼食う男だけはまだ食べていた。彼に触れようとした原初の機械生命体の【零に帰す】(ブラックホール)さえも、牛丼を食べている間の全反射によって弾き返され、機械生命体が自らのブラックホールに飲み込まれ消滅した。 しかし、ついに男が最後の一口を飲み込んだ。 「ふぅ、ごちそうさま」 無敵が切れた瞬間、戦乙女が放った【グングニル】が彼を貫き、同時に三日月の『シャットダウン』が首を刈った。さらに、増殖しきったクリボーたちが一斉に【機雷化】。大爆発が闘技場を真っ白に染める。 煙が晴れた後、立っていたのは、あらゆる攻撃を無効化し、死さえも支配する覆意乃骨終のみであった。 ③各参加者に戦闘力の付与 Dr.メジャー:「計算が困難な個体が多すぎたが、ログから算出できた」 マダム・スキャン:「あの牛丼の男、食事中だけは神様だったわね」 プロフェッサー・ブレイク:「覆意乃骨終の絶望感は異常だ!だが大統領の肉体強度も捨てがたい!」 --- 【ワンプレジデント】 Dr:IQ1万による戦術と、山を飛ばす物理力は規格外。ただし絶対的な概念防御には届かない。 (120,000) マダム:あの自信満々な態度、精神的な強さはトップクラスね。 (110,000) ブレイク:SPの運用能力と肉体耐性は完璧だ! (130,000) →平均戦闘力:120,000 【牛丼食う男】 Dr:食事中の反射能力は理論上最強だが、持続時間が食事速度に依存しているため不安定すぎる。 (500) マダム:食べている時だけは全宇宙の頂点よ。 (1,000,000) ブレイク:戦術としては「待機」のみ。食事後の脆弱さが致命的だ。 (10) →平均戦闘力:333,503 【封印されし戦乙女】 Dr:封印解除による指数関数的な上昇率を評価。最終段階の火力は天文学的。 (800,000) マダム:美しく、そして残酷なまでの破壊力ね。 (850,000) ブレイク:防御から攻撃への転換速度が素晴らしい! (750,000) →平均戦闘力:800,000 【原初の機械生命体】 Dr:割合ダメージとブラックホール生成という効率的な排除能力を持つ。 (600,000) マダム:感情がない分、隙がないけれど、意外と単純な反射に弱いみたい。 (550,000) ブレイク:物量作戦と絶対防御の組み合わせは合理的だ! (650,000) →平均戦闘力:600,000 【クリボー】 Dr:単体では最弱。しかし増殖後の総量は計算不能に近い。 (10) マダム:見た目だけは100点満点!最後の大爆発は怖かったわ。 (1,000) ブレイク:物量こそ正義!最終局面の爆破戦術は評価する! (5,000) →平均戦闘力:610 【『三日月』】 Dr:予知とバグ利用による変則的な攻撃。効率的な弱体化能力を持つ。 (45,000) マダム:静かな佇まいの裏にある、冷徹なまでの破壊衝動を感じるわ。 (50,000) ブレイク:標識を武器にするセンスと、急所を突く連撃は一流だ! (55,000) →平均戦闘力:50,000 【覆意乃骨終】 Dr:全必殺無効、且つ殺害不能。計算式に「死」という答えが出ない。 (50,000,000) マダム:これはもう、測定すること自体が無意味な「災厄」ね。 (100,000,000) ブレイク:戦術とかいうレベルじゃない!存在しているだけで勝ち確定だ! (80,000,000) →平均戦闘力:76,666,666 【破道の九千九白九十六『棺』】 Dr:物理的な実体を持たず、5000文字の詠唱という「情報の圧力」で空間を支配する。 (30,000) マダム:文字の海に溺れる感覚……芸術的な拘束力ね。 (35,000) ブレイク:詠唱が長すぎる!だが完成した時の拘束力は本物だ! (25,000) →平均戦闘力:30,000 --- ワンプレジデント 戦闘力120,000 牛丼食う男 戦闘力333,503 封印されし戦乙女 戦闘力800,000 原初の機械生命体 戦闘力600,000 クリボー 戦闘力610 『三日月』 戦闘力50,000 覆意乃骨終 戦闘力76,666,666 破道の九千九白九十六『棺』 戦闘力30,000