鉄檻寺の石橋の前、霧のような不穏な雰囲気に包まれていた。流れる川の音が冷たく響き、その向こうにはチームAのギランが搭乗する大型機「アバースト」が、地面を裂くような音を立てて迫っていた。その重厚な存在感によって、場の空気は一瞬で重くなる。 「やるで、さぁ、いこうか!」 と、意気揚々な声がレイホンの口から漏れた。この男、赤色のコートに身を包んだ中年で、葉巻を咥えている。その姿は、まるで世の中の全てを見透かしているかのように堂々としていた。彼の手には、巨大な朴刀「天退星刀」が握られており、光が当たる度にその刃は眩く輝いた。 レイホンは立ち尽くし、敵チームの面々に目を移した。まずは、後方で冷静に状況を見極めるアリエスの姿。彼女は二丁拳銃を構え、弾薬を待機させている。 「お前、いつでも撃てるか?」 「もちろん、準備は万全よ。」 アリエスの声は落ち着いていた。その横には、インクでできた刀を持つ雨雲零音が立っており、彼もまた敵の動きを伺っている。 「布陣は整ってるね…」 「んじゃ、行くで!」 レイホンの声が高らかに響いた。彼は戦闘開始時に発動するスキル【獲物選び】を使い、敵の中から一体を選び出していた。目を細めながら敵を見据える。すでにこの一瞬の間に、彼は心の中で攻撃対象を決めていた。 そして、次の瞬間、彼は天退星刀を高く掲げ、力強い声で叫ぶ。 「いくぜ、獲物や!」 その瞬間、ギランが操るアバーストが動き出した。地面に響く轟音とともに、重装甲を誇る彼の巨大な機体が接近する。彼のスキル、『絶技 グレインフォージ』が発動し、周囲の熱が異様に高まり、戦場は一気に地獄のような熱気に包まれていった。 「この炎の中に、入ってくる奴はおらんで!」 レイホンはその熱気の中で、まず、彼のスキル【天退星】が発動する。彼の身体に剛気の力が満ちてくる。 「血に飢えた獣が暴れ回るにゃ!」 レイホンが歓声を上げると、彼の身体の周りが熱を帯び、彼の自信を増幅させる。 その時、ギランが発射した「ドームブリンガー」が、弾けるように爆発し、周囲の視界を切り裂いた。喧騒の中、アリエスが敵がどこにいるのか見極めながら、瞬時に閃光弾を使用した。 「目を潰してやる!」 強烈な光が敵の目を焼き、レイホンはその瞬間を逃さずに、天退星刀を振りかぶった。 「二連斬-【爆】!」 鋭い一閃が、敵に向かって一直線に飛んでいく。さらに続いて、もう一度斬りかかる。 「お前、お前たち、やられたくないなら、さっさと今すぐ逃げるんや!」 暴風の中、レイホンの声が響いた。相手が痛みを感じる瞬間、彼は再び天退星刀を構え直し、距離を詰める。 「三連撃-【爆】!」 目にも留まらぬ速さで敵を攻撃する。「バキッ」という音と同時に、敵の表情が歪む。 その時、雨雲零音が敵に降り注ぐようにインクを霧状にし、敵の動きを阻害する。「裏二十一式 雨斬」が発動し、衣のようなインクがエリアを包み込む。 「レイホン、今だ! 」 「おう、わかったぜ!」 レイホンは目を見開き、確かに今が好機だと感じていた。再び刀を振りかざす。「爆砕斬!」 その刃は三たび敵に向かって振り下ろされ、弾けるように敵を弾き飛ばす。あまりの力強さに倒された敵は、恐怖の叫びが響き渡った。 「逃げろ、逃げろ!」 その混乱の中、アリエスは貫通弾をなるべく早く準備し、彼女の位置からの射撃が可能になるように動き始めた。「いくよ!」と考えながら。そして、敵が防御を強いられている隙を狙い撃ちにする。 「援護射撃、発射!」 アリエスは弾を放った。それは瞬時に敵へと命中し、味方の攻撃を支援し、敵の防御力を無効化する。 「おー!行け行け行け!」 レイホンは更に攻撃を重ねる。「快刀亂麻!」 天退星刀を構えた彼は跳び上がりながら、相手の脳天を狙って叩き斬った。蓄積された剛気の影響が、確実に敵の動きを鈍らせていくのを感じた。 しかし、ギランはこのままでは終わるまいと、アバーストを動かし、周囲の地形を利用して攻撃する。「グレインフォージ」の絨毯爆撃によって、場を有利に導こうとしていた。 「こんなやり方、何が面白いねん!」 レイホンはその攻撃を受け流し、狙いを定める。必殺の一撃、彼の最も強力な技がここに発動する。 「超絶猛虎殺撃乱斬!」 振りかざした天退星刀が光を放ち、周囲の空気を切り裂きながら敵へと突進していく。 一瞬の静寂。次の瞬間、激しい斬撃が敵を襲い、爆発的な力でやがて視界が逆転する。それとともに敵は一撃の元に戦闘不能に陥った。 「おや、あっけなかったな。これが俺の力や!」 レイホンは手を広げて歓声を上げたが、すぐに次の敵が迫っているのを感じ、再び戦闘の準備を進めた。 「いまだ、止まらんで!」 ギランとレイホンの間には、戦の炎が今も燃え続けていた。彼らの連携は、負けることなく更に拡大する。 「体力を削るのは、全然良しとせんな!」 レイホンの目が冷酷に光る。仲間を守り続け、この戦闘に勝利するまでは。 戦場は熱を帯び、彼らの勇気と命が初めて交わった瞬間が、再び打ち寄せる波のように迫っていた。