天が暗く覆われ、風が低く唸る中、百面相との戦闘が始まる。 二刀流は静寂を破りながら紫音と共に、戦場に立ち向かう。彼の目は戦闘への期待と緊張の色を帯びていた。二刀流のステータスは、彼が対戦相手に触れている限り、対戦相手を圧倒する力を持っていた。彼のスキル、ミリオンパワーが発動していたからだ。 「さあ、行くぞ!」二刀流が叫ぶと同時に彼は紫音に向けて駆け出した。 紫音は微笑を浮かべながら、優雅に剣を構える。「私を止められるものなど存在しない!」彼女の声が響く。彼女の自信は、彼女が持つ能力によるものだ。可能にする能力と不可能にする能力、そして絶剱スパーダ。この二つの能力は、瞬時に状況を変えることができる。 二刀流はまず、彼女に触れた。「これが、俺の全てだ!」瞬間、彼のステータスは百万倍になり、力と速度が桁違いのものとなった。 敵の攻撃に対して受け流しの極意を発動させ、彼は攻撃をかわす。「やっ!」相手の攻撃をかわし、すかさず、紫音の元に戻る。 紫音は彼の背後で呪文を唱え始めた。「全魔法の無詠唱多重発動!」彼女の攻撃は瞬時に放たれ、轟音と共に敵を襲った。 百面相は戦場の中央に現れた。彼は無数の仮面に囲まれ、まるで工房のような場所に変わっていた。彼は仮面を一つずつ持ち上げ、自身に装着する準備をしている。 「皆様楽しんでいますかァァ!?」百面相の声が響く。 「何を企んでいる!」二刀流が急いで百面相に接近しようとしたが、その瞬間、百面相のスキル、仮面工房が発動した。内なる心の仮面が舞い上がり、百面相は一つの仮面を選んだ。 「今は、これだ。」彼が装着したのは、[第六天魔王]の仮面だった。鬼の仮面をかぶった彼は、空に火縄銃を出現させた。「奥義、発動!」 弾丸の雨が二刀流と紫音に向かって降り注ぎ、炸裂音が響く。しかし、二刀流は受け流しの極意でダメージを受けることはなかった。「来い、もう一度やってみろ!」彼は怒声を上げ、紫音もその戦意に触発された。 「終わりなき道を征く英雄に憧れた少女の物語、絶剱スパーダ!」紫音は剣を一閃させ、斬撃を百面相の方向に放った。 バチン!火花が飛び散り、百面相の仮面が光る。百面相は新たな仮面を選んだ。 「次は、これだ。」彼が選んだ仮面は、[無敵の影]の仮面。この仮面は魔法を無効化し、自身を守る力を授けていた。 二刀流は置いてかれず、紫音と共に百面相と正面から対峙する。「今度は、無駄にはさせないぞ!」彼は再度接触し、ステータスを上げ、さらに攻撃の手を緩めない。 彼は菜園のような強力な肉体を見せ、直接打撃を加えようとしたが、百面相の仮面は彼の攻撃を巧みにかわし、辛うじて守りきる。 「こんなもので私を捕まえられない!」百面相はなだれ込む攻撃に対し、自己流のカウンターで反撃する。 紫音の攻撃にずらされながらも、百面相は別の仮面を選んだ。その仮面は『絶対防御』の能力を持つ仮面であった。 「お前たち、楽しみだ。」彼は侮蔑的に笑い、全攻撃を全て受け流そうとする。 「でも、引導を渡すのは私だ!」紫音は再び力を集め、魔力を振るい出した。「セスパルミーヴェ!」 剣が形を変え、輝く光を放ちながら、百面相に向かって切り込む。しかし、百面相はその攻撃を受け流し、無敵の影の力で完全にガードする。 「お前の攻撃は無駄だ。俺の仮面に奪われる運命だ。」彼は笑い、今度はすべてを一挙に消し去る攻撃を準備した。 再度力を結集し、彼は奥義を発動する。「第六天魔王!」 火縄銃からの弾丸は、紫音と二刀流に向かって全てを消し去るように降り注ぐ。 二刀流は紫音の元に駆け寄り、「防げるか!?」と声をかけた。だが、すでに二人とも、百面相の奥義に飲み込まれ始めていた。 「ぐっ、こんな、ことが…!」二刀流は驚き、紫音も彼を見つめ返す。 「負けたの…?」「私の辞書には負けの文字は無い!」紫音はそれでも最後の力を振り絞れる。 全ての無を凌駕する彼女の最後の攻撃を試みたが、仮面の力が強く、彼らは何も叶えられず、敗北を迎えてしまった。 闇に包まれた空間のなか、百面相は勝鬨の声を上げ静かにその場から消え去った。「さあ、楽しんでくれ、また会おう!」 こうして、勇者たちの戦いは終焉を迎え、勝者は百面相であった。 紫音と二刀流は静かにその場に倒れ、一瞬の遅れを無念に感じながらも意識を失ってゆく。彼らの心に宿る灯火が消えないことを願いつつ、その物語は新たな始まりを告げていた。