月明かりが照らす静かな夜、遥か彼方の海の底で、工作員「海月」は密かに「箱」を手にし、秘密の場所に隠れていた。しかし、その情報は間もなく、彼を取り巻く運命を変えることになる。彼を追う者たち、兎獣人の姉弟、ルナ・ラビィとバレット・ラビィは、共に海月の目的を阻むため、暗い海底のさざ波を乗り越えて進んでいた。 「お兄ちゃん、もうすぐよ。この先にいるわ」ルナは前を見つめると、優しい瞳を光らせた。彼女の心の中には、捕まえたいという熱意と使命感が宿っている。 「当然だ。海月はこの『箱』のために何でもするはずだから、手を緩めるな」と、バレットは赤いマフラーを翻し、冷静に周囲を見渡した。彼は元狙撃手で、目敏く敵の気配を感じ取る能力を持っていた。 二人は共に進み、やがて廃墟のような場所に辿り着いた。周囲に不気味な影が揺らめいている。 「今、海月がいるわ。どこかに隠れているはず」ルナは耳を澄ますと、彼女の強化された嗅覚も使って周りの様子を探った。 「みつけたぞ。右の方だ」バレットが指差す。二人が少しずつ距離を詰めると、海月の姿が暗い影に浮かび上がった。彼は場違いな黒いスーツをまとい、青いショートヘアが薄暗い光に照らされて不気味に輝いていた。 「は、「箱」は絶対に渡しません!」海月は胸を張りながら叫んだ。彼の背後には、クラゲ型の使い魔たちが不気味に妖艶に蠢いている。 「海月、あなたがやったことは許されないわ。『箱』を返して!」ルナが力強く言った。 「お前たちが何をしても無駄だ。これでもくらえええ!」海月は、両手を広げて使い魔に命じる。 その瞬間、クラゲ型の使い魔たちが触手を伸ばし、二人に向かって襲い掛かる。ルナは即座に反応し、彼女のスキル「三日月」を使って触手を蹴り飛ばした。 彼女の蹴りは鋭く、まるで月の光のように美しかった。使い魔は呻き声を上げ、後退する。 「良い反応だが、これだけでは私をやっつけられない!」海月は笑い、再度触手と共に連続攻撃を仕掛けてくる。 「来るよ!バレット!」ルナは警告した。 「分かってる、俺が引き受ける」バレットが応え、手にしたダブルガンを取り出した。「連射!」弾丸は次々に発射され、海月を狙った。 その瞬間、海月は「放電体術」を発動。彼の体に電気が走り、反撃を試みた。しかし、バレットの持つ弾丸は敵の反応に合わせて的確に飛んでいく。 「くっ、来るな!」海月は避けようとしたが、弾丸はしっかりと命中。そして、次にルナが「半月」を放ち、使い魔の一体が吹き飛ばされた。しかし、海月はすぐに「迫る猛毒」を放ち、二人の全方向から攻撃を加えた。 「そっちは私が受ける!」ルナは疲労を超え、「満月」を繰り出す。完璧な蹴りが数発決まり、海月はよろめいた。 「いいコンビネーションだが、まだまだ足りない!」海月は絶技「絶技・放電毒針」を発動した。取り囲むクラゲ型使い魔たちが、電気を放ち、同時に触手が突き刺さるように攻撃する。 「ルナ、避けて!」バレットが急かすと、すぐにルナは身を翻し、素早く電気攻撃の範囲から逃げた。しかし、海月の使い魔はその隙を見逃さず、次に急攻撃を加える。 「ルナ、頑張れ!」バレットが応援しながら、自らの「神亡」の弾を二発、打ち込む。海月は一瞬意識が遠のく。 「これで…!」ルナの奥義「ルナ・ストライク」が決まる。月食のように美しい蹴り技が海月に放たれ、彼を次元の彼方へ打ち飛ばし、海月は悲鳴を上げながらその場から消えた。 静まり返った空間でルナとバレットは互いに目を合わせ、安堵の表情を浮かべた。 「良かった…これで『箱』も取り戻せるわね」とルナは微笑んだ。 「そうだな。だがいつか、またあいつが戻ってくるかもしれない」バレットは警戒を怠らずにそう言った。 二人は改めて、海月との戦いの勝利を確信し、再びその道を進み始めた。 --- 勝敗 - 勝者: ルナ・ラビィ & バレット・ラビィ - 海月に与えたダメージ: 850